フライトシミュレーターの世界

経済アナリスト藤原直哉の、趣味のフライトシミュレーターのページです。主にX-Plane、PSXを飛ばしています。

B767-300ER で函館空港から静岡富士山空港へ(1)

2016-05-21 18:29:52 | 日記

今日は先に紹介したシナリーを使って、函館空港から静岡富士山空港まで飛んでみたいと思います。機体はX-Plane10の有償機体、B767-300ERです。

大変良くできている機体ですがいかんせん、メモリーをたくさん使います。そのため最初に飛んだ時には天気を描写するソフトSkyMaxx Proの描画がパンクしてX-Planeが異常終了してしまいました。そのため、2回目はSkyMaxx Proを抜いて、X-Planeのデフォルトの空で飛びました。以下、その2つを合わせて紹介していきます。

もともとX-PlaneはFSXに比べてはるかに軽いソフトですが、それでもシナリーの表示を非常に細かくしたり、HDRレンダリングをしたり、雲を細かくたくさん表示したり、超高解像度シナリーを入れたり、高性能のアドオン機体を入れたりすると当然、重くなります。

ではまず今日の天気です。日本列島は高気圧に覆われて好天です。



しかし三陸沖から冷たい風が吹き込んできて東北地方に雨雲がかかっています。

今日は東北地方の日本海側を通りますから、直接雨雲のなかには入りません。

わかりやすい解説です。

悪天予想図です。東北地方から関東地方の太平洋側に晴天乱気流の空域があります。そのすぐ南側をジェット気流が通っています。今回はここは通りません。

航空路の縦断面図です。東北地方に気流の乱れているところがあります。

これが今日のコースです。函館空港を離陸して津軽半島の西側に出て、本州の日本海沿いに新潟まで行きます。新潟から長野県の松本、岐阜県の中津川に行き、南下して静岡県西部に出て、太平洋上を御前崎沖まで出て、反転して静岡富士山空港に向かいます。なかなか眺めの良いルートです。

PFPXで作ったフライトプランです。

函館(RJCH)はRWY12から離陸。空港の標高は112フィート。Long Range Cruiseで計算していて、最初の巡航高度はFL340。フライトプラン上の距離は561マイル。風の成分は追い風15ノットです。そして静岡富士山空港(RJNS)の着陸はRWY12。標高は433フィート。目的地の代替空港は中部空港RWY36。静岡富士山空港からの距離は122マイル。

有償重量は91キロポンド。ZFWは限界一杯の288キロポンド、搭載燃料はMinとTaxiを足して27.6キロポンド、離陸重量は314.9キロポンド、着陸重量は300.3キロポンド、いずれも限界以内です。

飛行時間は1時間22分を予定。静岡富士山から中部まではFL180を巡航して27分の予定。そのほかに45分の予備燃料を積んでいます。

コースはTSUGA1デパーチャで雄和VOR(UWE)に。そのあとY312 YAYOIとありますが、これが機体から読み込めなかったので、UWEからV31で新潟VOR(GTC)までに変更して入力しました。どちらでも同じところを通ります。GTCを出たらY12でNAKTUへ。さらにY126でKIKOL、Y295でGAKKI、Y55でENSYU。ここからOHCHAアライバルで、着陸は山側からになりますから今日はRNAV(RNP)12アプローチで進入し、RWY12に着陸します。

航路上で最も標高の高いところは松本VOR(MBE)で12800フィート。以下、フライトの詳細が並びます。

函館の離陸推力と離陸速度をTOPCATで計算しました。想定気温を使った離陸推力、離陸速度の計算をしてくれます。今日は離陸フラップ5度、エアコンはオン、防氷装置はオフ、滑走路は乾燥、想定気温54度、V1=143、VR=146、V2=152、離陸推力は100.9%です。

これが航路上FL340の風とタービュランスの空域です。今日のフライトではタービュランスの空域は通りません。風向きから日本列島の南側を西から東に吹くジェット気流の北側でものすごく大きな渦ができていることがわかります。

続いてMETARとTAFです。今日は函館、静岡富士山、中部いずれも天気は良くて安定していて、風もあまり吹いていません。

NOTAMです。函館空港の最初のところです。VOR/DMEが動かない時間帯がありますが2130Zに終了するので今回の飛行時間外です。

静岡富士山空港の最初のところです。

 

このほか、中部、および福岡飛行管制区のNOTAMが並びます。特に支障はありません。

では空港の地図を見てみます。これらの地図はNAVIGRAPHから出されているLidoの地図です。ルフトハンザがこれを使っているのではないでしょうか。

これが函館空港です。RWY方位は117度。空港の北側に山が広がります。

函館空港の地図です。今日は国内線ターミナルスポット6番。ここからP2、P1、T1誘導路を通ってRWY12に行きます。

TSUGA1デパーチャです。TAPPIまで行き、そこからUWEに向かいます。RNAVが使える機体ですので、このデパーチャを飛びます。GNSSも搭載していて正常に稼働します。

