ブログ、巨人軍。

頑張れ、ジャイアンツ!
頑張れ、日本のプロ野球!

阿部慎之助に当ててしまったという意識。

2013-09-07 22:26:11 | 2013年シーズン

村田のツーランが効いた。
それ以上に効いたのが、
村田の前で与えた阿部への死球だった。

1点リードを許していたジャイアンツ、4回表の攻撃。
先頭の阿部の左ひざに藤浪の152キロの速球が直撃した。
その場で悶絶して座り込んだ阿部に、マウンドの藤浪はすぐさま帽子をとって頭を下げた。
いくら新人離れしたルーキーであっても藤浪は19歳。
ここにきて優勝を争っている相手チームの顔とも言える中心打者にデットボールは血の気が引いただろう。
阿部は座り込んだままかなり痛そうにしている。
なかなか立ち上がれない阿部はどうにか肩を借りてベンチに退く。
阿部離脱かとジャイアンツ側はもちろん、タイガースベンチも心中穏やかではなかったはず。
表情の硬い藤浪のもとへコーチ、ナインが集まる。

足を引きずりながらどうにかグラウンドに戻った阿部は少し笑みを浮かべて一塁へ向かった。
シーズンも後半に押し迫ったこの時期である、
ジャイアンツベンチは当然のことながらタイガースベンチもひとまずホッとしたに違いない。
当ててしまった藤浪も胸をなでおろしたろうが、すぐに精神を平常な状態に戻すのは難しかったはず。
直後、次の打者の村田に逆転となるツーランホームランを浴びてしまう。

結局、次の回にも長野にツーランを浴び、藤浪は7回を投げきったところでマウンドを降り負け投手となった。
とはいえ、4回、あの状況で村田に本塁打を浴びてもそのあと崩れることなく投げきったのはたいしたものである。
阿部はデットボールのあとも最後までマスクをかぶった。

あの場面、デットボールを喰らった阿部が痛がりながらも立ち上がり、
そのまま一塁ベースへ行っていたら、少しは雰囲気も違ったかもしれない。
阿部が治療のためにベンチに下がったことで球場の雰囲気とゲームの流れが変わった。
阿部がそれを狙ってわざと大袈裟に痛がったとまではいわないし、
あの剛速球だからほんとうに痛かったことに偽りはないだろうが、
肩を借りて一旦ベンチに下がるという選択は、
19歳のルーキーの気持ちをざわつかせるには充分効果があったように見えた。

阿部は試合後のコメントで 「当たった場所がよかった」 と記者の質問に応え、
前回の対戦で押さえ込まれた藤浪へのリベンジに上機嫌だったと記事は伝えている。



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