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縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

逝きし手仕事達への挽歌・・・糸魚川の桶職人の道具

2017年11月22日 22時23分06秒 | ぬなかわヒスイ工房

富山の博物館に寄贈したのは、ドブネ船大工の道具の他に糸魚川市早川区の桶職人の道具箱1式。

手作りらしい道具箱の引き出しに、職人さんの人生が詰まっていた。

引出し最下段には「かた取り」という桶の寸法を墨付けする定規が収まっていた。

中段には鑿や台の底が丸くなった桶の内側を削る鉋各種。

上段には錐各種。先端がフォークのように3本に分れた錐は、大きな穴を開けるためのネズミ錐。桶職人だから液体用の桶の吐出口の開口にでも使っていたものか。

 

錐や鑿の柄、鉋の台もすべて手作りで、まさしく身の丈にあった道具。

この道具箱の中の道具は職人さんの身体の延長と言える。

ヒスイ職人となった以前と以後では、古い職人道具への愛着がまるで違い、職人道具は職人の魂、人生と心から思えるようになってきた。


二度と作ることも使われることがない、逝きし手仕事達への挽歌。