思考の踏み込み

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忍び5

2013-12-26 08:54:58 | 歴史
ー こうして大抵の忍びは滅び去り伝説的な話だけが残った。

戦国期という日本史の時代を、童心に帰ったように無邪気に戯画的に楽しもうとするようなひとつの思考上の遊びをする上で、これほどその存在の面白い集団はない。

果心居士 (これは忍びといえるかわからないが) や音羽の城戸のような、伝説的な忍者が信長や謙信などの歴史上の権力者達と関わった記録などはどれも心を踊らせる。

玉箒木 "果心居士幻術の事"


信玄をして " 魑魅(すだま) の類" とまでいわしめた鳶加藤にいたってはもはや半分魔法使いなのではないかと思うほどで、当時の記録からしてすでに常識的な頭では荒唐無稽である。



だがそういう人物がいた事、記録されるほどの事をやってのけていた点、これらは事実であり、荒唐無稽と片付けるのはやや早計であろう。

彼らがそれぞれの得意に応じて扱う体術、正規のモノとは異なるが高度に体得された武術、人の虚をつく技法。

催眠術や死角をつかったトリックのようなもの、密教的な神秘術、あるいは呪法。

極めて合理的な武器や道具類、火薬学、薬学、毒学、活法殺法。または変装声真似潜入。



そして己をモノとして扱うとさえいわれる精神力、それでいて思想性などなく利によって動く。

第六天魔王といわれた信長さえ手を焼いたのも当然であろう。

忍び ー 人類文化史でみても傑出した特異な集団といえる。





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