西京極 紫の館

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怪奇日和  ジョー・ヒル/著  ハーパーコリンズ・ジャパン

2020年01月15日 23時26分47秒 | 西京極の本棚
【紹介文】
記憶を吸い取る“ポラロイドカメラ”を手にした謎の男が現れる『スナップショット』、森林火災が迫る町で起きた不可解な銃撃事件を追う『こめられた銃弾』、スカイダイビング中に不思議な雲に迷い込んだ男の追憶『雲島』、奇妙な雨が降り、あらゆものが命を奪われていく『棘の雨』の4篇収録。デビュー作にしてブラム・ストーカー賞に輝いたモダンホラーの奇才が放つ、怪奇幻想文学中篇集!

【総合評価】 ☆☆☆★★(満点は☆5つ)
 ドラマ性 ☆☆☆★★
  独創性 ☆☆☆☆★
 読み易さ ☆☆★★★

【西京極の読後感想】
このジョー・ヒルという作家、実はあのモダンホラーの巨匠・スティーヴン・キングの子供。果たして息子は父を超えたのか?それを確認する為にまずは短編集を、と本書を手に取った。結論から言えば…う~ん、テーマ選びも、話運びも、まだまだやなという感想。ただそれは伸び代だとも言えるので、今度は長編も読んでみようと思う。
スナップショット:写真を撮られると記憶が失われる。よくありそうな題材ではあるけれど、そこを老々介護や痴呆といった現代的な問題と絡める事で怖さを演出している。
こめられた銃弾:本作の中では一番面白かった。250ページほどあって短編というより中編。結末が最も破滅的であるところもホラーとしては秀逸。
雲島:雲の上にもし乗れたら…というお話。主人公がキモオタってところが面白いが、オチにもう一捻り欲しかった。
棘の雨:キングの短編『霧』によく似た異常気象から始まって人間心理の恐怖で終わる一作。主人公の行動動機がやや強引なのと、異常気象の原因が終盤明確になり過ぎてちょっと興醒め。

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