Naoの誰でもわかる!英語の話

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「使える英語表現」(No. 138)「成り行きに任せるさ。」

2010-02-17 | Weblog
表現138)Let nature take its course.(成り行きに任せるさ。)

「ネイチャー」という英語(?)はもうすっかり日本語ですよね(「うん?」)。いや、英語がカタカナになって日本語の一部になったって意味で、ですね。今回はこのネイチャー、いや、natureが入っている表現のお話です。natureと言えば「自然」、あるいは「自然界」かな?「自然の力」という意味で、Mother Natureという言葉もよく聞きますね。もちろん、物理的な「自然」という意味の他に、抽象的な意味で人や物の「本質、特質」、あるいは、人が持って生まれた「気質、気性」って意味もあるのは皆さんもご存知ですよね。例えば、

It is not in my nature to accept my fault easily.
(私の性分として容易には自分の間違いは認めません。)
It is not in my nature to keep quiet in such a situation.
(私は性格的にそんな状況では黙っていられません。)

同じような意味で、「生まれつき」っていう意味の英語、by natureは中学校で習ったのかな?

He is by nature a very quiet man.
(彼はもともと(生来)とても静かな人ですよ。)
She is kindhearted by nature.
(彼女は生まれつき優しい心を持っている人です。)

今回の表現は、物理的な意味でのnatureが入った表現です。物理的とは言っても、「自然の力」的な抽象的概念ではありますが…。「自然」というのは我々が手を加えて変化させる、あるいは、コントロールすることはある程度できますが、もし何もしなければ、それなりの力が働いて、それこそ「自然に」落ち着くところにおちつく(動いていく)ものですよね。ですから、「自然(nature)がその道筋(its course)を行く(たどる)(take)ままにする(let)」、あるいは、「自然がありのままの道程をたどるのを許す」という意味の英語である、let nature take its courseは、言い換えると、「成り行きに任せる」になるわけです。

通常、この表現は、人が何かをした後に、「後は成り行きに任せるしかないね」、といった感じで使われますので、努力をした、後はどうこうあがいても仕方がない、と感じる場面で使うことになります。ちなみに、お医者さんが病院でこの表現を使うと…わかりますよね。結構深刻な言い方になります。「これ以上の医学的処置はできません。」ということを意味することになりますからね。延命治療を止める場合などにもこの表現が使われる、と、どこかに書いてありました。さて、それが本当かどうかはわかりませんが、使い方としては間違いないですね。

この表現以外でnatureが使われるユニークな日常表現としては、(a, the)call of natureというものがあります。「自然の呼ぶ声?」まあ、そんなところでしょうが、「「自然」が自分を呼んでいる」、つまり、「自然現象が生じるとの感覚がある」…あ、わかりましたよね。そう、「トイレに行きたくなること」を意味しているわけです。「でも、その使い方は?」以下をご覧ください。

Because of the call of nature, he cannot come to the phone right now.
(トイレに行っているので、彼は今電話に出れません。)
Where are you going, Bill? → Call of nature.
(どこに行くんだい、ビル) (トイレ。)
Excuse me. I have to answer a call of nature.
(ちょっとごめん。トイレに行かなきゃ。)

僕はこれまでcall of natureを使ったことがないですし、使われた場面に遭遇したことはなかったですね。トイレに行くことを告げる時は、通常は、I need to use the bathroom. とか、I want to wash my hands.とか、I am going to the powder room.(女性のみです)とか、men's room, lady's roomに行く、という表現で十分その意味がわかりますからね。普通は、Excuse me.と言えばわかりますしね。ドラマや映画では、もっと直球のI wanna pee.とか、I have to pee.のように、pee(おしっこをする)という動詞を使っている場面をよく見ますが、子供はいいですが、大人がそう言うと…まあ、言う相手にもよりますが、親しい間柄の人には使ってもいいようですが(ネイティブによると)、私たちは普通は避ける方が安全ですね。

では、今回の表現のおさらいを以下の会話でどうぞ。Here you go!

(Andrew and Mike are discussing the new company project they want to get for their group./アンドリューとマイクは彼らの部署が狙っている会社の新事業について話をしている)
Andrew: Are you ready for the presentation tomorrow?
(明日のプレゼンの用意はできたかい?)
Mike: I think so. I have spent long hours at my computer and checked all the details.
(だぶんね。コンピュータの前で長い時間使って細部までしっかりチェックしたよ。)
Andrew: Good. We count on you, Andrew. You are the star of our group.
(いいね。君を頼りにしているよ、アンドリュー。うちの班のスターだからな。)
Mike: I don't know about that. But, I have done all I could so far. I will do my best tomorrow .
(それはどうかわかんないけど、まあ、これまでやれることは全てやったしね。明日はベストを尽くすよ。)
Andrew: That's the spirit, Mike. As for the result, let nature take its course.
(その調子だよ、マイク。結果については、成り行きに任せるさ。)
Mike: Right. Keep your fingers crossed, Andrew.
(だよね。祈っといて、アンドリュー。)
Andrew: I will.
(わかった。)

「後は天まかせ」とか、「神のみぞ知る」とか、若干宗教的ニュアンスのある表現の中立版が今回の「自然(の成り行き)に任せる」とも言えるかと思います。使う場面は限られますが、知っていて損はないと思いますよ。Okay, guys. That is all for today. I will see you in the next story soon. In the meantime, have a good one! nao



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