釋守成の転居物語(旧タイトル・GONTAの東京散歩)

またまた転居を目論んでいます。
5年間で5回の転居。
6回目の転居の経緯を書いていきます。

シャラとヒメシャラ

2013年06月17日 14時44分29秒 | 四季の花
シャラ(沙羅)は前に書きましたようにナツツバキ(夏椿)のことなのですが、それよりも小さい花が咲くのがヒメシャラ(姫沙羅)です。

花の直径が5cmから7cmなのがナツツバキ(シャラ)で、ヒメシャラは2cmほどなので花の大きさですぐわかります。

というものの本当に分かるのかどうか実物を見ないとと思い皇居東御苑に行きました。





これがヒメシャラ。

本当に小さい花です。

そして、花びらの周りがフリル状になっていないのが特徴です。



こちらがナツツバキことシャラ。



遠くからでも木の花が確認できます。

葉の様子もだいぶ違います。

ヒメシャラは細かいのが咲いている感じで、花が付いたまま黄色く枯れ始めていましたが、ナツツバキは花が下に落ちていました。

もちろんヒメシャラの花も落ちているものもありますが・・・。

こうして比べてみると違いがよくわかりますね。

ナツツバキをヒメシャラと間違えている方がよくいます。

ヒメシャラのことを、姫夏椿ともいうそうです。

ご存知のとおり、「姫」とつく植物はつかない植物よりも小さいのが普通です。

たとえば「姫りんご」。

そのように覚えると間違いないですね。

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海紅豆

2013年06月15日 10時46分58秒 | 四季の花
今日の花はカイコウズ(海紅豆)、鹿児島県の県の花です。

またの名をアメリカデイゴ。

私はカイコウズという呼び方の方が好きです。

この花との出会いは二度ありました。

最初は花の名前。

知覧の特攻隊の芝居を見た時に、年老いた特攻隊員の妻が回想する場面で、面会にいた時に「カイコウズ」の赤い花が咲いていたという件がありました。

耳から入ってきた「カイコウズ」が「海紅豆」という漢字には結びつかず、どんな花なのかと思いました。

それからだいぶ時が経って、大阪大正区のバスから公園に咲く真っ赤な花を見たのです。

この時もやけに赤い花だなぁと思いましたが、それが「カイコウズ」だと知ったのはだいぶ後のことです。

後年そのふたつが結びついたのは東京で海紅豆の花を見た時だと思います。

たぶん向島百花園。

この時期になると真っ赤な花を咲かせます。

マメ科なので豆の花を大きくした感じですね。

あと東京には私の知っている場所では、皇居東御苑の県の木が植栽されている場所にあります。

画像はそこのものです。



アメリカデイゴの別名のように沖縄県の県の花「デイゴ」と混乱されることがあります。

「デイゴ」もマメ科ですが沖縄が北限なので本土では育ちません。

大阪大正区は沖縄出身の方が多い場所です。

大正区のカイコウズはデイゴの代わりに植えられたのかもしれませんね。

「カイコウズ」の北限は関東地方だということで、東京でもあまり見かけないのはそのせいかもしれません。

「アメリカデイゴ」のアメリカは南米のようです。

アルゼンチンやウルグアイの国花になっているそうです。

強烈な赤、紅と表現する色は梅雨空に映えて美しいものです。

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君はマグノリアの花の如く

2013年06月14日 13時55分52秒 | 四季の花
宝塚宙組の次回公演は「風と共に去りぬ」です。

その劇中でレッド・バトラーが歌うのが『君はマグノリアの花の如く』。

君はマグノリアの花

心酔わす人よ


植田紳爾先生作詞の一部です。



いま、公園ではマグノリアことタイサンボク(泰山木)の花が咲いています。

風に一片(ひとひら)おどるように

花片(はなびら)散りしきれば

君の優しさ胸にしみる

マグノリアの君


君っていうのはもちろんスカーレットなんですが・・・・・。

劇中、ロケット(ラインダンス)をする若手の生徒たちの頭にも大きなマグノリアが載っています。

