Noriko-McLane Movie Blog

自分の見た映画の感想を気ままに綴っています。
ネタバレの可能性もあるので、まだ見てない方はご注意下さい。

思い出のマーニー

2014-07-16 | Weblog
思い出のマーニー
 (2014.7.8.)        snoopyと

7月19日に公開の映画。試写会のチケットで一足早く見ることができました。

原作は、イギリス児童文学。なかなかの作品。子供だけでなく、老若男女楽しめる感動作である。ある意味、本当のファンタジー。12歳のマーニーと杏奈が時を超えてつながったのだ。お互いの心が求め合っていたからだと思う。杏奈は親のことで悩み、自分はみじめだと思って悲しんで誰も信じられなくなっていた。一方、マーニーは立派なお屋敷に暮らしていたが、両親はいつも留守でお手伝いさん達にいじめられていた・・・・・・・

これから、映画楽しみにしてる方は、ネタバレになるんでもう見ないで!

杏奈の田舎の家のおじさん、おばさんは解放的な目をもって杏奈を見守っていく。杏奈が遅く帰ってきても起こらないし、友達といざこざがあっても杏奈を責めず、大きく包み込む。・・・・・・心から杏奈を信頼してるからできることなのだろう。この人たち最高!!

杏奈が田舎の家にやって来て、部屋から外の景色を見て心も少しほどけた様子。ここで、鳥〜鴨だったかな〜が画面に・・・この鳥の描き方が気に入らなかった。もっと、美しく、もう少し、リアルっぽく描いてほしかった。
もう一つ、杏奈が朝顔の浴衣を着て石段を駆け下りるところも、杏奈?と疑うほど不細工な顏でいい加減な描き方に思えた。ここは、杏奈が友達にひどいことを言ってしまい落ち込んで泣いてる場面だが、この前のシーンでは、泣いててもそれなりに丁寧に描いてるのにな。

正直言って、〜なんなんでしょう?この映画?少女たちのプラトニックなレズ?・・・と途中思ってきました。でも、お屋敷に新しく人が越して来る辺から展開が面白くなってくる。お屋敷に越してきたメガネの女の子さやか(トンボを女の子にしてぽっちゃりさせたような・・・・)がいいキャラ!この辺からだんだん映画の世界に吸い込まれて行く感じ。

絵描きさんがすべてを語るシーンは、胸が熱くなった。・・・・(そうだったんだぁ!!)
この後、札幌から迎えに来た母のことを いつもは「おばさん」と言ってるのに、「母です。」と人に紹介するところは、感動。

最後、養母が杏奈に自治体か養育費をもらってることを告げ、「しかし、お金をもらってることとあなたへの愛の深さは関係がない。あなたのことは、本当に愛してる!・・・」と、いうようなことを言う場面。養母は、杏奈が自治体からお金をもらって自分が育てられてることで杏奈自身悩んでいることを知ってたのだ。でも、ここで、ファンタジーな世界で金銭的な話が出てくるということが、(お金のことはもちろん大切だが・・・)ちょっとなぁ。

杏奈一人で初めてお屋敷まで行って、満ち潮になり帰れなくなった時にボートで助けてくれた(ハイジのおじいさんのような)無口なおじさんも、すごくいいキャラ。

また、来年の夏も杏奈は田舎のおじさん、おばさんの家に来て、マーニーの思い出のお屋敷でさやかと遊ぶことだろう。しかし、マーニーはもう現れない気がする。12歳の杏奈とマーニーんのひと夏だけの思い出!

この映画、点数を付けるとしたら89点




ノア 約束の舟

2014-07-05 | Weblog
 ノア 約束の舟        2014.6.18.
    'Noah'  
 旧約聖書の創世記にある「ノアの箱舟」のお話。初めてのその映画化である。スケールの大きい映画だし、是非見たいと思った。キャストがすごい。ノアは、ラッセル・クロウ、妻のナーマは、ジェニファー・コネリー(この二人は、「ビューティフルマインド」でも夫婦として出演していました。)ノアの父、ショーン・コネリー(いい味を醸し出していた。この映画で大きな存在)養女のイラは、エマワトソン(ハリポタのハーさんも綺麗になってきました〜)

 期待し過ぎていたせいか、ちょっとがっかりした面もありました。映画になのか、ノアになのか、宗教というものになのか・・・・・・・

  ノアと妻ナーマが、息子たちと逃げているとき、戦いで傷つき置き去りにされている幼い女の子を見つける。この女の子を一緒に連れていくことは、自分たちにとってより危険なことだが、迷うことなくノアはこの子を抱っこして家族とともに逃げていく。この女の子イラは、彼らに養女として大切に育てられることになる。この始めの辺では、ノアは妻を愛し、家族を支える立派な男ですこういう人が神の声を聴くんだなぁ!と思ってました

  やがて、神の言葉の通りに箱舟を作り始める。ノアが、箱舟をつくると決めた時に何もないところに木々が生え、箱舟作りに打って付けの場所となる まるで、漫画!でも、モーゼの十戒でも海が割れてモーゼたちはそこを通って行くことができました。このようなことも本当に起こったのかも

  長い年月を経て舟は出来上がり、動物が乗り込みにやってくるこの時、蛇の大群がやってくるシーン、ギョ〜!!(まぁ、短いシーンだったしいいけど・・・)

