思考の踏み込み

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クロハエ3

2014-06-14 05:45:31 | グルメ
知人はとにかくインドネシアが大好きらしい。
お店の人ともインドネシア語で楽しそうに話していたし、その良さは何か?と聞くとインドネシアの人間は開けっぴろげで、しかし繊細で控えめで、素晴らしいのだという。

これは諸島系の国は全て似た傾向にあるという。

海外経験の多い人だから、おそらくその通りなのだろう。

大陸の人間の方が閉鎖的だともいう。
やはり島でくらす民族は大陸から追い出された経験があるのか、島国民族の優しさと繊細さは日本人には馴染みやすい感覚のようだ。



そんな話をしていると次が出てくる。

シンコンという芋科の植物の葉っぱの炒め物。

ほうれん草に近い感じだが、唐辛子を一緒に食べてしまうとやはり辛い。

ソトパダム。豆の麺。

こればかりはスープだけにした方が良いと思う。

豆のサラっとした麺とスープが全くからまないのだが、これも日本人の感覚に過ぎないのだろうか?

ともかくも正当なパダン料理 (インドネシアのスマトラ地方) らしいから現地では愛されているのだろう。

ちなみにお酒は持ち込み可能らしい。
というかインドネシアはイスラム圏だから表向きはお酒はタブー。
知人曰くそこは当然、現地では上手くやっているそうだ。

今回私は日本酒の大吟醸を持っていった。
日本酒ならほぼどんな料理にも合うからだが、味の傾向でいうとビールが一番かもしれない。

ご興味ある方は、大久保百人町メラプティカフェでインドネシアの南風を感じてみて下さい。

クロハエ2

2014-06-13 00:28:06 | グルメ
続いていきなりアヒルの丸焼き。
いや丸揚げか。



ナイフは出てこない。
要するに手で裂いて食べろということ。

熱いし、中々上手く裂けないのだが、知人いわくこれは野生のアヒルで肉がしっかりしてる。養殖だともっと簡単に裂ける、らしい。

北京ダックとはまた違うアヒルの臭みが残るが、肉の野性味は確かに感じる。ローズマリーとか香草を少し使えばもう少し洗練された味になるのだが、とも思うが洗練させる必要もないのだろう。

ともかくも肩肘はらない自然体の民族料理としての在り方が良い。

次はこれ。

インドネシアのコロッケ。

サテというヤギ肉の焼き鳥。

インドネシア版シーザーサラダ。お皿が良い。
インディカ米のライスも出ているが、タイ米ほど長粒種ではない気がした。

ちなみにお店の外の三階共用トイレに行ったら、トイレットペーパーが予備も含めてゼロ。

別に必要はなかったのだが、この辺のユルさがまた楽しからずや。
南国特有の大らかさ。
日本でも瀬戸内以南には似た空気感がある。

完膚なきまでに完璧を目指す世界感とは真逆の ー こうした風土性は本当の豊かさのひとつの表れだと思う。


クロハエ

2014-06-12 05:56:35 | グルメ
新大久保のディープな一角でインドネシア料理を食べた。



イニシャルハウスという大久保では有名らしいビルの三階、メラプティカフェというお店。

インドネシア在住経験のある知人に連れられて入ったが、一人ではとても来ないと思う。

大久保という街自体、中々来る機会はないが、たまに歩くと日本にいながらにしての異国感が中々面白い。

ビルの二階にネパール料理店もあったがこちらも気になる…。

ともかくもお店に入り、ビールを一杯。

グラスの洗い方の雑さがまた味が出ていて?和食やフレンチでは考えられない無造作な感じにむしろ何かホッとするものがある。

メニューはあるのかないのか、どんどん料理は出てくる。知人がインドネシア語でなにやら話していたから注文はしていたのかもしれないが、さっぱり何言ってるかわからない。

とりあえず私のためにベーシックなインドネシア料理を頼んでくれたようだ。特にこのメラプティカフェは現地の味をそのまま日本で出している貴重なお店だとのこと。



はじめはテンペという揚げ物。
インドネシア版の納豆の様なものを平たくして揚げたモノらしい。

サンバルという辛いタレが二種類ついてきた。

インドネシアは香辛料の国。
この手作りソースも現地の味のようだ。
テンペにつけると不思議な味で美味しい。

辛さの奥に深みがある。
南国の多湿で雑多な景色が浮かぶ。

"クロハエ" とは黒南風と書く。
梅雨時のはじめ頃にそよそよと南から吹く季節風のことである。









ジン祭り5

2014-05-09 01:18:47 | グルメ
本当は全種類いってみたいが、そろそろ予算の関係もあるし、ラスト一杯くらいかな、というあたり。

カスクドールで一番古い方のジンの一つを頼んだ。

ジャクソン。70年代。

見慣れないデザインのボトルも当然、日本には入ってこないモノらしい。

一口。

また驚き。 ー 先ほどのグリーンオールドが緑だとすればこれは見事なほどに黄色。それもバランスのいい黄色の世界。


" レッドを背景とするイエローは イースター朝のトランペットのように 声高な 嬉々とした 音を発する ー "

赤いラベルにテキトーな犬のデザイン。ふとヨハネス・イッテンの言葉が思い出された。


そこへなにやらいい香り。



あっなんか葉巻吸ってる。
コヒーバのロブスト。

カスクドールは葉巻は基本まだやらないそうだが、たまたまあったらしい。
葉巻の香りを嗅ぐとさすがにモルトに回帰したくなる。

ジン祭りのひとつの区切りを知らせるかの様な煙がお店の中を漂っていた ー 。



でもこっちは何かまた飲んでる。

アプリコットリキュールを使ったモノ。

こちらのカクテルの内容も詳しく聞けば面白かったのだが、ジンに夢中だったのでご容赦頂くとしよう。

いずれにせよ、自称 "酒は強くない" という女性氏もお楽しみあった様で良かった。マスターの力量の幅に感謝。

次回は何を飲もうか。



幾つかリキュールのオールドも見せて貰いまた次来るのが楽しみ。
「カスクドール記」またのお楽しみを。






ジン祭り4

2014-05-09 01:17:06 | グルメ
ここでタイミングよくマスターがお手製のおつまみを出してくださる。

筍と山菜のお浸し。

まさに旬の味。
筍のアク抜きが見事で美味しすぎる。
これだけで日本酒一升くらい行ってしまいそうだが、先程のグリンダーグランドでも合う。

日本の山の幸とドイツジンのコラボとはこれはマスターの計算なのか?
うむむ…シュテルディヒアイン!

次はマスターお勧めでこれ。

グリーンオールド90年代。

ふっと香りがたち上がる。いや、"舞い上がる" の方が正確か。

それも深い緑。新緑の今の季節そのものの様な鮮やかでみずみずしい緑が舞う。パッと「蟲師」第一話 "緑の座" が思い浮かんだ。

正直、ボンヴェイを飲んでしまったらそれ以上は無いだろうと思っていたが、見事にそんな思いは消し去られた。それだけ方向性も違って、ジンにここまで多様性があるとはさすがに思っていなかった。


ん?また何か横で…。

何とかって珍しい品種のフレッシュオレンジを使ってもらったショートらしい。

こっちのジンもちょこちょこ飲んでるし、実は一番祭りを楽しんでるのはこの人か?