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光明遍照 十方世界 念仏衆生 摂取不捨 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 永観律師に帰依し奉ります。

天台念仏

2024-07-17 06:31:43 | 宗教観
天台念仏の神髄を説いているのは、四明知礼が著した観経妙宗鈔に尽きると思います。
明代に輩出した天台四高僧の一人、智旭は参禅により証悟した方ですが此の書を非常に重視していました。江戸期の日本天台は妙立慈山、霊空光謙等により四明天台を正統天台学としますが、中古天台から脱却するため当然の帰結かと考えます。此の観経妙宗鈔には三心は結局円融三諦であることが示されています。法然義は三心の称名念仏を軸としたものですが、因位の凡夫に於いて最勝の法門としています。日蓮は念仏を激しく排斥する論を展開するんですが、妙立慈山は法華経を讃めるものの、他経の法華開会を閉じた教えと結論づけています。日蓮が唯一無二とする名字即成仏は自宗旨のみに在るとの論ですが、観経妙宗鈔から云えることは法然義が勧める三心の称名念仏にも円融三諦は成立するってこと。円融三諦の観は一心三観、即ち円観であり、日蓮義が云う処の乗種にあたります。此れは観心からのみ導いた論ですが、南無阿弥陀仏自体が無上種子であるのは、往生拾因、観心略要集、三部経大意、秘密念仏抄からも明らかです。
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50 コメント

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因位の成仏法 (探玄)
2024-07-17 07:13:08
因位の成仏法は南無阿弥陀仏の称名念仏にも在るってこと。
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二つの観法 (探玄)
2024-07-17 07:37:19
観経妙宗鈔は約心観仏で集約される、自身の心をテーマとした従来の観心を述べたものと捉えられがちです。ではなく、三心は円融三諦であり、円観なんだから、三心の他力称名念仏が円観であることを明らかにした書でもあるんですね。
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本稿の主旨 (探玄)
2024-07-17 07:43:19
日蓮義の独善的自宗旨宣揚教義の打破が目的です。
南無妙法蓮華経だけが成仏になるための唯一無二の法門っておかしいやろ?が基本です。
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仙厓義梵 (探玄)
2024-07-17 09:48:10
貴様は南無阿弥陀仏の他に何の不服があって此処に来たか!
此れは博多の仙厓和尚のもとに、石見太田の真宗僧侶が後生の一大事を訊ねるために来訪。然し、けんもほろろに怒鳴り散らされ、挙げ句は対面相手の和尚にぷいっと其の場から立ち去られたんですね。
此の真宗僧侶は住職だったんですが、疑蓋からまだ信心が不徹底だったんですね。
此の疑蓋って、真宗の教えにとっては大問題なんですね。正定聚を獲ていない、つまり安心を獲得していないわけです。安心から報恩感謝のお念仏が真宗念仏のスタンスですから、姿形だけが真宗僧侶なんですね。

私自身、法華から浄土に信心の軸が移ったものなんで、何なんですが、南無阿弥陀仏は南無妙法蓮華経以上に難しいんですわ。南無妙法蓮華経の場合、理論的に名字即成仏が完成されています。また三大秘法義も在るので、信に入り易いんですね。理屈さえ分かれば。法然義系は先ずは信心を強調し、現代人から見れば虚仮威しとしか想えない極楽を提示します。理屈から疑蓋をとるには、法華経の極理と知り、証悟した先人の論書等読んで腑に落とさないと疑蓋は取れません。理屈ではなく、信心のみで入れる人はその点楽なんですね。
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他力、自力と云う深い洞察 (探玄)
2024-07-17 10:02:12
浄土宗旨の祖師、派祖って殆どが天台顕密を学んだ碩学等です。なんで浄土宗旨に信心が傾いたんでしょう?
他力、自力と云う深い洞察が根底にあったんですね。あと、自分自身の器です。其れを踏まえた上で、最勝の法門を選択。そして浄土宗旨に辿りついたわけですね。
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二元化→一元化 (探玄)
2024-07-17 10:32:09
法然義の目指す処は三昧発得です。要は凡夫心を突き抜けて証果を獲ることなんですね。
善導流からの秘訣があって、其れは自身を一文不知の身に置き、自身と阿弥陀仏の二元化から他力三心の称名念仏を中心軸にした三昧獲得を目指すんですね。法然義にとって往生はその過程に於ける副次効果なんですよ。天台は始めから自身の心操に意識を砕く観法なんですが、色々な障りを生じ易く三昧得入が難しい法門と法然さんは看破したんですね。此れが此の宗旨が自宗旨の法門こそ最勝だと、選択した秘密の教えなんですね。
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捨閉閣抛と日蓮義 (探玄)
2024-07-17 10:54:17
法然さんが念仏の極理を説いた選択本願念仏集ですが、最初は秘書だったんですね。何故なら、内容が諸宗法門の首を切って、最終的に称名念仏が最勝だと結論づけているからです。然し、此れはどの宗旨もなんですね。真言宗でも弘法大師の十住心論、秘蔵宝鑰なんかはその典型です。此れを教相判釈と云いますが、自宗旨をてっぺんに選択するのは当たり前なんです。然しながら、此の書が公に広まり批判沸騰するんですね。日蓮は戒体第一論者で名字即成仏こそ立正安国の基とする方だったんで、念仏無間とボロクソに主張します。当時の念仏者は選択集を曲解し、阿弥陀念仏に関係しない聖教類を破壊したり、誹謗したりして大問題だったんですね。日蓮の主張は毒を持って毒を制する手法とも云えます。ただ、南無妙法蓮華経至上主義になって、他宗旨からの法華開会も閉ざした宗義になってしまうんですね。日蓮義が功罪合わせ持つ宗旨と云われる所以ですね。
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日蓮義が否定する念仏に乗種は無いのか? (探玄)
2024-07-17 11:06:24
日蓮義は念仏に関してボロクソなんですが、日蓮が仏種とする乗種は阿弥陀念仏に本当にないのか?

此れ、日蓮は明らかにわざとボロクソに言っていますね。良く言えば法華宣揚のための方便ってとこかと。法華にしか仏種が無いと言えば、法華に皆は集まりますからね。

南無阿弥陀仏に円観乗種の義が在るのは、観心略要集を始め沢山解説書が在ります。自宗旨に引導後、閉じてしまう宗義の手法を日蓮義は取るんですが、此れが後年カルト教団を派生させる要因にも繋がるんですね。
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日蓮からの影響 (探玄)
2024-07-17 11:21:11
日蓮宗徒等の論難から真宗の存覚は六要抄を著しています。浄土宗の布薩戒や法然偽書の金剛宝戒の書籍類もその影響からかと考えますね。
時代は遡り室町期頃には、阿弥陀念仏に戒体が在るのか無いのかを問われ出したんだと思います。
まあ、戒体と云うのも変で、乗種が正しいかと考えます。戒体って身に体する戒ですから。
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竜の口の法難前 (探玄)
2024-07-17 11:31:51
日蓮は竜の口の法難前に、記主良忠との法論を忍性側から持ち掛けられていました。
法論していたら、日蓮は負けていたかも知れませんね。ただ日蓮が勝つことは絶対になかったでしょう。
日蓮は此の法論を自ら避けています。
日蓮自身分かっていたんですね。自身の宗義に無理があることを。
日蓮とて天台顕密を学んでいます。其処から云えることは当然、無理を承知で宗義を主張していたはずです。
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