  息子たちは大人になり、養女のイラも美しく成長する。長男のセムとイラは愛し合うようになる・・・・・一方、次男のハムは、「父と母、セムとイラ、それぞれカップルなのに自分だけに相手がいない・・・」ということに悩み始める。
箱舟が出る前にハムは、父とも意見が合わずにどこかへ行ってしまう。ハムの寂しさが分かるのか、イラがハムを追う。イラも自分が小さい頃戦いで傷つき、命は助かったが子供を産めない体になってしまったことを知っていた。だから、箱舟に乗ってセムを一緒に行くのをやめようと決心していた。セムには、子孫を残せる人と結婚してほしいと思ったのだ。

  イラは、ハムを捜すが会えないままに森に迷い込む。ここで、会うのがノアのお父さんです。アンソニー・ホプキンス適役!!!二人は、いろんなことを語り合って、最後にノアのお父さんが、「私の家族とこんなに長い間一緒にいたのだから、家族同然。祝福してあげよう!」と言う。そして、ちょっとイラのお腹の辺に触れる・・・・・この時に、すぐにイラは妊娠できる体になったんだ!と思いました。この場面が、この映画の中で一番感動した場面でした イラ自身は、わかっていたのかな?この後、捜しに来たセムに会い、イラの方から求めて愛し合う。だから、イラも自分の体の変化に気づいてたけど、信じられなかったのかもしれない。まぁ、実際妊娠してみないとわからないしね。

  ハムは、町に行き戦いの場に出くわす 死体置き場なのかゴミ捨て場なのかわからないひどい場所に一人の少女を見つける。この子と意気投合して二人で箱舟まで走り続ける。しかし、途中で少女の足が罠にかかり、どうしてもはずれないちょうど、捜しに来たノアに会うのだが、その時に戦いの兵の大群が馬でやってくる。早く逃げないと・・・・ハムは、「父さん、彼女を助けて!」というけど、ノアは少女を見捨ててを無理やりハムを連れて箱舟へ
まぁ、ここで、少女を助けようとしていたら3人とも死んでいたかも。でも、イラを助けたときも足手まといになるかもしれないとわかってたけど、助けた。なんか、ノアは、変わってしまったと思った。ハムが、ノアを嫌いになる気持ちよくわかる!

  箱舟は、ノアとナーマ、息子たち、イラを乗せて出発する。洪水が来て、泣き叫ぶ人たち。その声が聞こえる。ナーマは、「あの人たちも乗せて上げて!!」とノアに言うが、それは無理。もう、神様は人間にはがっかりして動物だけの世界を作れということなんだって〜

  舟の中で、イラは妊娠してたことがわかります。「女の子だったら殺す!」と、ノアは言う。恐ろしい怖い 神の言葉によって、人間は滅びなくてはならないからだって。そもそも、イラは妊娠しないと思ってたからノアは舟に乗せたのだ。なんか嫌になってくる。ほんまに神の声ですか?まるで新興宗教。気が狂ってるのかと思えてくる。

 イラは、もちろん、ナーマもノアに生まれてくる子供は殺すことはやめて!!と訴える。もう、どうしていいかわからない (そういえば、「ビューティフルマインド」で、ラッセル・クロウが、幻覚を見てお風呂に子供を沈めるシーンがありました。ジェニファー・コネリーは、いつも大変な役! )
結局、子供は女の子の双子だったんだけど、・・・・・もう、剣で殺そうというときに、ノアの手が動かず・・・・・ノアも生まれたばかりの自分の孫を見て殺すことできなかったのです。まぁ、よかったです。(こっちもひやひやでした。)

 宿敵のトベル・カインが舟に潜り込み、父を嫌っているハムをそそのかして自分の味方につけ、ハムがノアをおびき寄せトベルがノアを殺そうとする。しかし、父ノアがもう駄目かという時、息子は剣でトベルを突き殺す。このトベルという奴ここまで本当に嫌な奴。でも、死ね前に吐いた言葉がハムに向かって「これで男になったな。」・・・・・トベル、やるなぁ!と思いました。私は、「裏切り者」とか言って死ぬのかと思ってました。(失礼いたしました、トベルさん!) トベルもハムの一人前の男になりたい気持ちわかってたんですね。

 岩の怪獣みたいなのが出てきて、神様の言うことを聞かなかったからこのような姿になったと言ってましたが、最後光になって神のそばに行くところ印象的でした。

 ラッセル・クロウのノアは、髪型とか色々変わって年ととっていく感じを出そうとしてることがわかったけど、ジェニファー・コネリーは、最初からあんまり変わらない気がしました。自然の中でずっと美しく生きてる感じがしました。(大変なだんな様、お疲れ様でございました。)

 しかし、神の思し召しも聞くのたいへんや!と思いました。ノアが神に伝えられたことをしようとしていたなら、神自身もめちゃくちゃなところありますね。でも、ノアが、神様の人間に対する怒りの強さから自分で人間はすべて滅びるべきだと思ったのかもしれない。そして、一度は、孫をも殺そうとして、回り道をして最終的には自分たちも生きていこうとする道にたどり着くわけです。最後は、自分で考え判断しなければならない!というメッセージがこの「ノアの箱舟」にはあるのかもしれません。

 自然破壊だけじゃなくて、神様によって形作られた人間を自ら滅ぼそうとするような行いをも遂行する今の世。神様の審判はどのように下るのでしょうか。

監督、脚本は、ダーレン・アロノフスキー。ブラックスワンの監督。彼自身ロシア系ユダヤ人の家庭に生まれている。自分たちこそ選ばれた民であるという思想がこの映画の中にも出てるかもしれない。

この映画点数を付けるとしたら85点