人類は旧石器時代から今日まで、生殖器を模した造形物を作り続けてきた。
長者ケ原遺跡考古館展示の石棒
わたしの宝物。
藤沢市の古道具屋さんで「大昔のコケシ」として売られていた。
東京都埋蔵文化財センターの学芸員さんに鑑定して貰ったら、箱根あたりの凝灰岩で作られた中期(五千~四千年前)の関東地方の出土品らしいとのことだ。
観察すると赤熱した跡があるので、石囲炉に置かれていたのではないかと推測される・・・つまり炉が炎を生み出す女性器と石棒が男性器の対になっていたらしい。
原始はともかく、今日までとはどういうこと???と思うことなかれ。
バベルの塔から東京スカイツリーまで、塔とは天に聳える男根である・・・といったら笑われるかな・・・・?
とにかく、どうも人類には生殖器と相似形を作ることで、新たな生命力や旺盛な生命力を享受したいという欲求があるものらしい。
そのような生殖器への憧憬思想をファリシズムという。
ファリシズムの語源は、「膨らんでいる」というラテン語のファルス(名詞では男根)からきている・・・調べてた事ないけどそうだと思う。
もっともそれらは男根だけではなく、大きな岩の割れ目や窪み石などのような女性器をシンボライズした礼拝対象も多い。
有名な処では子安貝(別名タカラガイ)がある。
南の海で拾った子安貝
南方産の小さな貝殻だけど、女性器に似ていることから太古より世界各地で財宝や財貨、儀礼に使用されてきた。
貨幣や財源、財宝などの経済に関する漢字に貝が付くのはこのためだ。
一説によると餃子の形状は子安貝を模しており、「交わって子を成す」という子孫繁栄を願う儀礼食で、具のひき肉は多くの子孫を意味しており、ニラやニンニクで精力旺盛になりましょう、という意味あいがあるともいう。
さてそこで私も縄文ファリシズムを作品にしたくて、石笛を作ってみたのがこれ!
姫川薬石(石英斑岩)で作った男根型の石笛は、世界初でしょうなあ・・・。
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