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ぶろぐ猫の目

笑う門には福来る・・

実験中

アサギロ 浅葱狼 ウエマツミノル

2023-10-12 11:11:26 | 読んだ本の紹介



アサギロ  ウエマツミノル



REGGIE 野球

ヨリが跳ぶ 女子バレー

アグネス仮面 プロレス

と、スポーツ漫画をユーモアを交えて描かせたら

天下一品の腕前のウエマツミノル氏が描く

「新選組」の物語

主人公に沖田総司を持ってきて

沖田の幼少のころから描いてます。



ネットで毎日1話ずつ読んでたら、だんだん面白くなってきて

古本屋で買おうと思ったんですが

うってないんですよね

しゃーないのでネットで課金してしまった

そんなことはどうでもええんです





物語は

幼少のころから剣の腕前が達者な沖田が近藤勇のもとで

成長していきます。

近藤の営む試衛館に

土方や山南、永倉などの後日新選組隊士となる面々が集まってきます



8巻まで読みましたが

山賊に立ち向かう土方や

人切り斎藤一が近藤や沖田を付け狙うシーンなど

剣客同士の戦いのひりひりした場面が続きます。



清川八郎の画策で、京都に浪人たちが集められるところです

芹沢鴨が出てきて、異彩を放っています

今後は、近藤と芹沢の確執に突入しよういう段階ですね



ヒラマツさんの独自の解釈による「新選組」ですね

なかなかおもしろいです

絵も上手だし、大人の鑑賞に堪えうる漫画です

ところどころにユーモアが漂って一服できますね



芹沢と近藤の確執がどう描かれるのか

楽しみです















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暗礁 黒川博行 面白いです

2023-09-27 06:56:54 | 読んだ本の紹介



暗礁 黒川博行



イケイケヤクザの桑原と建設コンサルの二宮が金のにおいに誘われて

魑魅魍魎としのぎを削る、疫病神シリーズの第3弾です。。



今回の相手は、東西急便という宅配企業です

奈良の博徒が起業した東西急便。今でこそ運輸会社として

その名をとどろかせてますが、その実態は?



ある日、桑原から二宮へ麻雀の代打ちの仕事が依頼されます

それは奈良東西急便が、奈良県警の柴田を接待する賭けマージャンでした

その賭けマージャンに二宮が200万も勝ってしまうところから

話がややこしくなってきます。



奈良東西急便は柴田に、奈良のターミナル前の道路標識の改定を

してもらうため、賄賂として賭けマージャンを仕組んだのでした

数日後、奈良県警の刑事が二宮のもとを訪れ、

柴田との賭けマージャンのことを聞いてきました。



そのことを桑原に訴えると、金のにおいを嗅ぎ取った桑原は

奈良東西急便を探れと二宮に命令します

探りを入れる二宮が、ヤクザに襲われぼこぼこにされ、

そのうえ、奈良東西急便の放火犯としての濡れ衣を着せられます。



いったい裏で何が行われているのか?

警察内部の情報を得るため、大阪府警の不良刑事中川に金をわたし

奈良県警の動きを探らせる桑原。



ある日、週刊誌に奈良県警と奈良東西急便の癒着の記事が出ます

闇給与で何億もの金が奈良東西急便から県警に流れているという記事

その証拠を消すために放火されたのではないかとにらむ桑原。

放火犯として警察に追われる二宮は、疑いを晴らすために

桑原に協力し、全容を明らかにしようと奔走するのですが



まだその裏に、東西急便本社と奈良東西急便の間で

30億円ともいわれる暴力団対策費があることがわかり

俄然張り切る桑原。



放火の証拠をめぐって、奈良から沖縄へ飛んだ桑原と二宮ですが

そこには、沖縄ヤクザが待っていました。



果たして二宮の放火の疑いは晴れるのか?

2人は金を握ることができるのか?





こんなあらすじですが

手に汗握る展開ですぞ

特に、放火の証拠を追っての沖縄では

関西ヤクザと沖縄ヤクザが桑原と二宮を待ち伏せます

沖縄ののんびりとした情景とひりひりするような

ヤクザとのやり取りが好対照で面白い

ラストの展開も秀逸です

ぜひ読んでみて











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疫病神 黒川博行

2023-09-26 06:24:49 | 読んだ本の紹介



疫病神 黒川博行



最近、これはという面白い小説に当たってません

ふと思い出して、「疫病神」を読み直してみました。

もう何回読んでいるかわかりませんが、何回読んでも面白いです。



内容は、ヤクザとかたぎのバディー物、ピカレスク(悪漢小説)です

金に群がる魑魅魍魎を出し抜いて、「しのぎ」にしていくのが

痛快なシリーズ。



第1弾は、「疫病神」産業廃棄物施設にからむ利権の話。



心斎橋で建設コンサルを営む二宮。30過ぎのちょんがー

建築現場のさばき(暴力団対策)を頼むのが主な仕事

今回は二蝶会のヤクザ、桑原に建築現場のさばきを頼んでましたが

その仕事がなくなることに。桑原から責任を取るように詰められる二宮。



そんな二宮に同業者から産廃業者の小畠を紹介されます

小畠は、泉南の山奥に産廃の処理場を作ろうとしており

各種の申請書類に大金を費やして作成して、あとは水利組合の組合長の

ハンコをもらうだけのところに来てました。



しかしなぜか、水利組合長の橋本は、急に態度を変え

ハンコを押すのを拒んだのです



小畠はその理由を探るように二宮に依頼します。

橋本を尾行し弱みを握ろうとする二宮

その二宮がヤクザに襲われます。誰がヤクザを走らせたのか?



