前回は英文の全体を理解するために是非とも知っておかなければならない、大きな柱について話しをしました。つまり、英文は名詞句(主語の役割を果たす)と動詞句で出来ているということですね。日本語は主語(名詞句)がなくてもいい言語です(表面的にはですが…)。が、英語は必ずと言っていい程主語(名詞句)が必要です。そして、動詞句は主語(名詞句)が「どうし(動詞)た」あるいは「何なのか」を説明する役割を担う。
つまり、「英文は主語の名詞句(NP)と、それを説明する部分である動詞句(VP)の二つの固まりでできている」というのが前回の結論でした。そして、これを別の角度から見ると、こうなります。「英文には必ず主語の名詞句(NP)があり、それに呼応する動詞(Verb)がある。そしてその関係は、1対1である。」ということです。裏を返せば、動詞が一つあれば、かならずそれに呼応する名詞句(主語)が存在するということです。では、以下の文を見て下さい。
I want to eat the cake.(僕はそのケーキが食べたい)
動詞は2つありますね。「want」と「eat」ですね。ということは、そのどちらの動詞にもかならず主語がなくてはならない。では、2つの文章がその文(1文)を作っている、ってこと?そうなりますね。さて、「want」の主語はなんでしょう?もちろん、「I」ですね。では、「eat」の主語は?う~ん、他に主語になる名詞句(名詞だけでもいい)はないから、やっぱり「I」が主語になる…。もちろん、その通りです。だから上のような日本語訳になるんですね。つまり、上の文は以下のような2つの文章が一つになっていると考えられます。
I want(something).
I eat the cake.
頭の中では、もともとはこんな形になっているはずです。
I want [ I eat the cake]
でも、後に出てくる動詞(eat)の主語が前に出ている主語と同じなので、後の「I」を省略する。すると…
I want eat the cake.(???)
一つの文には動詞がひとつでしたよね。実は厳密に言えば、「「主動詞」がひとつ」ってことなんです。そして「主動詞」とは、「時制(現在、過去)を持つことができる動詞」のことを言います。つまり、文が2つ以上の動詞を持つ場合、主動詞以外の動詞は時制(現在、過去)を持たない動詞に変わってしまう、否、変わらなければならない、ことになるのです。そこで、「eat」は時制を持たない動詞の形(to不定詞)をとります。つまり、「to eat」になるわけです。そこで…
I want to eat the cake.
となります。別の言い方をすると、「to eat」のような不定詞の動詞の前には常にその主語が隠れているということです。でも、ホントに「I want (I)to eat the cake」なのか?以下の文を見て下さい。
I want him to eat the cake.
この場合「eat」の主語は?前の説明が正しければ「him」が主語?ということは…
I want [ he eats the cake] ってことですかね~。でもこれではちゃんとした文章じゃないですよね。では、[ ]をはずすとどうなるか?
「I want he…」はおかしいですよね、「he」は主語の時しか使えないから。正しくは、すぐ前に「want」があるので、「he」は「him」(目的格)に変わります。すると…
I want him eats the cake.(???)
この場合、「eats」は主動詞じゃないから時制(現在)は持てないですよね。なので、いわゆる「to不定詞」ってやつに変わって、「to eat」になります。そこで…
I want him to eat the cake.となり、その訳は、「僕は彼にそのケーキを食べてほしい」となるわけです。このことから、以下のことが正しいということがわかりますね。
I want (A) to eat the cake.
