Naoの誰でもわかる!英語の話

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Rioの話#5

2020-05-31 | Rioの話
Rioの話#5

イリノイでの「事件」の後、その学期を無事終えたRioは母親とともに帰国することになりました。本人は本当に戻りたくなかったのでしょう、アメリカに居続ける案を幾つか提案しましたが、残念ながら思い通りにはならず、嫌々ながら日本へ戻って来ました。もしあの時、何らかの方法でアメリカに残すことができていれば、Rioは今も元気で生きていたことでしょう。いまさらですが…。現実は残念ながらそれを可能にすることができず、Rioは大阪の箕面にあるInternational Schoolに入ることになりました。もともと行きたくなかった学校ですので、最初から文句の嵐で、なぜこんなところで勉強しなければならないのかとよく言っていました。教員のこと、授業内容、それらをUni Highと比べ、「I don’t wanna study with such a bunch of stupid teachers.」などと言っていたのをよく覚えています。Uni Highはアメリカ全土から優秀な教員を採用していたので、彼が言うことには一理も二里もあり、それに対して反論することができませんでした。「あんな…連中と勉強したくない」と言っていた通り、Rioはあまり勉強しませんでした。宿題もやったり、ならかったり、そして学校の規則も適当にあしらっていたみたいです。そのため、私は2回、英国人の校長(Director)から呼び出しを受け、宮崎から大阪へ飛んで親子面談を受けるはめになりました。若干ふてくされた表情ではあるものの、Rioは特に言い返すことはなく、また、私たち親もただ黙って校長の話を聞き、時折納得の首を縦に振りながら、時間が過ぎるのを待ちました。そして時間が来ると、Thank you, sir, and we’ll talk about what we discussed today. Thank you, sir.とか言って帰宅しました。家に帰ってどんな話をしたのか…正直よく覚えていません。怒った記憶はなく、ただ、卒業するためには、嫌でもしなければならないことはしなくちゃいけないからね、くらい言ったように思います。2回呼び出されましたが、3回目はなかったと思うので、最後は学校側が諦めたのではないかと思います。Rioは結局3年間International Schoolに通い、なんとか卒業しました。

先ほど述べたように、アメリカの大学に行くためにはSATやACTの成績、そして様々な活動の成果をアピールする必要があると言いましたが、Rioはアメリカ国籍を持っていましたが、アメリカに行くことを選ばず、カナダの大学に進学しました。カナダの有名大学の一つである、The University of British Columbia(UBC)です。「でも、高校の成績は悪かったのに入れた…?」ですよね。実はRioの通っていたInternational Schoolでは、International Baccalaureate(国際バカロレア)という、国際バカロレア機構(IBO/本部はスイスジュネーブ) が提供する国際的なIB教育プログラムを提供しており、Rioは高等学校の最終2学年を対象としたDP(Diploma Programme)を優秀な成績で修了したことから、その評価をもってUBCに合格できたのです。DPの成績は、高校の成績とは別個の試験を受けた結果が繁栄されることから、Rioは高校の成績が悪いにもかかわらず、DPの成績がよかったためにUBCに合格することができたようです。しかも、その成績により、UBCからは初年度奨学金をもらうことができました。ここまではよかったのですが…。(End of #5)

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