続いて静岡富士山空港です。空港の北側は山ですから南東側から空港に進入します。空港の西側には航空自衛隊の浜松飛行場、東側には静浜飛行場があります。

これがOHCHAアライバルです。雄大な場周経路と言いましょうか。

そしてこれがRNAV(RNP)12アプローチです。ROKGOが4100フィートで、ここから旋回降下していきます。速度が165ノット以下。これはRNPアプローチですから特別な機器と操縦士の資格が必要です。しかし実際に飛んでみるとピッタリ滑走路に正対はしてくれませんでした。ここでは周回進入ぐらいに考えておいた方がよいです。

これが静岡空港の地図です。

そして目的地の代替空港、中部空港の南側からのアライバルです。今日はSOUTH ARC TRIKEを飛び、PROBEからアプローチに入ります。

これがILS Z RWY36アプローチのチャートです。

 中部空港の地図です。ただし、今回使う中部空港のシナリーは、簡易版のためにかなり荒っぽい出来になっています。

 静岡富士山から中部までの航路です。

それからX-Planeでは操縦席からの視野の角度を変えられます。下段真ん中に120.00とあるところを変えます。数字を大きくすると角度が大きくなって左右がよく見えるようになります。

ではさっそく機体に乗り込みます。早朝の函館空港です。

乗り込んでまずバッテリーをオンにします。

メニューから各種セットをします。high challengeは離陸前にたくさん故障が出てきてしまって、今回はなしで飛ぶことにしました。throttle blockも使い勝手が悪いのでなしにしています。

故障はありません。

地上支援車を取り付けます。空調用の圧搾空気、外部電源、乗客用バス、タラップ、燃料トラック、車輪止めをセットします。

機体の扉を開けます。右の前方と2つのカーゴドア、左後方のバルクカーゴドアです。

このようにセットされます。

操縦室の全景です。

電源を入れる前にいくつかチェックが必要です。まず電気の油圧系統を全部オフにします。そうしないと電気を入れた途端に舵などが動いてしまいます。

フラップ指示器がフルアップ、ギアレバがダウン。オルタネート・フラップがNORM。

スピードブレーキ・ダウン、スロットル・アイドルリタード、リバース・ダウン、フラップレバー・アップ、燃料カットオフスイッチ・カットオフ。パーキングブレーキ・オン。

スタンバイパワーをオートに。そして外部電源をオン。さらに左右のBUS TIEスイッチをオン。その下の左右のUTILITY BUSスイッチをオン。そして左右の発電機接続スイッチをオン。これで機体に交流電源が通ります。

電源を入れたので航法灯をオンにします。

酸素マスクのチェックをします。

続いてIRSの調整をします。最初はこの状態です。

3つのスイッチをNAVにします。短時間ON DCと点灯します。

ではFMCの設定です。当機では左右のFMCが別々に動くようになっています。

最初のIDENTの画面をチェックします。エンジンはプラット・アンド・ホイットニー(PW)ですが、PFPXやTOPCATではジェネラル・エレクトリックのCF6エンジンしかないのでそれで計算しています。

現在位置を入力します。GPSの現在位置から入力します。

まだ調整が終わっていないのでIRSの座標はゼロです。

調整に入力された座標が出ています。

RTEページです。RJCHからRJNSまで離陸滑走路は12、フライト番号は123

あらかじめ保存しておいたファイルからコースを入力しました。最初に入力する時はフライトプランのコースを入力していきます。

函館の離陸とSIDです。

静岡富士山の着陸とアプローチです。

入力したデータをセーブするにはCO ROUTEにファイル名を書いてSAVEを押します。そしてACTIVATEを押し、EXECボタンを押します。

コースが正しく入力されています。NDに出ているのは静岡富士山空港のアプローチ、ゴーアラウンドのコースです。

空調用の圧搾空気を接続してありますので空調を入れます。一番上が温度計です。それぞれの空調つまみを上側のAUTOにします。TRIM AIRと2つのRECYCLE FANのスイッチをオン。その下のつまみも上側のAUTOにし、PACKSをAUTOに。そして3つのISLNバルブをオン。これで機内に空調が入ります。引き続きAPUブリードもオン。なお、空調を入れないでいると暑い、寒いとパーサーがインターホーンで申し訳なさそうに言ってきます。

IRSの調整が行われています。緯度が高いところほど時間がかかります。

続いて外部点検です。視点を間近まで動かすのは大変です。

雲の間から朝日が差しています。

機体後部です。

車輪止めも取り付けられています。

再び機内に戻ります。

オーバーヘッドパネルのセットをしていきます。ヨーダンパーを左右ともオン。エンジンの電気制御スイッチのふたを開けてオンに。油圧は電気油圧およびデマンドポンプがオフ。