時を同じくして、小畠の廃タイヤ工場が放火され、

小畠は行方をくらましてしまいます



二宮は、一人では手に負えないと桑原に助けを求めました

巨大な産業廃棄物処理場の建設に金のにおいを嗅ぎつけた桑原は

ヤクザの方法で二宮を襲ったヤクザを割り出し、そのヤクザをぶちのめし、

その裏に大きな陰謀が存在するのを探り当てるのでした。



産業廃棄物処理場建設にまつわる、巨大利権に魑魅魍魎たちが暗躍し

その上前を撥ねようとする桑原と二宮。

知恵と度胸で海千山千のヤクザを手玉に取るのがこ気味良いです。



リアルな展開にページをめくる手が止まりません

時々出てくる、大阪名物のグルメ情報が一服の清涼剤です



一流の悪漢小説です是非お読みください



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ダブル 永井するみ

2023-09-19 06:54:08 | 読んだ本の紹介





ダブル 永井するみ



古本屋のミステリーコーナーにおすすめ本としておかれてたので

思わず買ってしまった。



あらすじ

容貌が特徴のある女性が、トラックに轢かれ死亡。事件か事故か?

週刊誌の記者、多恵がその事件を殺人だと感じ追い続けます



その事件近くの駅、葛西にてこんどは、ネズミようなサラリーマンが

階段から転げ落ちて死にます。



多恵は、社会的に劣等だとされるブスやネズミのような人間の死に

共通点を見出し、犯人を追います。



2つの事件に関連する、乃の香という妊婦にたどり着く多恵

乃の香を探るうちに、第3の事件が起き

多恵の乃の香に対する疑惑は、確信に変わります



上司であるデスクの忠告に耳を貸さず

深入りする多恵。



果たして、乃の香は犯人なのか?



とまあこんな感じ

女性による女性のミステリーとでも言いましょうか

いままで、女性作家をよんで幾度となくがっかりしてきましたが

今回の「ダブル」に関しては、なかなか面白かったです



ページが進むにつれ、乃の香の異常さが際立ってくるので

はまっていきます。



読んで嫌な気分になるミステリーをイヤミスっていうそうですね

まさにこの小説は、イヤミスです

ちょっとご都合主義的な展開ですが

しかし最後のどんでん返しは、なかなかよかったです



作者の方は、若くして亡くなられてたんですね

惜しい人をなくしました

これからもっと面白い作品を書かれたことでしょうに

ご冥福をお祈りします。







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若冲 澤田瞳子 面白かった

2023-09-11 06:58:17 | 読んだ本の紹介



若冲 澤田瞳子







先日、すこし書きましたが

1700年代の稀代の画家、伊藤若冲の生涯を描いた本です



史実とは若干違うという話ですが、若冲自体が不思議な人で

ほとんど、記録が残っていないそうです

なもんで、歴史家でもある澤田さんが、残された史実に基づいて

足りない分をフィクションで補って書かれたそうです



あらすじから

1700年代初頭、京都の錦市場の大きな青物問屋、枡源の

長男として生まれた源左衛門(若冲)