宝塚版「風と共に去りぬ」のイメージはまさにマグノリア(泰山木)なのです。

マグノリアとはモクレン属の総称で、アメリカでも北部ではモクレンのことをマグノリアというそうです。

そして南部ではタイサンボクがマグノリア。



でもちょっとこの姿を見るとスカーレット・オハラが想像できないんですが。

一方、和名のタイサンボクは中国の名山・泰山のように立派な木だとか花だとかいう説や、単に大きな山の木から転じたなどの説があるようです。

中国の山の名前がついていますが、原産は北アメリカです。

とくにアメリカ南部を代表する花です。
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花菖蒲の季節 皇居東御苑・二の丸庭園

2013年06月12日 22時44分25秒 | 四季の花
今日は皇居東御苑の二の丸庭園にある花菖蒲田。

栽培されている面積は狭いのですが、私は東京で一番手入れされた美しい花菖蒲田だと思っています。

花の背丈が揃っていて高さもある。

花も大振りのものが多く、密集して咲いている。

背後の池とのバランスがいい。



ここの花菖蒲は、開園の時に明治神宮の花菖蒲田から株分けされたものだそうです。

五月の中旬には田にも水がなく、まだ蕾もありませんでした。



一ヶ月でほぼ満開。

本当に美しいです。

ここにも松平菖翁由来の花があります。



九十九髪(つくもがみ)



連城の璧(れんじょうのたま)



鶴の毛衣(つるのけころも)

どれも豪華な花菖蒲です。



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花菖蒲の季節 明治神宮御苑

2013年06月07日 23時04分38秒 | 四季の花
堀切があんだけ咲いていたので、明治神宮にも行ってみようと、買い物のついでに出かけました。

ご覧のように三分咲き。

ここは森の中の谷間にあるのでいつもほかの場所よりも一週間ほど遅く咲きます。

いつもの見ごろは中旬ですが、今年はそれよりも早そうですね。

橋のあたりはほぼ見頃になっていました。





清正の井に近い上流はまだこんな状態です。

今年は株分けしたのか少し株が貧相ですね。

ここには松平定朝が作出した「宇宙(おおぞら)」



「仙女の洞(せんにょのほら)」なども見ることができます。



帰り道、人になれたたぬきに遭遇。

餌をやってる人がいるみたいですね。


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花菖蒲の季節 堀切

2013年06月06日 21時17分39秒 | 四季の花
六月になって、花菖蒲の月がやってきました。

私にとっては桜と並ぶ年間の大イベント「花菖蒲めぐり」の時期です。

今年ももうそろそろと思って出かけることにしました。

今年最初の花菖蒲に選んだのは堀切。

江戸で最初に花菖蒲が育てられた場所だといわれてるところです。



「堀切かつしか菖蒲まつり」開催中。

6月1日からやってるんだね。

まだ早いかなと思っていましたが、早咲きは満開の状態でした。





ここでは江戸時代に麻布櫻田町(現在の元麻布)で松平定朝(菖翁)によって作り出された品種がいくつかみられます。

それと原種である「ノハナショウブ(野花菖蒲)」があること。

現在の花菖蒲はすべてこの「ノハナショウブ」から品種改良されて出来たものなのです。





これが「ノハナショウブ」、小さな花ですが楚々として、そして凛として美しいです。

平日にもかかわらず大変な人出でした。

聞いたところによるとテレビなどで放送されているということでした。

今年は例年より一週間から十日ほど開花が早いようです。

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ナツツバキ

2013年05月29日 22時09分22秒 | 四季の花
街中でナツツバキ(夏椿)を発見。

『平家物語』に「沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす」と書かれた紗羅樹を日本では夏椿が代行しています。