開いている扉が表示されます。

スタンバイ・パワーをバッテリーにしてチェックします。まずバッテリーがディスチャージされていると出ます。

PFD、ND、ECASは消えません。

続いてスタンバイ・パワーをオフに。OFFと表示が出ます。AUTOに戻しておきます。

電源を確かめます。またパネルや床の照明を調整します。

カーゴヒートと非常灯のスイッチです。

カーゴヒートはオンに、非常灯はARMにします。

今日のエンジンスタートは1番にします。エンジンスタートスイッチはAUTOに。

燃料ポンプはまだオフ。クロスフィードもオフ。

コンパスも方位が合っているか確かめます。

ジェッティション関係はオフ。ウインドウ・ヒートはオン。

まだ給油前なので、客室サインはノンスモーキングだけオンにしておきます。

与圧のチェックをします。AUTO1にして、着陸高度を現在の標高よりも下にしてみます。与圧扉がフルオープンになります。

現在の標高に近づけると次第に扉が閉まっていきます。

着陸高度をずっと上げると再び扉はフルオープンになります。

目的地の着陸高度に合わせておきます。

与圧メーターです。左から内外気圧差、客室高度、客室高度の昇降計です。いずれも現在ゼロです。上空でもし操縦席の高度計がすべて壊れた場合、与圧を抜いて客室高度計で機のおよその高度を知ることができます。

機器冷却装置はAUTO、CABは客室の照明です。フライトデッキのドアをアンロックにしておきます。

客室の扉が開きます。照明がついています。

続いて正面の計器を左席からセットしておきます。ブレーキ圧力はゼロです。しかしパーキングブレーキがかかっていますので、解除するまでブレーキはかかっています。ソーススイッチはすべて上向き。

速度計、VOR指示器、PFD、NDの表示は正常です。

高度計、昇降計、時計、スタンバイ機器の表示も正常です。累積時間計をゼロにリセットしておきます。オートランドはテストボタンを押して表示を確かめます。そしてQNHを合わせます。左席とスタンバイ。3009です。

オートブレーキをRTOに。その上のエンジン計器表示器も表示を確かめてAUTOに。

右席の計器を確かめます。高度計のQNHを3009に合わせます。左席の計器、スタンバイの計器と高度、方位に差がないことを確かめます。

右席の時計。左席と時刻が同じであることを確かめます。累積時間計をゼロにリセットしておきます。

上側ECASをチェックします。キャンセルを何回か押して黄色のメッセージをすべて消し、リコールを押します。すると黄色いメッセージが多数出てきますから、キャンセルで消しながら普通と違うメッセージがないか確かめます。

 

右席側の計器を確かめます。ヘディングはマグネティック。推力の設定ボタンとつまみが動くかどうか。フラップ指示器。オルタネートフラップのつまみとボタン。ギアの表示器・3グリーン、ギアダウン、予備のギアダウンスイッチ、対地接近警報装置の3つのスイッチ、TASとSATの表示、ブレーキ圧力、飛行計器のバスパワー。オートランド、速度計、VOR指示器。

右席のPFD、ND、高度計、昇降計、時計、ソーススイッチ類。

下側ECASです。SYSボタンを押します。油圧系統の油量を確かめます。酸素の圧力を確かめます。ブレーキ温度はゼロ。燃料の流量はゼロ。舵は油圧が抜けて下に垂れています。APUはまだ動かしていません。

続いてENGの表示です。エンジンオイルの量を確かめます。

左席のNDでTERR表示を確かめます。函館空港北側の山が映っています。

レーダーをTESTにします。

左席のレーダーボタンを押します。するとテスト画面が出てきます。

TERRボタンを押しておきます。

続いて右席のTERR表示を確かめます。TERRボタンを押すと最初にこのようなテスト画面が出てきます。

続いてレーダー画面を確かめます。

テストが終わったらレーダーをWXにしておきます。

右席もTERR表示にしておきます。

ペデスタルのセットです。赤いスタブトリムのカットオフスイッチ、2つのエンジンおよびAPUの消火ハンドルが押し込まれていることを確かめます。貨物室の火災報知器、消火ボタンを確かめます。

(つづく)


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして。 (Pocoyo)
2016-11-21 21:05:01
藤原様
初めまして。Pocoyoと申します。
最近FSXからX-Planeに乗り換え、藤原様のブログを参考にさせて頂いております。

質問なのですが、
この記事にある767を私も入手しました。
着陸のリプレイの際にメインギアの前側のタイヤが後ろ側のタイヤよりも低い767特有の位置関係になっていないことに気付いたのですが、藤原様の環境でもメインギアは水平になりますでしょうか?
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Unknown (藤原直哉)
2016-11-22 08:46:09
Pocoyoさんこんにちは。X-Planeへようこそ。

ギアの動きですが、実はリプレイの場合にはアニメーションが動かず、たいへん不自然なギアの動きになります。これは多くのユーザーが指摘しているのですがまだ直っていないようです。

普通に飛んでいるときにどうなっているのか、今度見てみます。

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ありがとうございます。 (Pocoyo)
2016-11-24 02:20:42
返信ありがとうございます。
FSXでもリプレイ時にPMDG等は不自然なことがありました。
リプレイは制作側にとって難しいのかもしれません。
私の環境では普通に飛んでいるときは実際のメインギアの角度になっています。
11では改善されるとより一層楽しめますね。
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