母親のお清にいびられた妻のお三輪が自死したことで、

助けられなかった自分を責め、画業に打ち込む

菩提寺の相国寺院主の大典が陰になり日向となり源左衛門を応援し

若冲という名を授けます。



そんな若冲を支えるのが末妹のお志乃でした

一度は嫁ぐものの、出戻り生涯を通じて若冲を面倒を見ます



お三輪の弟として市川君圭が描かれています

君圭は、実在の人物で若冲の贋作者として有名だそうです

小説の中の君圭は、実の姉を殺したのは若冲だとして

その恨みを晴らすために若冲の贋作を描き続けます



若冲は弟に家業をゆだね、自分は隠居し画業に打ち込み

誰もまねできない技術を編み出し、唯一無二の画を書くのですが

その実力が京都の町で評判になっていくに伴い

君圭の恨みの大きさも比例して大きくなっていきます



実家、錦市場の存続問題に巻き込まれ、意外と責任感を発揮して

解決に向けて取り組む姿や

禁中の宝暦事件にまつわる公家とのかかわり、

天明の大火で焼け野原となった京都などが描かれています。



ある、祇園祭の夜

若冲の書いた屏風絵が商家の店先に飾られてます

また別の商家には若冲の画風そっくりな屏風が飾られてます

それを見た若冲は自分が書いたものではないとわかるのですが

それは君圭の作に違いないと悟り

そこまで至った君圭の思いを知る若冲でした



当時の円山応挙や池大雅、与謝蕪村や谷文晁といった絵師の名前も出てきますが

人嫌いの若冲は誰とも交わることなく生涯を静かに閉じます



全編を通じて、妻を失った自責の念で作画に打ち込む若冲

その思いから、若冲の描く絵には色彩のきらびやかさがあるものの

どこかうら寂しさや悲しみを感じてしまう、その理由を描いてます



女性の書く小説にありがちな、独りよがりな文体ではなく

どっしりと落ち着いた、腰の据わった文章で構成もしっかりしている

かと思えば、女性ならではの心情描写も秀逸で

いい小説でした

ぜひ読んでみて



若冲の作品が見たくなること請負です


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大名倒産 浅田次郎 面白かったっす

2023-09-05 08:18:40 | 読んだ本の紹介

大名倒産 浅田次郎



映画化もされた、浅田次郎さんの傑作ですね





面白かったです

でてくるキャラが秀逸です



形だけの繁文縟礼を繰り返し借財を重ねる武士

越後丹生山藩もご多聞にもれず借財を重ね25万両という借金

利子だけでも3万両。しかし収入は1万両ばかり

これでは永遠に借財が積み重なるばかり。

武士の特権で殿さまの「お断り」で借財をパーにすることも可能ですが

それでは、立ちいかぬ商家が山ほどでるでしょう

しかし小四郎の父12代松平和泉守は、武士社会で初めての「大名倒産」を行い

13代の小四郎に詰め腹を切らせて、自分はのほほんと余生をすごす算段で隠居中。



まじめで律儀な小四郎は、そんな父親の思惑をつゆ知らず

なんとか借財をかえそうと奮闘努力するのですが・・



そんな中、すぐ上の兄が、結婚したいと言い出す始末

この兄はちょっと抜けてて、馬鹿丸出しですが庭仕事だけは玄人。

そんな馬鹿な兄に惚れてくれたのが、旗本,大番頭小池越中守の娘お初。

なんとか兄貴の結婚式をまともに上げさせてやりたい



そのうえ、参勤交代でお国に帰らねばならないが金がない。

そんなお殿様小四郎を支えるのが

幼馴染の磯貝と矢部。

そして元大藩の勘定奉行であった、比留間氏らが知恵を絞り

兄の嫁の実家の,大番頭小池越中守も力を貸して

何とかしようとするのですが

今でいう100億の借金がおいそれと返せるあてもない



なんでこんな目に合うのか

何のことはない、越後丹生山藩には貧乏神が取り付いていました

そらいくら頑張ってもキングボンビーがついてたら

だめですね



参勤交代で国に入る小四郎の一行の後ろからへらへらついてくる貧乏神

油断した貧乏神、魔よけの剣に刺され怪我し、薬師如来に治療してもらうしまつ

しかしその際に薬師如来から、心を入れ替えろと言われます

心を入れ替えた、貧乏神が招集したのがなんと七福神



七福神の登場で事態は急展開

果たして、小四郎は「大名倒産」を阻止できるのか?



とまあこんな感じなんですが

映画化されてますね



映画はまた違ったストーリーのようですが

登場人物は同様です



いい感じのキャスティングです

主人公小四郎に神木隆之介君

馬鹿な兄上に 松山ケンイチさん

映画では、松山さん鼻をたらしてて上手く演じたそうです

先代の殿様に佐藤浩市さん

小池越中守に高田延彦さん

磯貝平八郎に浅野忠信さん

とすごいメンツです



映画はまだ未見ですが、ぜひ見てみたいと思いました。



本では、大団円を迎えるのですが

どのようにして莫大な借財を返金するのか?

