創造的深化

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墨子に学ぶ 

2015-07-06 13:33:15 | 中国
中国思想家「墨子」に学ぶ   10
所染(しょせん)
 所染とは、墨子が糸を染めている様子を見ていて、用いる染料が変われば仕上がる糸の色も変わることから、君主も臣下も周囲にいる人々のよしあしによって運命が左右されてしまう。他人の影響で自己の判断は誤りやすいことを悲しんだ。
 夏の桀王は干辛や推眵(すいし)に染まり、殷の紂王(ちゅうおう)は崇候や悪来(おらい)に染まり、王は虢公長父(かくちょうわうほ)や栄夷終(えいいしゅう)に染まり、幽王は傅公夷や祭公穀に染まった。この四人の暴君は用いた染料が良くなかったので、国はやがて滅びわが身は死に追いやられ、天下の笑いものになった。不義を働いた恥知らずな人物を上げる場合、世の人々は決まってこの四人の王の名前を上げる。
 そうした人間が権力を握り、悪い仲間たちの助言や口車に乗って、一部の人間の利益ばかりを図る政策をし、悪政を行い民を苦しめれば国は滅びてしまう。子孫は絶えて悪政を置くなった連中は利益を懐に入れて四散してしまう。こうした非道な政治屋の代表格として安倍晋三の名前が、我が国には残るのではないか。