銀河夜想曲   ~Fantastic Ballades~

月が蒼く囁くと、人はいつしか海に浮かぶ舟に揺られ、
そして彼方、海原ワインのコルクに触れるを夢見、また、眠りにつく……

ちひろの絵・その7

2007年05月30日 23時13分28秒 | いわさきちひろ、その人と作品
青い花と小鳥と子ども
1972年
雑誌 “ 子どものしあわせ ”



さっきまで、遠い国の海を見ていたんだ

ずっとずっと、知らない雨が降っていたよ

なんにも聞こえなかったけれど

おまえたちの声だけは分かっていたよ



だから

おまえたちのピーチクに合わせて

かくれんぼしてたんだ

脱いだ服を木にかけて

ふふふって笑いながら

逃げてきたよ

脱いだ靴下にリンゴを入れて

くすくす笑いながら

走ってきたよ



ここはどこかな

雲の中かな

同じ滴に流されて

僕たち、ここに来たのかな



おまえたち、きょうだいなの?

どうしてさっきから、こっちを見ているの?

鬼はもう、リンゴの木になっちゃったから平気だよ



遠くにいた僕を

おまえたちも見ていたのかな



じゃあ今度はいっしょに

かくれんぼしよう

雨の中に飛んでいっちゃ

いけないよ





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2 コメント

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Unknown (king)
2007-05-31 19:47:23
ホントにいいですね~。いわさきさんのこのやんわりした絵。透明感のある詩や絵が好きです。

雨の中にとんでいっちゃいけないよ

なんか、怖いですね。

最近僕も自己流で水彩画を始めました。
まったく間違っているそうですが。

私はこれより教育実習にいかさせていただくのですが、ショパンさんは日ごろ子どもと接していられる大先輩です。そこで、子どもとどう接すればよいかなどの助言なんかを頂きたく存じ上げます。僕もボーイスカウトとかで子どもと戯れたりはしていましたが、たまに逢うのと毎日あうのではそのレベルが違うと思うのです。
kingさんへ (ショパンⅢ世)
2007-06-01 01:52:13
>最近僕も自己流で水彩画を始めました。

mixi で拝見させて頂きました。パズーの絵は素敵でしたよ☆


>ショパンさんは日ごろ子どもと接していられる大先輩です。

そんなに経験豊富って訳ではありません(笑)。


子供とどう接するか……在宅中等、1人でいる時にあれやこれやと色々考えはしますが、いざ子供の前に出てみるとその場その場で臨機応変に対応しているだけです。頭で考えるより体が勝手に反応しているといった具合で、結局振り返ってみれば、いつも心と心のぶつかり合いですよ。
子供を相手にする職種って、経験や知識はあればあるだけ良いと思いますが、そこに技術はないんですよね。
僕の場合の保育業とkingさんにおける教育実習は子供の年齢が明らかに違うので、的確なアドヴァイスなんてできません。ただ1つ言えるのは、何故子供を相手にする己がいるのか、それを常に心の芯に置くか置かないかだけだと思いますよ。

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