ぜひ読んでみてください。

















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浅田次郎 一路

2023-08-18 02:41:41 | 読んだ本の紹介

ひさびさに面白い本に出合いました



『一路』(いちろ)、浅田次郎の時代小説。





あらすじ

文久2年(1862年)師走、参勤交代の全てを取り仕切る供頭の小野寺家の嫡男・小野寺一路(おのでら いちろ)は、

国元、西美濃田名部郡の屋敷で父親が失火で命を落としたとの報せを受け、急きょ田名部へ戻る。

田名部の地を治める蒔坂左京大夫(まいさか さきょうのだいぶ)は無役の旗本で、

隔年の参勤を果たさなければならなかった。

殿様からの拝領屋敷を焼失したという大失態は家名断絶にも等しい不祥事だったが、

一路は家督を相続し供頭としての務めを果たすこととなった。



しかしながら、一路は父から仕事について何も教わっていなかった。

焼け跡から見つかった文箱から、先祖が記した約230年前の参勤の記録を見つけた一路は、

時代を経て省略されてきた古式行列の作法を復活させようとする。



行列に不手際があればお家取り潰しは確実、古文書の「参勤交代は行軍、戦そのものである」との言葉を胸に、

背水の陣の覚悟で臨む一路に、難題は次々と振りかかる。

雪深い峠越え、殿様の発熱による到着の遅れ、何よりも重大な難事は、

左京太夫の叔父将監が主君の命を狙う陰謀を企てていることだった。





とまあこんな感じなのですが

補足

大きな大名ではなく7500石の大名の参勤交代は総勢50名

冬の中山道を江戸に向けて2週間でたどり着かねばなりません

吹雪の峠、増水する大河、途方に暮れる一路ですが

そんな一路を陰になり日向になり助ける、菩提寺の和尚や

旅回りの占い師の存在が心強い。



殿さまの左京太夫は、芝居狂いのうつけものと評判のバカ殿

しかし道中を歩むうちに、その姿が明らかになっていきます。



苦難に次ぐ苦難の中、一路が必死の思いで奮闘する姿に

涙が禁じられないですぞ。

ひさびさ、本を読んで涙ぐみましたわ。



シビアな状況なのに、ユーモラスに描いてあり

笑いどころも満載でいい本だと思います。

是非お読みください



ぜひ映画化してほしいなあ





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壬生義士伝

2023-08-02 05:40:28 | 読んだ本の紹介

壬生義士伝 浅田次郎





まずはあらすじ

幕末の慶応4年1月。鳥羽・伏見の戦いの大勢は決し、幕軍は潰走を始めていた。

そんな中、大坂の南部盛岡藩蔵屋敷に満身創痍の侍が紛れ込む。侍の名は吉村貫一
郎。



東北南部藩の下級武士として生まれ、貧困にあえぐ家族を救う為に妻子を残して藩を
脱藩し、

新選組の隊士となった貫一郎は、朴訥な人柄でありながらも北辰一刀流免許皆伝の腕
前を持ち、

守銭奴と蔑まれながらも、家族を養う金を得るため危険な任務も厭わず人を斬り続け
る。



しかし時代の流れには逆らえず、新選組は鳥羽伏見の戦いで敗走。

隊士達が散り散りとなる中、深手を負った貫一郎は何としても故郷への帰藩を請うべ
く、

大坂の南部藩蔵屋敷へと向かうのだが、吉村に対し、

蔵屋敷差配役であり吉村の旧友であった大野次郎右衛門は彼に切腹を命じる。



時は流れ、大正4年。

北海道出身の記者が、吉村を知る人々から聞き取り調査を行っていた。



転載ここまで

記者が、吉村貫一郎という人物について新選組の生き残りたちに尋ねて歩く形式

吉村という侍を浮き彫りにしていきます



下級武士ながら、文武両道を極め世が世なら出世してしかるべき人材ですが

生まれた時代が悪く、貧困にあえぐ南部藩。

吉村は悩みに悩み、妻子を食べさせるには金しかないと考え

南部藩を脱藩し京都へ走り、新選組へ合流します

尊王攘夷、薩長のやからたちを殺して歩く新選組。

近藤局長、沖田、土方、斎藤と名だたる剣士たちに引けを取らない腕前の吉村

しかし性格は温厚で、暴力沙汰を好む隊士をいさめる役割を果たしていました

しかし、反面金に卑しく、なにかと金を無心する姿をさげすむ隊員もいました



物語の最初は、吉村の姿をいかに貧乏で金に卑しい人間であるように描いてます。

吉村は

なぜ、金に執着するのか?

幼いころからの友達の高級官僚大野次郎右衛門がなぜ傷を負った吉村に

切腹を命じたのか?

吉村の生きざまとは?

回を追うごとに吉村の人柄が明らかになっていきます



並行して、幕末の新選組と薩長との数々の事件を浮き彫りにしていきます

新選組とはいったいなんであったのか

武士とは侍とは何なのか?