*Aは「to eat」の「eat」の主語であり、「to 」の前に隠れて存在している。
ごめんなさい!またまた、長く、そして、理屈っぽくなりましたね~。でも、今回わかってほしかったことは以下の通りです。
1) 英文には必ず主語の名詞句(NP)とそれに呼応する動詞(Verb)があり、その関係は。
1対1である。動詞があれば、必ずその主語がある。
2)(言い換えると)動詞があれば、かならずそれに呼応する名詞句(主語)が存在する。
2) 一つの文の「主動詞」はひとつであり、その「主動詞」のみが時制(現在、過去)をと
ることができ、他の動詞も同じ文に同居できるが、その際は時制をとらない形となる(to
不定詞等)。
それでは、次回の「英文の構造を理解する」をお楽しみに。あ、もっと面白いこと書かないと読んでもらえないかな~?今度はちょっと軽めのものにしよっかな…。では!Bye!(N.N.)(C)2005
つまり、「英文は主語の名詞句(NP)と、それを説明する部分である動詞句(VP)の二つの固まりでできている」というのが前回の結論でした。そして、これを別の角度から見ると、こうなります。「英文には必ず主語の名詞句(NP)があり、それに呼応する動詞(Verb)がある。そしてその関係は、1対1である。」ということです。裏を返せば、動詞が一つあれば、かならずそれに呼応する名詞句(主語)が存在するということです。では、以下の文を見て下さい。
I want to eat the cake.(僕はそのケーキが食べたい)
動詞は2つありますね。「want」と「eat」ですね。ということは、そのどちらの動詞にもかならず主語がなくてはならない。では、2つの文章がその文(1文)を作っている、ってこと?そうなりますね。さて、「want」の主語はなんでしょう?もちろん、「I」ですね。では、「eat」の主語は?う~ん、他に主語になる名詞句(名詞だけでもいい)はないから、やっぱり「I」が主語になる…。もちろん、その通りです。だから上のような日本語訳になるんですね。つまり、上の文は以下のような2つの文章が一つになっていると考えられます。
I want(something).
I eat the cake.
頭の中では、もともとはこんな形になっているはずです。
I want [ I eat the cake]
でも、後に出てくる動詞(eat)の主語が前に出ている主語と同じなので、後の「I」を省略する。すると…
I want eat the cake.(???)
一つの文には動詞がひとつでしたよね。実は厳密に言えば、「「主動詞」がひとつ」ってことなんです。そして「主動詞」とは、「時制(現在、過去)を持つことができる動詞」のことを言います。つまり、文が2つ以上の動詞を持つ場合、主動詞以外の動詞は時制(現在、過去)を持たない動詞に変わってしまう、否、変わらなければならない、ことになるのです。そこで、「eat」は時制を持たない動詞の形(to不定詞)をとります。つまり、「to eat」になるわけです。そこで…
I want to eat the cake.
となります。別の言い方をすると、「to eat」のような不定詞の動詞の前には常にその主語が隠れているということです。でも、ホントに「I want (I)to eat the cake」なのか?以下の文を見て下さい。
I want him to eat the cake.
この場合「eat」の主語は?前の説明が正しければ「him」が主語?ということは…
I want [ he eats the cake] ってことですかね~。でもこれではちゃんとした文章じゃないですよね。では、[ ]をはずすとどうなるか?
「I want he…」はおかしいですよね、「he」は主語の時しか使えないから。正しくは、すぐ前に「want」があるので、「he」は「him」(目的格)に変わります。すると…
I want him eats the cake.(???)
この場合、「eats」は主動詞じゃないから時制(現在)は持てないですよね。なので、いわゆる「to不定詞」ってやつに変わって、「to eat」になります。そこで…
I want him to eat the cake.となり、その訳は、「僕は彼にそのケーキを食べてほしい」となるわけです。このことから、以下のことが正しいということがわかりますね。
I want (A) to eat the cake.
*Aは「to eat」の「eat」の主語であり、「to 」の前に隠れて存在している。
ごめんなさい!またまた、長く、そして、理屈っぽくなりましたね~。でも、今回わかってほしかったことは以下の通りです。
1) 英文には必ず主語の名詞句(NP)とそれに呼応する動詞(Verb)があり、その関係は。
1対1である。動詞があれば、必ずその主語がある。
2)(言い換えると)動詞があれば、かならずそれに呼応する名詞句(主語)が存在する。
2) 一つの文の「主動詞」はひとつであり、その「主動詞」のみが時制(現在、過去)をと
ることができ、他の動詞も同じ文に同居できるが、その際は時制をとらない形となる(to
不定詞等)。
それでは、次回の「英文の構造を理解する」をお楽しみに。あ、もっと面白いこと書かないと読んでもらえないかな~?今度はちょっと軽めのものにしよっかな…。では!Bye!(N.N.)(C)2005