ブッダが入滅したとき、その四方に二本ずつ八本の沙羅の木があり、二本ずつあったので沙羅双樹と呼ばれています。

その沙羅はフタバガキ科のサラ(シャラ)のことで、インドと気候が違う日本では生育しません。

そこでいつしか、一日で花を落とすツバキ科のナツツバキを、その儚さゆえに紗羅樹と呼ぶようになったようです。



これから本格的な花の時期を迎えるので、まだ花数は少ないです。

東京も今日が梅雨入り。

儚さよりも清楚さの方が際立つ夏の花です。

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ドクダミ

2013年05月23日 16時55分33秒 | 四季の花
この時期になると青山墓地のあまり手入れされていないお墓にたくさんのドクダミの花が咲きます。

ドクダミは「毒を貯める」ではなく「毒を矯める」の意味で、毒を解毒するが語源ではないかといわれています。

関東では「どくだめ」という地域もあります。

またお墓を連想させるのか「ジゴクソバ」、そう地獄の蕎麦という方言もあります。

漢方では「十薬(ジュウヤク)」といわれ、利尿や動脈硬化予防、化膿止め、消炎などに効き目があるそうです。

大学生の頃、日本方言地図の「ドクダミ」を見ると東京周辺に「ジュウヤク」が分布していたのを思い出します。

薬草として上方から入った「ジュウヤク」という言葉がお江戸の周辺だけで通用していたのです。

「毒」だったり「薬」だったり忙しい植物です。



この爽やかな季節に白い野辺の花は心地よくて好きです。

さてみなさん、このドクダミに八重の花が存在するのをご存知でしょうか。





これがヤエドクダミ。

八重といってもこの白いのは花びらでなくてはなく葉が変化した総苞です。

本当の花は黄色いつぶつぶ。

この画像は向島百花園で数年前に撮影したものです。

最近は庭の下草にも植えられ、葉に斑入りのものもあるそうです。

ちょっと目を下に向けてドクダミを探してみてください。
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ヤマボウシ

2013年05月21日 16時52分15秒 | 四季の花
緑の中に白い花が浮き出ているようで好きな花です。

ヤマボウシ(山法師)はミズキ科の木で、最近公園などにも植えられていて見ることが多いですね。

ハナミズキの仲間ですが、私は緑の中の白という点からこちらのほうが好きです。

この花を寂しげという方もいらっしゃいますが、雨の季節の前の一瞬の清々しさを与えてくれる花だと思います。

雨の降っている中でも清らかで素敵です。



ご存知のように白いのは苞(総苞片・そうほうへん)といって花びらを包む葉です。

花は真ん中の球状の集まりが花です。

この花を法師の頭に見立てまわりの苞がその白い衣の見立てで「山法師」の名前が出たということです。

でも、「山法師」なら「やまほうし」になるはず、もしかしたら「山帽子」かもわかりませんね。
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杜若と文目

2013年05月14日 23時46分57秒 | 四季の花
杜若(カキツバタ)と文目(菖蒲・アヤメ)。

この二つの花はもうそろそろ盛りが終わろうとしています。



こちらは皇居東御苑二の丸庭園の杜若。

杜若には珍しい園芸品種の「鷲の尾」です。



池の反対側から見るとシラン(紫蘭)の紫とよく調和をして美しいですね。

植物学の牧野富太郎博士は、「杜若」は中国では、アオノクマタケラン、「燕子花」をオオヒエンソウだと書かれているそうです。

その時点で、カキツバタの漢名がわからないと書かれています。

日本人としては「杜若」「燕子花」でいいのですがね。

画像でお分かりのように本当に水辺に生えています。

園芸書では、杜若は睡蓮と同じように水中に植えると書かれています。

花菖蒲は、水中では根腐れを起こすので少し土を盛って植えると書かれています。

それだけ生育場所が違うのですね。



これは池の隣にある菖蒲田の様子です。

まだ花芽もついていません。

そして、田には水も入っていません。

これだけ生育時期や生育環境が違うのですね。



近くの藪の中に入るとアヤメが花ざかりです。

自然界のアヤメは小さくて可愛らしいです。

あやめは完全に乾いた土地に自生します。

こうしてひとつの庭でも杜若とアヤメの違いがわかるのです。

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