Noriko-McLane Movie Blog

自分の見た映画の感想を気ままに綴っています。
ネタバレの可能性もあるので、まだ見てない方はご注意下さい。

オカンの嫁入り

2011-07-17 | Weblog
オカンの嫁入り(DVD)

去年、この映画が公開となった頃に、「さくら色 オカンの嫁入り」(咲乃 月音著)を読んでたので、映画は本と又違ってるのかなぁ?と思いDVD借りてみた。

月子の母、陽子(大竹しのぶ)が夜遅くに酔って男を連れて帰って来る。そして、この人と結婚すると言い出す。この男、研二(桐谷健太)というのがなんと金髪のお兄ちゃん。月ちゃん(宮崎あおい)は、この急な展開にどう対処していいものやら????それに今まで、お母さんと二人っきりで信じ合って暮らしてきたのに・・・なんか裏切られたような・・・・・・

映画では、陽子や月ちゃんの背景だけが述べられていて、研二は料理店を一緒にやってたお祖母さんが亡くなってひとりぼっちになったと単純化している。
しかし、本では研二の背景はもっと複雑 研二はお祖父さんと料理店をやっていて、研二の友達に騙されヤクザに店を取られひどい目に会う。この部分は「さくら色 オカンの嫁入り」の中で結構印象的だったが・・・・・
とてものんびりしていて、「悪い人なんか一人も出てきませんよ!!・・・」という雰囲気のこの作品の中で、ヤクザが店に来て脅したり店をめちゃくちゃにしたり・・・最初はそれでも来てくれてたお客さんがだんだん来なくなる・・・・・ここでは、語りきれないなんか恐ろしさ、怖さを感じました。
映画では、こういう部分は、抜かしてホワ~ンとした雰囲気だけにしたかったんだろうと思いました

そして、(本では)しっかりとしていたお祖父さんがこのことで自殺。なんとか命だけは助かるが・・・・・とうとうお祖父さんが亡くなった後、研二も後を追おうとするが、お祖父さんの彼女のお陰で踏みとどまることが出来る。それから、研二はこのお祖父さんの彼女(この人は、お金持ちのおばあさん)の家でお手伝いをしながら暮らす。でも、このお祖母さんも亡くなってしまって研二は、本当にひとりぼっちになってしまう。
確かに本のほうが、寂しい者同志がくっついた!という印象は強かったです。(映画のほうは、陽子、月ちゃんの親子関係をメインにしたかったのかな。)

それから、本ではすべてが大阪弁で書かれてるところがちょっと変わってる。セリフの部分は、大阪弁でいいのですが、なんでセリフ以外も大阪弁なの??作者も大阪出身と言っても・・・・・ちょっと変わってる。まぁ、いいけど・・・・(これでは読みづらいという意見もありました。)

どうなるのかなぁ?って思ってたのは、月ちゃんと先生のベットシーンです。(と、いうほどのものでもありませんが・・・)
いかにも「小学生の皆さんも読んでね!」という雰囲気をかもし出しているこの本、急に月ちゃんと彼氏のお医者さんとがベットの中でしゃべってるシーンが出てくる。別にこれベットの中にしなくてもいいのちがう?と思いましたが・・・・・
本では、このお医者さんは、前に月ちゃんのお母さん(陽子さん)のことが好きだったけど、今は月ちゃんと真剣に結婚しようと思ってつきあってる。月ちゃんよりはだいぶ年上だけど、陽子さんよりはだいぶ年下の人なんでしょう。
でも、映画ではこの先生の役は國村 準。もちろん、月ちゃんと先生はつき合ってないので、ベットシーンもありません。先生が、陽子さんを好きというだけになっています。

國村 準さん、素敵な俳優さんです。好きです。口を大きく開けてしゃべらないところがいいそれがら多くを語らなそうなところがいい前にサントリー・オールドのCM、すごくよかった。私もパパとお酒飲みたい!

月ちゃんの家の大家さんのサク婆・・・・本を読んだ時は、もっと年取ったお婆さんらしいお婆さんを想像していました。役は絵沢萌子・・・と言っても、この人は1939年生まれなので72歳ですが、大阪のおばちゃんらしくてパワーがありました。月ちゃんが何かというとサク婆に頼ってくる気持ちがわかります。
サク婆の家の台所の流し、(セットだろうが)昔ながらのタイルで可愛い。

陽子さんは、自分が死ぬと言うことを研二だけに話しています、映画では。本では、だれにも話していません。だから、本読んだ時、自分が死ぬってわかってるのにそのことを言わないで結婚していいのかなぁ???と思いました。まぁ、マンガのような物語なので深く考えなくてもいいのでしょうが・・・・・・

映画の方が、母娘のつながりをより表現できていた気がしました。しかし、省かれている内容も多いために単純な物語がより単純になっていました。その分わかりやすいとも言えます。

宮崎あおいと大竹しのぶの大阪弁は、まぁまぁよかったです。他の共演者はみんな関西出身という中で方言指導も徹底していたらしく、さすがでした特に宮崎あおいの大阪弁はとても自然だと思いました

映画の最後のシーン、オカン(陽子さん)が白無垢着ているところ、月ちゃんは、「おかあさん、めっちゃ綺麗!」とか言ってますが、白無垢を着た大竹しのぶは綺麗ではありません。もうちょっとライティング考えるとか、レフ板で光らせるとかしてなんとかならなかったのかと思いました。(ひどいこと書いてたら大竹しのぶさんごめんなさい。)

点数を付けるとしたら 68点