来る者帰るが如し

ＮＨＫの朝の連続テレビ小説「どんど晴れ」最終回を観た。

やはり旅館と根性ものは観ていて楽しい。
テーマである日本人の基本精神である「おもてなしの心」。
これは情報化とグローバル化の進む現代社会において
忘れられつつある、他人への思いやりに他ならない。
他人の笑顔を自分の喜びにできる…
そんな社会であれば、頻発している凶悪犯罪やストレスなど
現代人の抱える多くの問題は起こり得ないのではないかと思う。

このドラマがそんな現代社会への問題提起であるとするならば
ドラマが予定調和的な終り方であっても、それで良い。

主人公・夏美を演じた比嘉愛未の笑顔にはハッピーエンドが似合う。
今後の活躍が期待したい若手女優さんだ。

女将の環（たまき）を演じた宮本信子は味があった。
ストーリーが進むにつれて変化していく演技は素晴らしい。
ちょっと女将としては庶民っぽいが、現実はそんなものなのカモ。

幸せの薄そうな若女将になれなかった主婦・恵美子役の
雛形あきこもバラエティとの落差が新鮮で個人的にはお気に入り。

ドラマ初（？久々？）出演の夏美の母親役の森昌子も
心配性で酒乱と、なかなか楽しい性格設定で良かった。
もっとはじけて笑わせて欲しかったけど…

そんな中で、最も良かったのが大女将・カツノを演じた草笛光子。
老舗旅館の大女将としての気品・風格共に申し分なく抜群の存在感だった。
今、旅館の女将役といったらこの人以外思い浮かばない位。

こうやってみると、今回のドラマで目立ったのは女性ばかりですね。
旅館という女性主導の社会では結局、
男は小間使いみたいなもんだってことなのでしょうか…（苦笑）

次は福井と大阪が舞台の「ちりとてちん」。
「風林火山」のミツ役で人気の出た貫地谷しほりが主演。
もちろん観ます。