群馬で闘う!「伝説」社長のブログ

『伝説』グループ社長、根木寛正の日々の雑談です。

「四つ角」で想う…(群馬県渋川市)

2006年02月19日 | 「場所」
自分が子供の頃、渋川で一番賑やかだった場所…。
歩行者天国や夏の山車祭りでも一番人が集まっていた所…。

それが「四つ角」だった。

その後、街の中心はだんだん駅前や郊外の大型ショッピングセンターに移っていき、今やよくある寂れたシャッター街になってしまった…。

昨日、ウチの子供の小学校の体育着を買いにこの「四つ角」に行った。
小学校指定体育着というのは、決められたお店でしか売っていないという…。
体育着は「四つ角」のスポーツ用品店でしか買えないのだそうだ。

で、店に入ったが、並べられている商品はダンボールに入った学校指定の体育用品がほとんど…。
学校別に分けられ、ダンボールにマジックで学校名とサイズが書かれている…。

店には誰もいない…。「すみません!」と何度も声をかけてみたが、誰も出てこない…。
一緒に連れて行ったウチの子供たちも「すみませ~ん!」と一緒になって声を出すが、誰も出てこない…。

店の中に2階へ上る階段があったので、そこを上っていき、扉があったのでその扉を開けてみると…。

高齢の老夫婦がお昼を食べていた。

「すみません。いいですか?」
と言うと、そのおばあちゃんが「ああ、お客さんみたいだよ…」と言って、一緒に食事をしていたおじいちゃんが「よいしょ、よいしょ…」と階段を降りてきて、体育着の会計をした…。

最近、寂れた街中のシャッター街の問題を取り上げる話題を耳にする。
こうした問題から郊外の大型店舗を規制する法律が改められたり、いろいろ街中の商店街を守る取り組みが出ているが、いくら大型店舗を規制しても、街中に若い勢いのある経営者が出てこない限り活性化はしないのだ。

あるいは、街中のシャッター街に若い勢いのある経営者が興味を持って乗り込むかどっちかだろう…。

昨日行ったスポーツ店も学校指定用品の販売を一任されているから何とか維持できるのだろうし、でも一任されていて守られているから、自分たちから何かを考えて挑戦しよう…ということはない。
それよりも何よりも、高齢になっていて、郊外の大型店に対抗して街中に人を呼び戻そう…なんて熱い気持ちは沸いてはこないだろう…。

昔はこの「四つ角」には魅力的な店がたくさんあったから人が集まってきていたのだ。それがもっと魅力的な新しい店が郊外にたくさんできたから、人はそっちに集まるようになったのだ。

魅力がなくなったのだ。

いくら、郊外の大型店を規制して、古い中心街を守るような決め事を作ったとしても、魅力が作り出せなければ人は集まってはこない…。

そして人を集める魅力とは、時代時代で変わっていく。

シャッター街の活性化は、このシャッター街の人たちを守ろうとしても、実際の経営者が世の中が変わっていくことの意識を持てないと何にもならない…。

そして、そこにはやはり“挑戦”していく意識がないと…。

それは高齢の人に求めても難しいだろう…。