副題:当事者インタビューの分析から児童福祉実践への示唆
DV被害者である女性が、その現実と向き合いながら子育てをしていく実態について、当事者のインタビュー調査を通して明らかにしている。
引用
・被害親(DVを受けた母親)の子育ては、加害親(DVの加害者)による暴力と支配により「親機能の奪われ」を経験すること、一方で暴力と支配に対抗し「親機能の必死の遂行」を行っていることが明らかになった。
・日常のなかで子育てを遂行することがさまざまに壊され困難がもたらされるなかにおいて、被害親の相当ながんばりにより子どもの育ちが実際に支えられていることが明らかになった(←被害親のストレングス)。
インタビューの回答内容は、読んでいてしんどい気持ちになるものもあるが、それは現実に起きていることなのである。
そう思うと、過酷な状況下においても、必死にその場面をしのぎ、日々を生き抜いていることの強さに驚かされる。
DV被害者は弱者であると思われがちであるが、子どもの前では「強さ」を発揮していることが多くある。
筆者も述べているが、その「強さ」に気づき生かしていくことが、長期化していくであろう子育て支援を効果的にしていくのだと思う。
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