を描いていきます。

読み応えありますわ














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黒書院の六兵衛

2023-07-18 07:06:33 | 読んだ本の紹介



『黒書院の六兵衛』(くろしょいんのろくべえ)は、浅田次郎による日本の時代小
説。

Wikiから



江戸城不戦開城の史実を舞台にしたフィクション時代小説で、

一切口を利かぬまま江戸城内に居座り続ける御書院番士・的矢六兵衛と、

六兵衛排除を任じられた官軍側尾張藩下級藩士・加倉井隼人との交情を描いた。



あらすじ

慶応4年(1868年)3月、勝海舟が西郷隆盛に談判し、江戸城の明け渡しが決まった。

期日が迫る中、尾張徳川家江戸定府徒組頭の加倉井隼人は、開城のため官軍の先鋒隊
長として送り込まれた。



勝海舟に伴われ御書院番の宿直部屋で見たのは、

無言で居座る御書院番士・的矢六兵衛の姿だった。



隼人は勝海舟から、御城明け渡しの勅使が到着するまでに六兵衛を城の外に出すよう
に頼まれる。

西郷との約束で、城内で些細な悶着も起こすことはできない。

力ずくで六兵衛を引きずり出すと江戸城が戦になるため、

隼人はあの手この手の策を講じて説得を試みる。



しかし六兵衛は、日を追うごとに城の中枢部へと居座る部屋を移していく。



転載ここまで



浅田さんの時代小説。なかなかおもしろかったです。

1868年、私が生まれるほんの100年ほど前の話なんですね

大政奉還、尊王攘夷、社会で勉強した、歴史の出来事から100年しか経っていない
という事実に

まずはびっくり



政権が侍から公家に返される。侍の世の中が終わる日の話。

勝海舟のおかげで平和裏に江戸城が公家に明け渡されるのだが

その江戸城に一人、座り込みを決め込む侍が一人。



しかし、読み進むうちに、的矢六兵衛の正体が少しづつわかってきます

的矢六兵衛は、実は本当の六兵衛ではなく、

六兵衛の地位を金で買った、金あげ侍だったのです

ある日を境に入れ替わった六兵衛

本当の六兵衛はどこへ消えたのか



江戸すみの尾張藩士、下級武士の加倉井隼人は、主命にて江戸城明け渡しの

先遣隊として派遣されるのですが

侍側の勝海舟に、六兵衛の始末を頼まれ、六兵衛を脅しすかし、宥めおだてて

動かそうとするのですがまったく意に介さない六兵衛



元の上司、同僚から情報を集め、六兵衛が金でその身分を買ったというところまでは

わかるのですが・・だから何なの

一体六兵衛は何ものなのか



六兵衛の上司、そのまた上の上司、そのまた上の殿様、の説得にも一切応じない

だんまりを決め込む六兵衛



江戸城の奥深く、身分相応の部屋があるのですが

六兵衛は日を追うごとに、高貴な人用の部屋へ体を移していきます

そして江戸城から侍が退去し、公家の親玉天皇が江戸城入りした時には

かつては侍の将軍が使う黒書院に陣取る始末



いったい彼は何者で、何が目的なのか?

