一般人のタカラヅカ観が未だに「ベルばら」なのは仕方ない
イヤ仕方なくはないか
劇団の努力が足りないところもあるとはいえ、
その原因の多くは、メディアによるステレオタイプで紋切り型のタカラヅカ情報に寄るところが多いのでは、と思うので
先日、宙組生がFNS歌謡祭に出演してましたが、珍しく「ベルばら」でも「すみれ」でも無かったので“やれやれ”と思いました
宝塚と言えば「ベルサイユのばら」で「すみれの花咲くころ」。
それは確かにそうなんですけどね~
実は宝塚ってメチャメチャ幅広いってことを世間様に知って欲しい、という思いもヅカオタにはあるわけで
砂糖菓子のように上品で、甘くキラキラした世界だけではない、オラオラしてたり、吉本も真っ青な喜劇があったり。
多分一般の人が思いもしないような、体当たりの役を演ってたりするわけですよ。
最近だと、愛ちゃん(愛月ひかる)のラスプーチンみたいに。
トランプ大統領がしきりに“フェイクニュースだ”を連発して、米メディアを攻撃してますが
その気持ち、ちょびっとだけわかる気がします
普段から演劇関係の記事を書いてる人は、まあ大丈夫なんですが、
一般社会で話題になりそうなニュースがある時、ってたぶん普段は宝塚に関わってない人が記事を書いてるんだろうとなと思うんですよね。
いい例が今年、松岡修造さんの娘さんが音校に合格した時。
あの修造さんの娘さん、ってだけでも注目度が高いのに、その血筋が実は宝塚的に超サラブレッド、ってことで話題に拍車がかかりました
話題になるのは悪いことじゃありませんが、その方向性がなんだかデタラメで、
中には春からの初舞台公演に出るみたいな報道をしたところもあって
オイオイなんの為の音楽学校だよ!とツッコミました
公称169cmを“スラリと背が高い”とかね。今時恵まれてるとはいえない身長なんですけどね
トップになるのは約束されてるみたいな書かれ方もして。
正直バカじゃないの?って思いました。確かに血筋が血筋ですから、劇団に入ってから、それなりに役が付くかもしれませんが、
そこから先どうなるかは、フタを開けてみないとわからないわけで。
すみれ売りの時も、ちょっとした騒ぎになりましたね。
例年の何倍かの人出があったみたいでしたが、その割には募金額は例年より少なかったという、しょーもないオチつきで
そしてその人出について、トップスターの退団公演以上だった、と報道したところがあったりして
正直ムカツキました
メディアの報道って、実は、すっごいイイ加減なんだな、というのをその時あらためて思いました
きちんとウラを取ったりしない、その程度の取材しかしないで、記事にしてしまうんだなぁ。
そして編集長だかキャップだかしらないけど、上の人も少々盛ってても(盛ってるって知らなくても)面白ければOKにしてしまうのね。
2チャンネル今は5チャンネル?で真偽不明の情報が飛び交ってますが、いわゆる表の世界のメディアっていうのも大差ないな、って思ってしまいます。
さて、文春オンラインに次のような記事が出ています
男のヤクザ映画、女のタカラヅカ
“あくまでも個人的な”という逃げの断り書きが付いてますけど
どうやらこの方はヤクザ映画、特に「仁義なき戦い」がお好きなようです。
うん、それは人それぞれですから、いいんじゃないでしょうか。
私も嫌いじゃないですよ、ヤクザ映画。あまりにリアルでエグイのは苦手ですが
藤純子さんの「緋牡丹博徒シリーズ」とか好きだったなぁ、昔
鶴田浩二さんとか高倉健さんとか、義理人情にあつくてウェットなのとか
で、この方はどなたかに誘われて、タカラヅカを初めてご覧になったようで。
それが全然つまらなかった、らしいです
まぁしょうがない、といえばしょうがない。好き嫌いは誰にでもあるし、女性でも受け付けない人はいますからね。
何をご覧になったかは知りませんけど
不幸な出会いってありますよね。他の演目だったら、もしかしたら好きになれたかもしれない。
初めての女性を誘うのも難しいですが、初めての男性を誘うのは、もっと気を遣う
ただね、だからといって、たった一度タカラヅカを観ただけで、わかったようなことは書いてほしくないです。
“文春”といえば、それなりに影響力のあるメディアですから、なおさら。
書いてるのは外部の人でしょうけど、責任は文春にあるわけで。
「仁義なき戦い」を最高傑作というのは、ヤクザ映画を沢山、ほかの映画も入れたら山ほど見たから言えるんでしょう。
なのに、タカラヅカは1回しか観てないのに“つまらん”って言うんですね。
どこの国の映画でも、たまたま見た1本が面白くなかったからといって、その国の映画全部を“つまらん”とは言わないでしょうに。
せめて1年間、全演目を観てから言ってほしい。
タカラヅカの舞台に田中邦衛も川谷拓三もいない、などと書かれてますが、愛ちゃんのラスプーチンや
みつるくん(華形ひかる)のヤス(「銀ちゃんの恋」)を見てから、書いてほしいものです。
そんなわけで
メディアのステレオタイプで紋切り型のタカラヅカ情報に辟易し、それに耐え忍びながら
少しでも訂正するべく、地道に来年も頑張りましょう
劇団様も頑張って下さいね~