創造的深化

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さらなる拡張としての自己表出

2015-11-30 14:40:58 | 意識・意思・精神
さらなる拡張としての自己表出
自己表出とは、自己意識の全体ではない。自己意識の内で言語化して表現しようと意欲された意識の部分を指している。つまり、意思して、恣意的に外部世界に自分が何かを発しようとする表現であり、その表現を介して自分は外へとなにかを発信する。そのためには行為としての、いずれかの様式が選択される。表出されようとしない沈下している自己、無意識の自己、沈黙する内在化する自己は、この「自己表出」では排除される。
 ただし、固有の自己であり、自己意識が立脚している幻想性としての意識の場が前提となる。
 意識の発信は具体的な現実の行為であり、音声のみではない。声や音を出さない身体のあらゆる仕草、あるいは形態かもしれない。道具を利用した音かもしれないし、感情が抑えきれずに外に現れてしまった感情表現の何かかかもしれない。意思を持って表現される心の中と、それが外化された全領域にまで及んでいる表現である。つまり、それらはさらに適正に細分化すべきであり、私たちはそれらを自己内表出意識と自己外表出表象と区分することで拡張しようとしている。しかも、さらに敷衍すれば自己表出を空間という場所の概念を導入すると、自己がここにいる、という場所の空間性をも含意している。この意識は他人ではないということが前提で、自己存在の位置が無としてではなく、有として存在する自己空間を占有している。その自己意識の空間としての場が、表出意識をさらに細分化する。では、ここには時間制は存在しないのか。ここに存在する固有な個には、今ここにいる現在の時間性も、かつていた過去の時間性、さらには未来の時間性も含む。表出意識には、こうして自己空間性と自己時間性が拡張解釈すべきであることがわかる。

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