黙って切り捨てるなり、みんなでけり倒して運び出すなりすればいいのに

と思って読んでました。



周りの隼人以下、勝海舟や福地源一郎、西郷隆盛、など幕末の有名人が

六兵衛に振り回されるさまがユーモラスに描いてあります。



そして、最後

江戸城に入った、明治天皇に相対する六兵衛

そして六兵衛は・・・・

その姿を見守る、隼人は・・・



200年続いた侍の世界が、なぜ終了したのか

侍とはいったい何なのかを問うた本でした



面白かったです














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闇に香る嘘

2023-07-04 14:01:17 | 読んだ本の紹介
闇に香る嘘 下村敦史による日本の推理小説。

第60回江戸川乱歩賞を受賞したデビュー作。





あらすじから

終戦直後の満州、幼少の村上和久は、母と兄と村の仲間たちと

迫りくるソ連兵や中国人の迫害からのがれ日本を目指していた。

が、兄は避難行の最中に濁流に飲まれ、もはや死んだものと諦めていた

その兄と中国残留孤児として日本に帰国し、再会する。

しかし、和久は終戦直後の栄養不足で失明していました。

中国人の養父母に育てられた兄の言動に、日本人とは違う相容れないものを感じた和久は自然と距離を置くようになり、

兄は岩手の実家で母親と暮らすようになる。



和久は視覚障害が原因で妻に去られ、やがて一人娘との関係も悪化し断絶。



時が経ち、69歳になった和久は、腎臓病を患う孫娘への腎臓移植の適合検査を受けるが、

数値に問題があり、移植は叶わず、和解しつつあった娘からも冷たい言葉を浴びせられる。

そんな折、残留孤児支援政策の不備を訴え、国家賠償の集団訴訟を起こしていた兄から訴訟費用を無心する電話が入る。

またかとうんざりする和久だったが、兄に移植の件を頼もうと岩手へ向かう。



久しぶりに母の手料理や懐かしい郷土料理を味わい、場の空気が和らいだのを見計らって、

兄に移植の検査の件を伝えると、兄は言下に拒否する。

せめて検査だけでもと粘るが、兄の態度は頑なだった。

諦めきれない和久は、なぜ兄がそこまで頑なに移植を拒むのか理解出来ず、検査を受けると何か困ることがあるのか、

兄は本当に自分と血が繋がった兄弟なのか、

まさか偽残留孤児ではないかという疑問が頭をもたげてくる。

疑心に苛まされる和久の元に「本物の兄」を名乗る男から電話が入り、疑惑はますます深まっていく







とまあこんな感じ

この人の本は初めて読みましたが

デビュー作ということで、力が入った本でしたね

盲目の人が主人公ということで、盲目の方の日常生活や

いかに目が見えないことが恐ろしい事なのかをしることができます

目が見えるのは本当にありがたい話ですね



あと、巻末に参考文献が載ってますが

恐ろしいくらいの本を読まれてますね

残留孤児がテーマなので、関係の文献が多かったですが

よく勉強されてますね



いろんな伏線が貼られていますが

盲目がゆえにキーパーソンが目の前に登場しても

読み手にはまったくわからない

このへんの物語の進め具合は緊張感が増してよかったです

デビュー作ということで余計な力が入ったのか

余計な伏線も多かったですけどね



ミステリーとして、引き込まれた1冊でした







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流人道中記 浅田次郎 良い話でした

2023-06-26 06:21:05 | 読んだ本の紹介

流人道中記 浅田次郎





アマゾンレビューから



万延元年(1860年)。

姦通の罪を犯したという旗本・青山玄蕃に、奉行所は青山家の所領安堵と引き替えに切腹を言い渡す。

だがこの男の答えは一つ。



「痛えからいやだ」。



玄蕃には蝦夷松前藩への流罪判決が下り、押送人に選ばれた一九歳の見習与力・石川乙次郎とともに、奥州街道を北へと歩む。

口も態度も悪いろくでなしの玄蕃だが、道中で行き会う抜き差しならぬ事情を抱えた人々は、その優しさに満ちた機転に救われてゆく。

この男、一体何者なのか。そして男が犯した本当の罪とは?



転載ここまで



江戸時代末期、家康が幕府を開いてから200年ですかね

侍の世の中、士農工商という身分制度の頂点

制度としての侍、その仕組みの中で侍としての生き様が求められる

仁義礼智、武士が尊ぶ教えの「礼」礼節

過去遠い過去には、礼がすべての基本であったが

礼を失ったので「法」ができたという話



「法」は守らなくてはいけないもの

ほんとうにそうなのか?を全編にわたって問い続けます。



江戸から松前青森の果ての果てまでの道中譚

侍の中でも最上級の旗本の青山玄馬と、侍といえど下級の与力石川乙次郎

方や罪人、方や押送人と身分と実態が逆転している面白さ

どっちが偉いのか?



道々出くわす、人々のいろんな問題を簡単ではないが、最良の方法で解決に導く玄馬

最初は、反発する乙次郎でしたが、だんだん玄馬の実力と人柄にひかれていきます



押送人の役人である乙次郎が、実は最下級の武士の次男坊

何かの運命で中級武士の与力職に養子に入るのだが、並々ならぬ苦労がある

そんな乙次郎の悩みにも真剣に答える玄馬。

いつしか2人の間には友情ともいえぬ何かが芽生えていきます。



上下2巻の長尺ものですが、あっという間に読んでしまった

バディーものは好きですね

昔でいう、ホームズとワトソン、スタスキー&ハッチ、ジョン&パンチ、トミーと松

モルダーとスカリー

最近では黒川御大の疫病神、二宮と桑原なんかもバディーかもしれません

ありえないコンビのありえない友情のロードムービーです

面白くないわけがない



最後の50ページは、涙なくしては読めないですぞ

心して読め

















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しょせん他人事ですから

2023-06-19 06:24:47 | 読んだ本の紹介


しょせん他人事ですから



白泉社から出版されている雑誌黒蜜に掲載されている漫画です

【原作:左藤真通|作画:富士屋カツヒト|監修:清水陽平】



この漫画の宣伝

ネットを見てると、皆さん必ず1回はご覧になってると思います

いろんな、漫画アプリのおすすめで出てきますね。

ご多聞に漏れず

興味を引くような内容なので読んでみました。



弁護士の保田は、事務所の壁に「他人事」と書いた掛け軸をかかげるくらいの

変人弁護士。依頼者の相談にも木で鼻をくくったような回答をするばかり



助手の加賀美さんは、そんな保田弁護士に

もうちょっと親身になって話を聞くように諭しますが

一向にいうことを聞かない保田



そんな保田のところへ1人の女性が相談に訪れます

桐原さんという女性の悩みは、

運営しているブログに、

「桐原は主婦売春している」という根も葉もない悪意のある

書き込みがありそのせいでブログが炎上し、身元もばれてしまった

何とかならないかという相談でした。



保田弁護士は、そんなのほっとけば自然に収まりますよ

と他人事の回答をするのですが

おさまらない桐原さんは、どうしても元凶の人物を特定すべく

プロバイダーに投稿者の開示請求をおこなってほしいと

保田弁護士に依頼します。



いったん引き受けた保田は、実は有能な弁護士で

引き受けたからには、徹底的にやると宣言します

開示請求をおこない、悪意の人物を特定すると

それは桐原さんと同じマンションにすむ、知人の女性木下でした



それを知った桐原さんは保田弁護士に賠償請求するように依頼し

引っ越し代を含め350万円を木下に求めた内容証明を送り付けます。



驚いた木下ですが、旦那にも相談できず

ひとりで解決しようと弁護士を雇い、示談の席につきます



桐原さんは示談に応じる要件として

賠償金の支払いと謝罪を求めました



賠償金が分割払いではらうと約束し、しぶしぶ謝罪した木下でした。

これで解決したかと思ったのですが



数か月後

木下は、ネットで「賠償金なんか払わなくても大丈夫」

「無視してもいい」などという情報を信じ

賠償金の支払いを滞らせます



怒った保田は、強硬手段に訴えます

それは「動産執行」という差し押さえでした



ある日の朝、突然木下家のチャイムが鳴ります

有無を言わせず、金目の物を抑える執行官



何のことかわからず驚く木下の旦那

取り乱す木下



執行官からことのいきさつを聞いた旦那は!?



