日本公開タイトルが示すようにゲーテの『ファウスト』がベースとなっていて、作中幾度も引用されたりもするが、かなり自在な翻案がなされている。
登場人物は研究のために修道院を訪れた教授とその妻、ひそかにオカルティズムを研究しているらしい修道院の管理人と若い女性研究員の四人で、これに管理人の手伝いをする老夫婦や漁師が登場する。
舞台は眼下に海を見下ろし、しかも鬱蒼とした森に囲まれている中世に作られた修道院。庭は廃墟のようでもあり、内部も暗く不気味な装飾が施されていたりする。原生林は昼間も陽光から遮られ、また海辺の洞窟は悪魔礼拝の場となっていて、修道院とつながっているようだ。この修道院もそこに暮らす老夫婦のルシファー信仰の場となっている。
. . . Read more