宮崎駿さんの新作「君たちはどう生きるか」の感想を簡単に。
ジブリの作品を全部見てるわけじゃないし、タイトルが妙に説教臭いのでどうしようかと思ったんですが、
もしかしたら宮崎さんの最後の作品になるかもしれないので、見て来ました。
思えば随分と長い付き合いになったなと思います
見て良かったです。時間の都合がついたら、もう一回見たいな。
普通にファンタジーとして、冒険物語として、主人公の成長物語として面白かったです。
アニメの表現にジブリの過去作を思い出させる一瞬一瞬が紛れ込んでいてオーバーラップしたり、
他の人はやらないような独特な表現方法があったり、洪水のように溢れ拡がるイマジネーションの波が素敵でした
宮崎さんが好きなように作ったら、こうなったって感じかな
別に可哀そうでも、超感動して心が震えたわけでも、悲劇的な展開や結末でもないのに、
終わった時に気が付いたら涙を流していて止まらなくなっていました。
静かに、こころとからだの中が満たされて浄化されていく感じ、というか。
なんだかね~遺言のようでした。決して押しつけがましくはないんですけど。
宮崎さんの意図したことをすべて理解できた訳ではないですが、私もそこそこ年寄りなので素直に共感できることがいろいろあって。
多分政界や財界で権力にしがみついてる、邪で強欲な爺さんたちには金輪際理解できないだろうな。浄化のしようがない
哲学的で観念的で文学的で。それでいてリアルで土着的で優しくて。
理想や綺麗ごとだけでは無いのが宮崎作品だなと思いました。
あの少年はどんな大人に、そしてどんな年寄りになったでしょうか。