サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

つの丸「みどりのマキバオー」の素晴らしさを語る~一生ものの漫画

2019-08-04 | 漫画特集








今までそこまで強く言及したことは(多分)なかったと思うが、
自分は相当のマキバオー信者である
アニメが千葉テレビで再放送してるいい機会なので、
学生時代からずっと読み続けているこの漫画への想いを綴ってみようと思う。








素晴らしさその①:キャラが素晴らしい。



マキバオーの素晴らしさを語る上で、キャラは欠かせない。
特に主人公のうんこたれ蔵ことミドリマキバオーのキャラはとりわけ素晴らしい
まず、キャラデザが至高で見れば一発で分かるし個性的だし何より可愛い(←ここ重要)
幼少より「きんぎょ注意報!」などで“格好良さ”よりも“可愛さ”に親近感を覚えてきた自分にとっては、
子供の頃や学生時代に夢中になるには正にジャストフィットのキャラクター性だったのです。

また、可愛いとか面白い、だけではなく意外と知能指数も高い・・・
というか、思ってた以上に成長速度が速く意外と色々な事を考えてたりするのがイイですね
基本素直で純朴で時々間抜けで、でも一生懸命で、、、という愛されキャラなんですけど、
その一方で主人公らしく物語を引っ張る頼もしさもあって、、、、
マキバオー抜きにこの漫画を語れないと断言出来るほど、
魅力的な主人公と言えるでしょう
世の中には、あんまり主人公が好かれてない類の作品も結構ありますけど、
この漫画に関しては本当にマキバオーありき、と言えるくらいの存在感と好感度を保っていた、と言える。





一方で、ライバルキャラも濃い
というか、主人公はマキバオーですけど
基本「誰もが主人公」みたいなテンションで描かれてる気がする
借金返済の為に負けられない戦いをし続けるモーリアロー、
地方競馬を盛り上げるために奮闘するサトミアマゾン、
兄の無念を背負って尽力したアマゴワクチン、
悲運の名馬エルサレム、
そして、最後の最後まで最強のライバルであり続けたカスケード・・・

マキバオーの凄さは、
主人公のマキバオーが既に応援したくなるキャラなのに、
そのライバル達もバックボーンが豊かで応援したくなってしまう・・・
という「どの馬も騎手も命がけで勝利に向かっている。」というキャラ性の強さだと思う
メインの馬はもちろん、アポーみたいなポッと出の敵キャラにさえ感情移入してしまう、、、という
つの丸氏の“決してかませ的に描かない”という確かなこだわりが読んでて特に大好きな点なんですよね。





素晴らしさその②:主人公だけが勝たない。



マキバオーを改めて読んでみると、
正直想像した以上にマキバオーが勝たない・・・
というか思ってた以上に負けてるのが個人的には面白いと思いました
少年漫画、それもジャンプではやっぱりアンケ等気にしてどうしても、
「最後には主人公が勝つのだ~」という展開にしがちなんですが(別に批判ではないよ)、
マキバオーの場合、それほど勝ちまくるわけでもない、かといって、負けてばっかでもなく、
ちゃんと主人公らしく勝ち切ってくれるレースもあったり、、、と、ある意味
「読み終わるまで勝負の展開が分からない」という理想的な塩梅になっていると思うんですよね。

それで、もっと面白いし凄いと思うのは序盤のライバルが決して衰えないし強いまま。
これは正直オルタナティブな漫画だとはっきりと思えるんですよ。
カスケードは最後まで最強のままマキバオーの前に立ちはだかるし、
カスケードが勝てなかった名馬ピーターⅡの弟のアマゴワクチンも要所で強さを見せていく。
また、時にポッと出の新星に負けたりスランプになったり、一度は下した馬にまくられたり・・・と
どんどん敵がインフレしていく漫画が多い少年ジャンプに於いてはかなり異質な漫画なんですよ
言っちゃえば、マキバオーも凄いけど、カスケードは常に更にその上を行っていて、
毎回努力と試行錯誤を重ねながら泥臭く追い付けるよう頑張っていく、、、という
実は相当地に足がついた堅実な構成の漫画になってますからね
途中、なかなか勝てない時はやきもきもするんですけど(笑
でも、それもまたある意味リアルっていうか、
応援のし甲斐があるっていうか・・・
マキバオーは本気で主人公の勝利を願える漫画だと感じるんです。
それと同時に、ライバルも常に一生懸命だからその勝利にも感動出来たり・・・
そう考えると本当に素晴らしい漫画だと思うんですよね。





