人面瘡探偵 中山七里
古本屋であまりにも奇抜な表紙を見て買ってしまった
あらすじアマゾンから
三津木六兵には秘密がある。子供の頃に負った右肩の怪我、その傷痕がある日突然しゃべりだしたのだ。
人面瘡という怪異であるそれを三津木は「ジンさん」と呼び、いつしか頼れる友人となっていった。
そして現在、相続鑑定人となった三津木に調査依頼が入る。
信州随一の山林王である本城家の当主・蔵之助の死に際し遺産分割協議を行うという。
相続人は尊大な態度の長男・武一郎、享楽主義者の次男・孝次、本城家の良心と目される三男・悦三、
知的障害のある息子と出戻ってきた長女・沙夜子の四人。
さらに家政婦の久瑠実、料理人の沢崎、顧問弁護士の柊など一癖ある人々が待ち構える。
家父長制度が色濃く残る本城家で分割協議がすんなり進むはずがない。
財産の多くを占める山林に希少な鉱物資源が眠ることが判明した夜、蔵が火事に遭う。
翌日、焼け跡から武一郎夫婦の焼死体が発見された。さらに孝次は水車小屋で不可解な死を遂げ……。
一連の経緯を追う三津木。そんな宿主にジンさんは言う。
「俺の趣味にぴったりだ。好きなんだよ、こういう横溝的展開」
さまざまな感情渦巻く本城家で起きる事件の真相とは……!?
転載ここまで
あらすじのとおり
横溝正史の世界観。内容は劣化版犬神家、悪魔の手毬歌ってとこでしょうか
長野の山奥、隔絶された田舎の豪邸で行われる殺人事件に
巻き込まれる、三津木。肩にできた人面瘡、ジンさんが本体をからかいつつ真実に導く
という設定です。
設定はいいんですけどね。いわゆる私が好きなバディー物ですが
私が好きなのは、バディー同士が互いにたりない部分を補いつつ
解決していくというパターン
今回のように、瘤の分際で偉そうにものをいうだけのバディーっていうのは
なんかむかつくだけで
面白みに欠けます
それはさておき、ミステリーとして
登場人物が限られているのに、みんなどんどん死んでいくので
犯人がおのずとわかってしまいます
書いてる本人も、はじめ設定していた犯人ですが、それではあまりにも
突飛すぎるとわかったようで途中で犯人を変えようと必死に
ラストをひねくり回してましたw
ラスト20ページ作者の苦労がしのばれます
こんなやっつけ仕事しているようでは
横溝正史の足元にも及ばないでしょうねえ
わしらが小中学生のころ、ちょうど横溝正史ブームで
犬神家の一族の助清で度肝を抜かれて
ませた連中が横溝正史を読み漁ってました
横溝正史世代にこの本は、あまりにレベルが低いねえ