第15回計算工学会に参加してる途中です。私は今日発表。昨日はパネルディスカッションがあって、「スパコンは本当にものづくりに役立つのか?」という題目でした。参加してきました。理研の次世代スパコンはだいたい1000億ほど使います。これで何が出来るようになるか、は私も納税者として大変興味があります。
とても興味深く拝聴させていただきました。司会の中島研吾先生(東京大学情報基盤センター教授)に最後の最後に、質問しました。中島先生は若手からの質問をとてもエンカレッジされてましたが、若い方は誰も質問せず、お弟子さんらしき方をあてても何も出てこなかったので、あえて空気を読まず、私が質問してみました。
まず名乗りました。次に、理研のスパコンには1000億の税金がかかる。そういうものならば、BLASやLAPACKみたいな基礎技術(並列の密行列処理は今でも大変重要な技術で、この学会でも発表されてました。電通大今村先生)、MPIのものすごく高速なやつ(MPIは並列処理のライブラリです。次世代スパコンは数十万コアで通信し、MPIの技術の革新は必須です。たとえば高速フーリエ変換では90%を通信が占める、筑波大高橋先生の発表あり)、とか、Linuxみたいなものとか(次世代スパコンのOSはLinuxです)、そういうものは出てくるのか。と聞いてみました。
そうすると、「そういうことをやっている人はいますが、この学会の範囲ではありません」といわれました。
私は、理研の情報基盤センターにつとめております。次世代スパコンとは全く関係ありません(ペーペーなので、知っている情報も公開されているもののみ)が、多倍長精度のBLAS/LAPACKの開発も、やっています。その成果は、今日のセッション発表することになってます。でも、この学会には必要ない人間だったのね...とショックを受けて帰ってきました。辛くてたくさん酒のんで寝ました(美味しかったので少し気を取り直した)。