Mey yeux sont pleins de nuits...

読書、映像・音楽の鑑賞の記録など

栞 旅人について 2 (中沢新一『ゲーテの耳』)

2007-03-19 21:33:19 | 読書
 中沢新一は『ゲーテの耳』(河出書房新社)に収められた「賢者の旅の哲学」という短文の中で、現代における旅の三つの相を論じている。    一つ目はランボーをその象徴とするアドレッセンスの旅。それは「ブルジョア的文明」を脱出して未知なるものを捜し求める旅であり、「いっさいのできあがってしまった大人の世界に背をむけて、自分を獲得するためにおこなわれるイニシエーションとしての旅」。そして、日常の退屈を抜け . . . Read more