Noriko-McLane Movie Blog

自分の見た映画の感想を気ままに綴っています。
ネタバレの可能性もあるので、まだ見てない方はご注意下さい。

愛を読む人

2009-07-24 | Weblog
”The Readers”
(2009.7.13. 二条シネマにて)
15才の少年が、ずっと年上の女性(中年というべき)に恋をするロマンチックかつエロイックな映画だと思ってました。でも、・・・舞台はドイツ!1958年という時代背景!!実は歴史的背景やハンナの持つハンディキャップ(?)・・・・などに左右されたハンナの半生を描いた作品でした。

15才のマイケルが 急に気分が悪くなったところを ハンナに助けてもらう。このことがきっかけで二人は関係を持ってしまう
(ハンナが、ガーターベルトをしてるところを見てしまうシーン。ありきたりだけど~・・・男の人は、熟も若もガーターベルト好きなんだね。)

ハンナは、小説を朗読してもらうのが好きで いつもマイケルが朗読した後に結ばれるというのがお決まりとなる。(もう、このときにマイケルは、ハンナが字が読めないことに気づいてるのかも

二人が自転車で遠出をして田舎のお店でランチを食べるところ。マイケルがお金を払ったらお店の人が ハンナのことをマイケルの母だと思い ”お母様も料理に満足された?”と言う。その人に見えるようにマイケルがハンナにキスするところ!!マイケルの気持ち考えると、いじらしい
(このときハンナが メニューを見てマイケルに”あなたが決めて!”というところ・・・ハンナは、字が読めなかったからなんですね。)

このへんのところでは、ハンナが結構わがまま。自己主張が強い。
ハンナは電車の車掌だったが、昇進となり・・・事務の仕事につかなくてはならなくなる・・・・(悲劇の始まり~)
そして ハンナは、マイケルの前からすがたを消してしまう

8年後マイケルはロースクールの学生で裁判の見学に言った時に・・・・・その裁判の被告はなんとハンナ。彼女は、アウシュビッツの収容所で働いていたのだ。そして、収容されていた人々が教会に閉じこめられて死んでしまったことが 看守であった彼女の罪であるかどうか審議されている。
ハンナは、強い口調で抵抗するが、記録書を書いたかという話になったときに 自分が書いた、自分の罪だとすんなり認めてしまう。(ハンナは、文盲であることをこれほどまでに知られたくなかったんですね。)

終身刑となったハンナに一度は会いに行こうとするマイケルだが・・・・・・(マイケルは、ハンナが文盲であることを言えば、無実になるかもしれないと思うが~結局このことを公にすることを彼女が嫌がることをマイケルは分かってたのでしょう。だから、言わなかったし、自分は何もできなかったから会いにも行かなかった~)

マイケルは、その後ロースクールで知り合った人と結婚して、離婚するが、一人娘をとても大切にしている。

それから、10年以上の時が流れて~マイケルは、刑務所にいるハンナに昔のように朗読したテープを送り続ける これをきっかけにハンナは、本を読んで単語を覚え・・・だんだん読み書きができるようになる。そして、マイケルにも簡単な手紙が書けるようになる。
(すごいことだと思います でも、それなら、どうしてもっと早く字を覚えようとしなかったんでしょうか?って、ちょっと疑問!まぁ、字の読み書きが出来ないことを人に知られたくないし、どうして勉強したらいいかもわかんなかったんだろうなぁとも思いますが・・・)

そして、ハンナが出所できることになるが、身寄りがないので、いつもテープを送ってたマイケルのところに連絡が~
マイケルが、ハンナに会いに来た時ハンナは、もう白髪で どこからどう見ても全然綺麗じゃないところが悲しい!ハンナが頼るように手を伸ばしてもマイケルが、ちょっと手を握っただけですぐに離してしまうところ・・すっごく悲しい はっきり言って、マイケルが思っていたハンナとかけ離れていたんだと思う。今まで、テープを送り続けてたのは、昔のハンナを思い浮かべてだったと思うけど、・・・・・15才の一夏のすばらしい思い出は一瞬にして消えてしまったよね~この一瞬。 ハンナもかわいそうだけど、マイケルもかわいそう!!

出所の日、マイケルが花束を持って、迎えにきたとき・・・ハンナはもうこの世にはいない。初めから出所せずに死ぬ覚悟だったんですね。でも、本を重ねてその上に乗ろうとしてるハンナをスクリーンで見てたとき、自殺するんだとは全然思ってませんでした。彼女は、とても強い人だと思ってました。

最後のシーン、(ここGOOD!!) マイケルが、ハンナのお墓に自分の娘を連れて行って、ハンナと自分のことすべて話そうとする。これが、父親を息子。母親と娘ならわかるけど、娘に話そうとするのスゴイと思います。感動 これこそ本当の親子
それだけ、ハンナはマイケルの心の中にずっと住み続けていたわけですね。すっごく年上の人との恋の印象というか打撃をいうか・・・それだけ大きいものなのでしょうか??
”わずか1ページで終わった恋が永遠の長編になる”って、この映画のCMだったか言ってるけど、ホントです。~でも、それって、しんどいたいへん
1ページで終わった恋はそこで終わらせて、どこかで会えたら”今も綺麗だね”と言ってもらえた方がずっといいですよね。この映画は、悲しいです

さて、配役は~
ハンナのケイト・ウィンスレット。アカデミー賞 主演女優賞!!さすが、もう大御所の域!でも、私としては、15才のマイケルの前で歩いてる姿とかクマみたいにノッシノッシしてたのが嫌だった。(だからこそ、この映画で年上の彼女の役のぴったりで むしろそういう演技だったんだろうけど・・・)最初の場面ではもっと美しくいて欲しかった気がした。マイケルの朗読を聞いて泣いてる彼女の顔も良くなかったです。もう少しなんとかならなかったのかな?

マイケル役のディヴィッド・クロス~この人、大人になったらレイフ・ファインズ
というよりジョン・トラボルタになりそうだと思った。

点数を付けるとしたら 75点!