とまあこんな感じの漫画です

めっちゃリアルな展開です



何気ない投稿が、波紋を生み

とんでもない賠償責任を負うことになる

ちょいとした軽い気持ちでやったいたずらが

とんでもない結果を生み出すのは

先の、スシローでやらかした彼がいい例ですね



ネットでの誹謗中傷などは気を付けないとですね

こわー



ネットでタダである程度読めますので

一回読んでみてくださいな


























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町長選挙

2023-06-15 05:38:41 | 読んだ本の紹介

町長選挙 奥田英朗



精神科医の伊良部シリーズの第3弾

2005年に発表された内容なので、20年位前の世相を反映してます

当時の社会がしのばれて面白いです



短編なんですが、今回精神を病むのは大物ばかり

「オーナー」ではナベツネをほうふつとさせる、球団オーナーのナベマンが主人公

80を前にやり残したことが多すぎるナベマンは、引退とか隠居とか眼中にない。

俺がいなくては、世の中悪くなるばかり。死ぬのが怖くて仕方がない。

暗闇や閉所が棺桶に思えてパニック障害に。



「アンポンマン」ではホリエモンをほうふつとさせる、アンポンマン安保が主人公

ネットサービスの黎明期で「ライブファスト」を立ち上げてIT長者の大金持ちへ

ネットの世界にどっぷりはまり、文字が書けなくなりました

ひらがなが書けなくなるほどの重傷。



「カリスマ稼業」では歌劇団出身の女優、白木カオル44歳が主人公

若さと美貌の維持に気を病んでいます。

すこしでも高カロリーのものを食べてしまうと

運動しないと気が済まない。強迫観念に振り回されています。



そして「町長選挙」

これが一番面白かった

東京の離島、千寿島に出向してきた都庁の職員、宮崎良平。

千寿島は、現町長と前町長の派閥に分かれており。

互いをののしりあう勢力争いが繰り広げられています。

そんな中、2年に1回の町長選挙がやってきました

両派閥の選挙戦が始まり熾烈な票集めが始まります。

態度を明らかにしない宮崎に両陣営が迫ってきます。

どっちへつけばいいのか?悩みに悩んで胃が痛い宮崎君

そこへ、伊良部総合病院から派遣されてきたのが伊良部一郎とマユミちゃん

父親である院長の命令で、離島で勉強して来いといわれ

しぶしぶやってきました。

町長選挙の争点である、特養老人ホームの建設にからんで

両陣営が、伊良部の支持を取り付けようと現ナマ攻勢に

金を積まれた伊良部は、にやっと笑うのですが・・



町長選挙が迫り、両陣営の攻勢に会い態度を決めることできない

伊良部はにっちもさっちもいかなくなり診療所から出てこず

引きこもってしまいます。

そんな伊良部を引っ張り出すのがマユミちゃんの一言。

お母さんにいうぞ!と

マザコン伊良部の弱点をつきます。

はてさて、伊良部はどっちの陣営につくのでしょうか?



