nekomitu日記

ポンコツ日記

変わり者

2015-11-02 18:03:35 | 日記

私は思春期頃からかな....何かにつけ「他の人と同じは嫌だ!」と思うようになっていた...

流行がロックンロールなら、私はハードロックだ!ソウルだ!皆がブランドで身を固めるなら敢えて私はノーブランド品を自分で改造して着るぞ…
ロングが流行りならそこはベリーショートでしょう...てな感じです..ま...自己掲示欲の塊ですね(笑)当然のことながら周りと話が合わない波長が合わない...何を考えているのかわからない...よくそう言われていました。
今思えば、コンプレックスを隠すため「普通・横並び」をよしとしない強がりだったのかもしれない...
弱虫な自分にガッチガチの鎧を着せた時期です...

でも、今では自他ともに認める立派な「変態」となった...むしろ「変わってるね…」とか「ギャップあり過ぎ」とか言われると俄然やるきになる(笑)「変態」は私にとって最高の褒め言葉になった..
だから当然…ちと変わってる人や、ギャップが大きい人が大好きだ..というか..巡り合うようになっている?いやいや...引き寄せているのかもしれない..そんな人に出会うと「掘ったら何が出てくるかわからない..」という探求心が止まらないのです..話をしていても実に面白い...

私が30代後半だっただろうか、仕事で一人の男性との出会いがあった
入社して数か月当時20代半ばのその彼は、面接の時から何かしら「内なるギラギラ」を秘めた不思議な青年だった。その若さで3人の子供がいるという..
ある日、彼の入社から数か月後の部門会議で彼の話題が上った
「彼さぁ…積極的なのはいいけどどうにも反抗的で扱いにくい・・」と彼の上司・・・「何か感情が読めないというか・・理屈っぽいというか・・権利の主張だけはいちょ前にするんだよ..」と他の部門長…入社3か月で既に2つの部門を経験していた彼…で…「彼試用期間なんだけどどうしましょ?」的な流れになってきた..社員として雇用するか否かジャッジするということだ…
そこで私の好奇心に火が付いた….「その彼私の部門で預からせてください…」
当然周りから「いやいや無理だって!」笑いながら反対された..
でもそう言われると余計やりたくなる…「彼の制作物見たけど他にはない面白い感性じゃないですか…私は嫌いじゃないですよ..」と押した…「そこまで言うなら...」と
結果、私は初めて男性の部下を持つことになった。

さて.この部下...実際話してみると、まぁ~鼻っ柱は強いし、プライドも高い、ズケズケ物を言うし、理屈に合わないことはやりません...でも遅刻の常習犯..みたいな...上司にも会社にも不信感を持っていて、というか社会そのものを斜めに見ている..「こりゃ厄介だぞ...(汗)」と流石に思った..
でも引き受けた以上後には引けない..彼のマネジメントに何の構想もなかったが、手始めに夜のにファミレスへ…「とりあえず.ちと腹割ってはなそうか…」と誘った。
おそらく4時間は話しただろう・・私の仕事に対する想い・・尊敬する社長の人となり・・仕事の失敗談成功体験、自分のプライベートや過去..そして私自身何が好きで何が嫌いなのか?
まず彼の心を開くために自分がオープンマインドで接するしかないと思ったからです。

終わるころには最初は頑なだった彼との会話も少しだけ共感的にできるようになっていた。そして彼が最後に「次長の想いが伝わりました...生意気なことばかり言って申し訳ありませんでした頑張りますのでよろしくお願いします...」と

それから毎日二人でランチを共にすることにした...
ランチタイムの話はほぼ雑談…日々の感情の動きや笑い話..家庭の話..夫婦の話…子供の教育論など仕事の話はあまりしなかったかな(笑)
そうして私たちの唯一の共通点を見つけたのが「横並びみんなと同じは嫌い」という、自分のコンプレックスが根源にある「反骨精神」だった・・年齢も性別も性格も全く違う二人の共通点は唯一それだけ..私は彼の中に若いころの自分を見ていたのだろう..

ここから彼と私の日々の戦い..そして彼の怒涛の快進撃が始まる・・(詳細を書くと長くなるので一部)

後日談だが、彼のモチベーションは、仕事で私の鼻を明かす…仕事で自分の名前を残す..ということだったらしい(笑)

彼は人に媚びへつらうのは嫌い...高圧的に命令されるのも嫌い...すぐキレる..

しかし初めてする仕事ばかり...当然の事ながら彼も失敗する..叱らなくてはいけない場面がくる...
でも延々と説教するより、何より彼のやる気スイッチを入れるのに効果的だったのは…コレ..「お前男のくせに米つきバッタみたいに頭下げるような事すんな!!ダセーぞ!」と一喝するだけ..それで反骨精神に火がついて表情が変わる・・恐らくハラワタ煮えくり返っていただろな(笑)そうこうしているうちに仕事のやり方が変わっていった

仕事や報告は、私から指示される前に全て先読みして「これ..やっときました…」「あ..それならもう終わってます..」と彼はどや顔で薄笑いする…
「おぉ..すげぇ..流石だな..助かった…」と私がなる..その繰り返し..

ある時は「私これ苦手だからやってよ…その代わり貴方が苦手なそれ..私がやっっけるから..」上司と部下というより仕事を通じて真のパートナーになっていった...
仕事と家庭の両立で時間に追われていた私に「時間ですよ…後..やっつけときますから..もう帰ってください..」と言ってくれるようになった..そして「報告がない!」と指摘されないよう
私の携帯と会社のパソコンの両方に漏れなく詳細な「報・連・相」が届く...彼の仕事は完璧だった...

彼と共に仕事をしたのは2年弱だったが、その間..仕事の達成感に抱き合って泣いた事…絶望から屋上のフェンスを蹴りながら二人で叫んだこと..日々沢山の絆が生まれていった..そして誰よりも沢山の企画と成果を残し、有言実行した彼はその後独立した...

その彼こそ、先日ブログデビューの投稿に登場する一回り年下の男友達...(笑)
今も話し出すと数時間は軽く話してしまう良き心友である...