【鳩山元首相が中国主導のアジアインフラ銀諮問委に 金総裁が昨秋打診、快諾の意向 「世界は日本が加わらないことに不安感」 産経新聞 - 2016年6月26日
鳩山由紀夫元首相は26日、北京市内で記者団の取材に応じ、中国主導の国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の金立群総裁から「国際諮問委員会」の委員就任を打診されていたことを明らかにした。まだ正式な要請は受けていないが、鳩山氏は快諾する意向だという。
一問一答は以下の通り。
--総裁からどのような依頼があったか
「まだ正式に話はいただいていない。昨年11月に北京を訪れたときに、金立群総裁にお会いした。私はもともとAIIBに日本は参加したほうがいいと、こういうときに日中が協力する姿を見せることがアジアの国々にどんなに安心を与えるだろうかということを申し上げていた。そのことをご存じだったんだと思う」
「お会いしたときにAIIBのスタート後、引き受けていただけないかというお話はあった。自分としては時間のある限り、ありがたい話であると。このことで日中がより仲良くなるということであれば、ありがたい話だ。前向きに話を進めたいと思っていたが、それ以降、金総裁からは最終的な話はいただいていない」
--会ったのは昨年11月だけか。それ以降、書面などでの要請は?
「そのときだけだ。書面の要請はまだないが、就任の要請があったことは事実だ」
--今後の具体的なスケジュールなどは?
「うかがっていない」
--今回の訪中で金総裁と会う予定は?
「ない」
--金総裁から、どれぐらい会議に参加するかや、報酬などの条件面の話は?
「そういう話も一切ない」
--総理経験者としての立場でどういった助言をしてほしいなどの話は?
「私が日中友好のために努力をしている姿をみておられたと思う。私は、日本政府が必ずしも私をAIIBの諮問委員にすることを望んでいないのではないかという話は申し上げた」
「しかし、そのときに(金総裁は)日本から選ぶというのではなく、あなたを選びたいのだとおっしゃった。そういう意味で、友好にそれなりに努力をしてきていることが金総裁の頭にあるのではないかと推察する」
--今後は正式に書面で正式な打診があるのか
「最後は何らかの署名が必要なのではないか。来たらお受けしようと思う」
--なぜ金総裁は鳩山さんに打診したのか
「おそらく日本や米国など参加していない国があるけども、そうした国を除外するつもりはないと。従って諮問委員に日本人を入れる気持ちは持っており、それはあなたが一番適任ではないかと。そういう理由だろう」
--正式に就任後は、AIIBへのアドバイスとともに、日本政府にも改めてAIIBに参加するように呼びかけていくのか
「私は日本が参加するのが望ましいと今でも思っている。それとアジアのインフラを各地に整備するときに一番何が求められているのかを自分なりに判断したいと思う。日本の企業も大変な技術力を持っているから、そういったものに対する助言などもできればと思っている」
--元総理という肩書で就任することになれば、日本にとってどのようなメリットが生まれるのか
「私は日本にとってという以上に、世界はAIIBに日本が加わらないといことに対する不安感を持っている可能性がある。それに対して少しでもそういう不安を払拭することが望ましいと思っているし、また、できれば早く、日本がAIIBに加わるような環境がつくれないかと思っている」
--諮問委員会の全容についての説明はあったか
「若干あったとは思う。参加していない国から、米国からも入れたいという考えは持っておられた。(鳩山氏以外の候補として)政治に関わっている方の名前があったように思う」
--今回の訪中はAIIBの年次総会と関係あるのか
「まったく関係ない。本日これから、私の持論である『友愛』に関して講演をするのがメーンだ。(出席者は)民間の方だ」】
【AIIB加盟81か国に…ADB上回る見通し 読売新聞 - 2016年6月25日
【北京=鎌田秀男】中国主導の国際金融機関「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」(金立群総裁)は25日、初の年次総会を北京で開き、少なくとも24か国が新たに参加の意向を示していることを明らかにした。
加盟国は、日米が主導するアジア開発銀行(ADB)を上回る見通しだが、運営の透明性などに課題を残したままだ。
AIIBの加盟国は57か国から81か国以上に増える見通しだ。数ではADB(67か国・地域)を上回るものの、AIIBの事務局は39人しかおらず、当面はADBなどとの協調融資に力を入れざるを得ない。それでも融資の開始を急いだ背景には中国の政治的な事情がある。習近平(シージンピン)国家主席の構想から生まれた組織だけに、関係者は「なるべく早く実績を残す必要があった」としている。】
●現状ではFRBの軍門に下らないで、二股を掛ける以外いずれ襲う金融危機回避策なし
(GG:中国がまた各個撃破策。オメオメとその手に乗る鳩山が危なくてしようがない。なぜ鳩山には駆け引きが出来ないのか!相手が望んだら高く売る駆け引きが。「諮問委員会の全容についての説明はあったか」との質問に
「若干あったとは思う」と条件面の話が「若干でも」OKする脇の甘さというかアホらしさ。「日本の企業も大変な技術力を持っているから、そういったものに対する助言などもできればと思っている」と、日本企業は技術を盗まれないように懸命なのはどこ吹く風だ。中国は鳩山の足元を見ている、無用になれば使い捨てるだけだ。民進党政権の可能性を見た一手だ。
GGもAIIBへの日本の参加を期待しているが無条件では有り得ない。議論の透明性と決定参加の平等性、投資の債務保証の確かさの確保が条件は最低条件になる。AIIBは現状ではADB(アジア投資銀行)やBIS(国際決済銀行)と互いに補完的に同等の権利で参加するのが望ましいのではないか?
今後の金融危機は避けがたく、FRBの軍門に下るのではなく同等の権利を保持しながらヘッジは多いほど良いと考える。投資額もその中で自ずから決まるだろう。長期的には円経済圏を積極的に大胆に志向すべきだ)