とまあこんな感じ



日本を代表するような、人たちでも心を病むのです

そんな著名人が、なぜかしら伊良部の病院に来てしまう。

そして、なりふり構わない子供のような伊良部の行動をみて

いつの間にか、癒されていくんですね

世の中、考えすぎはよくないですね

よく見せようとか、あれもこれもやらなくちゃとか

だれからも好かれたいとか

無理な話ですね

なるようになると考えないとですね



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空中ブランコ 奥田英朗

2023-06-07 06:00:39 | 読んだ本の紹介





空中ブランコ 奥田英朗



精神科医 伊良部先生シリーズの2作目です

いらっしゃーいと患者を迎える伊良部先生

総合病院経営者であり医師会の理事を務める父親の御曹司

親の力と金で大学にもぐりこんだ伊良部一郎。

そこまではわかるが、なぜ医師国家試験に受かったのか

大学の七不思議

秋篠宮殿下のご成婚特赦かフリーメーソンの暗躍が言われています



そんな伊良部先生が、心を病む人たちを治療していく

短編集。



今回相談に訪れたのが

サーカスの花形、空中ブランコ乗りの山下。

急に空中ブランコができなくなり失敗を重ねます

後輩たちに馬鹿にされて相手にされなくなるのではと疑心暗鬼。



先端恐怖症で刃物が怖いヤクザ、猪野

こわもてが売りのヤクザが刃物どころか

つまようじまで怖くなり、とんがってるものを見ただけで

冷汗が出る始末



伊良部の大学時代の同級生で義父が大学の医学部長の池山

義父のヅラが気になって仕方がない

発作的にヅラをむしってしまいそうになる自分が

抑えきれない



プロ野球のベテラン3塁手、坂東

ある日突然、送球ができなくなる

送球イップスにかかってしまい。試合に出るのが怖くなり

仮病をつかって休んでいます。



女流作家の星山

いままで書いてきた恋愛小説が中身のない薄っぺらな

同じテーマの焼き直しではないかと悩み始め

いざ書こうとしても、過去の作品に書いているのではないかと

強迫観念に悩まされている。



とまあこんな感じの患者たちが

伊良部を訪れるのですが、相変わらずいい加減に自分の好きなように

接する伊良部。

肉感的看護師のマユミちゃんが無表情に注射を打つのも

今まで通りです。



特に共感したのが

サーカスの山下。

部下や他人から馬鹿にされているのではと自分一人で思い悩みます

ブランコを失敗するのは相手の意地悪のせいと思い込んだり

後輩たちが、自分を裏切ったり馬鹿にしたりしているといっては怒ります

すべては、山下の思い込みなんですが

妻や上司が言い聞かせても、まったく聞く耳を持たない



こういう状況は、わたしにもよくあります

人の顔色を見て過ごしてきた人生ですからね

すぐ人の顔色を読んで、必要以上に気にします

こいつはおれを馬鹿にしていると思い込みますね

それに悩んだりします

ラインを送ったのに既読スルーされると

無視された!とむかつきます

これも心の病なのでしょうね



そんな悩みを吐露する山下ですが、伊良部は聞いてるのか聞いていないのか

空中ブランコやりたーいって言いだして

巨体を揺らしながら、無理やり空中ブランコに挑戦します

そして、なんにも考えない伊良部が簡単な技を成功するのを見て

山下は何を感じたのか?



こんな感じで

伊良部先生は自分のやりたい事を子供のように無邪気に

やることで、いつしか患者の心を開かせていきます

なかなか面白いです



読んでて、ドラマのキャスティングを考えてたら

伊良部には、蛙亭の中野さんが目に浮かんできました

ちょっと若いけどあの甲高い声で「いらっしゃーい」ってのが聞きたいです



マユミちゃんは池田エライザさん一択でお願いしますw





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笑うな

2023-06-06 09:06:37 | 読んだ本の紹介

笑うな 筒井康隆





先日テレビを見てたら面白い企画をやってました

2023年4月20日(木)に放送された

アメトーーク!の「本屋で読書芸人」です



「読書芸人」は本屋さんが好きな芸人がおすすめの本を紹介するという番組。

前回が2021年12月なので、2年ぶりの開催ということで。

前回から続投は、Aマッソ加納さんとラランドのニシダさんでした



まあ皆さん、読書の趣味と申しましょうか

いろんな本を読んでおられます

わしなんか、最近はミステリーがほとんどになってきましたが

昔は、SFから時代物、ホラーにお笑い、落語全集も読んでましたね

本屋へ行くのが好きでした。

半面、新書やハウトゥーものビジネス書なんてのは、一切読みませんね

娯楽ものばかりです。



作家のかたと波長が合うかどうかですね

波長が合う作家が書いたものは、すべて読みます

今だったら、黒川博行御大なんか単行本が出た瞬間に買ってます。

反対に波長が合わないとなるととことん嫌いになります

宮部みゆきなんかは、最初読んだのが「野火」だったので

めっちゃ面白くて、これは!って思ってほかの作品もむさぼり読んだのですが

「模倣犯」でこいつはだめだと思いましたね

金返せレベルのしょうもなさでした。映画化されたときの主人公が中居君だったので

中居君まで嫌いになりましたわ。

そんなことどうでもええんです



本屋が好きな人の話でした

そんな本好きのAマッソ加納さんがおすすめの1冊の中に

筒井康隆の「笑うな」がありました

ショートショートなんですがなかなか面白いです

筒井先生特有のグロテスクさもなく読みやすい1冊になってます



私が好きな1編は「駝鳥」という作品ですが



砂漠で遭難した、男と駝鳥1羽

食べるものもなくなり、ついに男は駝鳥のもも肉を削って食べます

寝てる間に駝鳥は男の金時計を食べてしまいます。

男は、大事な金時計を食べられたので

その代わりといいながら、もも肉から胸肉、尻肉と食べていきます

食べられても駝鳥は文句も言わず黙って男について歩きます

お前はおれの大事な金時計を食べてしまったのだから、

代わりにすこし肉をもらうぞ

と言いながら、内臓まで食べてしまいます。

そして駝鳥は、骨だけになってしまいます

肋骨の中には、駝鳥が食べた金時計が光ってました

しかし駝鳥はおとなしく男について歩きます

ある日、ようやく街にたどり着きます

男は街についた時、金がないと困ると思い

金時計を売って金に換えようと

駝鳥の胸に手を入れ金時計を取り上げると

いままで黙っていた駝鳥が

「それを取り上げるのか?」と初めて口をききました



はてさてどうなるのか!?

続きが気になる方は、読んでみて

















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