nekomitu日記

ポンコツ日記

禅問答??

2015-11-01 04:27:08 | 日記
私は、会話の中でよく使う言葉がある「あなたはどう考える?」「あなたはどうしたいのかな?」「何故そう思ったの?」
「そう思った根拠は何?」「それをすることによってどう変わるのかな?」という質問…

詰問にならないようにやんわり聴くようにしているが、何故そんな習慣が身についたのか?…
本で学んだ訳でも何でもない…特別勉強した訳でもない…そうコレコレ思い出した!「禅問答」だ!

前職で私が、「禅問答に行ってくる!」と部下に言い残し、企画書や報告書持って…前の夜から
武器(予測される質問に対する答え)を沢山用意して...イメトレして..まさに完全武装で社長に決済や承認を貰いに行ってた時の事をふと思い出す....

何故「禅問答」と言っていたか....

その頃私は、商品開発の仕事に携わっていて、社長に企画のプレゼンや業務報告を始めると、必ず1つの事柄に対して、社長が「何で?」「どうして?」と聞いてくる...
その時、最善と思う答えを、準備しておいた「武器」からチョイスして答えると、更にその答えに対して「何で?」と聞いてくる...
「え~これはこうで。。。。。」と答える...すると更に「どうして?」このやり取りが手持ちの武器がなくなるまで...延々と続く...

始めはテンポよく答えられても、だんだん苦痛になってくる...「しまった..もっと小出しにすればよかった..」とか「何でってもうわからんし!」と開き直る...黙る...しーんと間があく...
社長室のしーんとした空間に時計の音だけが聞こえてくる..「これは何かの嫌がらせか?私はイビられてるのか?」…
社長はその沈黙の中…平然とうすら笑いすら浮かべ私を見ている...変な汗が出てくる....

「何なんだ!この間は...」もはやだんだん拷問にも思えてくる...こんな禅問答みたいなやり取りが毎回続いていた。。

ある時は、その沈黙に耐えかねて「もう!意味が分かりませんっ。。」と爆発して号泣したこともあった。
その時社長は一言「俺が泣きたいよ。。」と笑いながらティッシュを差し出してくれた事もあった

数か月後...社長に勇気を振り絞って聞いたことがある「何故あんなに何度も何で??と質問攻めにされるのですか?」と...

答えはこうだった。「あなたがその仕事に対して、どれだけの想いがあるかを知るためだよ...」「僕を説得するんじゃなくて、なるほど..って納得させなきゃダメだよ..」と...
小手先だけの報告やプレゼンが通用しない。。と痛感したと同時にどんなに素晴らしい企画書もプレゼンテーションスキルも通用しない....

一番大切なのはその仕事に対する、企画担当者自身の思い入れの深さや強さが大切なんだと教えられた。

それともう一つ「物事の本質を見極める」という重要な事も..そして何よりこれこそが、主体性を持つ部下を育てるマネジメントの本質であると言うことも..
そんな経験があったからか、それ以降..表面的な会話に対して物足りなさや疑問が出てしまい、その背景や本質を知りたいと思い、ついつい身を乗り出して聴いてしまうようになった...
理屈っぽい女だと思われることも多々あるだろう...しかし少なくともその習慣によって得たことは、私の職業人生に大きく影響している事は間違いない。