素晴らしさその③:泣ける。



うん、まあこれも外せないですよね
印象的だったのは1巻の母親との再会のシーン、
あれは学生の時にマンガ読んで泣いて、それでその後アニメのビデオをレンタルして来て
アニメ版でも同じシーンで泣く・・・っていう、そういう体験って意外とレアなんで(笑
今でも自分の中で凄く大きな出来事だったりするんですけど、、、
とにかく読んでて泣ける率が高い
ジャンプの漫画で一番目から水分奪われたんじゃないか。。と思うほど、
純粋に読み手の感情に訴えかけて来るシーンが多いので、そういう意味では
個人的にはマキバオー=泣ける漫画、というイメージが強い

先日、ラーメン屋で注文したメニューを待ってる間、
5巻のモーリアローのとこを何となく読んでたら、
途中でガチ泣きしそうになるほど感情を揺さぶられてしまって、
でも一方で「ラーメン屋の客がいきなり泣いてるのは不自然。」という強い自制心も働いたので、
危機感を受けてしまって家まで読むのを止めた・・・という象徴的な出来事がありました(笑
結局、家で再読してまんまと号泣してしまった訳ですけど・・・。
モーリアローのとこは、
単独で語りたいくらい思い入れが強いです
あの話はモーリアローも色々辛かっただろうし、
でもマキバオーの主人公っぷりも本当に素晴らしかったし。。で、
個人的には何度も繰り返し読み返してしまうシーンの一つです
そのほかにも、
最終話も泣けるし、
カスケードの引退も泣けるし・・・
気が付けば涙腺揺さぶられているパターンが多すぎなので、
その意味では正にリアルに読者泣かせな漫画だと思いますね(笑
ほんと、みんな最初は敵みたいに出てきても、最後には「いい子だ・・・。」ってなってるのよ。




素晴らしさその④:メッセージ性が強い。




読んでると分かるんですが、
要所要所で強いメッセージ性を感じられます
これはあんまり文章で説明するのも野暮なんですが・・・
勝ちたいという気持ち、悔しいという気持ち、それでも頑張る。という誠実な想い。
登場人物の生きざまから読者としてもモデルとして生かせるような「何か」を受け取れる、
そういう読み手に与える影響のようなもの、、、が結構高い漫画でもあるんですよね

個人的に救われたのは、
マキバオーが壮絶な歩みの名馬エルサレムと自分を比べて、
自分には苦労も涙も足りてないんじゃないか・・・と自分を追い込むシーンがあって、
モーリアローのとこでも似たようなメッセージを感じたんですが、
「自分には自分の想いがある。」
「自分には自分の辛さがある。」
「自分は自分で、他人にはなれないし、ならなくてもいい。」

っていう・・・
要は、
個々の想いを尊重して認めてあげる、、、という真に肯定的な世界観を作り上げてるんですよね。
それはもうこの漫画全体がそうなんですけど、自分の不幸と他人の不幸を比べない、
みんながみんなそれぞれオリジナルの想いを抱えて頑張っている。。という、
読んでると自分自身の歩みや想いすら肯定出来る感覚があるんです。
それはもう、一つの漫画作品という枠を超えて、
もはやバイブルとか教科書の粋だと思うんですけど、
それが大げさではないくらいに「モンキーターン」「ONE OUTS」と並んで自分の人生観に影響を与えた、
正に個人的なスポーツ漫画の金字塔の一つ、、、と言えると思っています
ある意味この漫画に自分自身が詰まってると言っても過言じゃないですね。









ここまで書いといて何ですけど、
正直物凄く万人受けする漫画でもないと思う
美形キャラとか皆無だし絵柄が苦手な人もいるでしょうし、
主人公が簡単に勝たないことがネックになる人もいるかもしれない
ただ、
自分にとってはマキバオーは、
「きんぎょ注意報!」とかと並んで、
掛け値なく純粋に大好きだ!!と堂々と言える作品の一つで、
もう感想書くのも長くやってるし、これからはもっと素直に自分の「好き」をどんどん出して行こうかな、と。
それしかしたいことってないですから。この記事はその始まりのような記事です、何度目かの。

それと、アニメ版も大好きです
諸美さんの存在がイイですね・・・笑
そしてOPEDは両方神レベルです。アニメの感想も時々ツイッターで呟いてるので、是非。






最新の画像もっと見る