なごらいの活動レポート

なごや外来種を考える会
・・・略して「なごらい」です。
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「アメリカザリガニ駆除実験」

2016-07-07 | 日記
‘16年7月3日9:00~16:00
なごや環境大学ゼミとして、今年なごらいでは、アメリカザリガニの捕獲方法を実験することにしました。一般的に「子供の楽しい遊び相手」みたいなイメージを持たれているアメリカザリガニ(以下アメザリと略す)ですが、実は淡水の生態系を破壊する緊急対策外来種なのです。特にブラックバスなど外来種駆除を目的とした池干しの時にアメザリだけが泥に潜って逃げ延び、その後大繁殖する話は良く聞きます。なのでアメザリの効率的な駆除方法を探す意義はあると思います。


捕獲法の1番目は①米ぬか撒き餌法です。四つ手網を池に沈めておき、その上に撒き餌として米ぬかを撒き、アメザリが集まってきたところを四つ手網を引きあげて一網打尽にする方法です。実際にやってみると、米ぬかが池の表面に広がり、それを追って水中のハンノキを登ってくるなど確かに集まってくるのですが、アメザリは泳ぐ力は弱いので10分間で1匹しか捕れませんでした。そこで米ぬかを水で練って団子を作り、四つ手網の上に置いて池底に仕掛けたところ、10分後に7匹捕ることができました。米ぬかは農協で無料で分けてもらえるので安価だし、10分間で7匹は効率的にも優れた捕獲法と言えるでしょう。



捕獲法の2番目は②カニ罠法です。カニ罠(商品名キラーネット)に魚肉ソーセージやさなぎ粉団子を餌として仕掛けて池底に沈めておき、90分後に引き上げました。2つ仕掛けましたが、それぞれ3~4匹捕れました。この餌も安価な米ぬか団子でも良かったかもしれません。この方法は池の中で仕掛ける場所によって成果が変わりやすいです。できれば胴長をはいて良さそうな設置ポイントを探した方が良いでしょう。



捕獲法の3番目は③竹筒マンション法です。竹筒を切って水抜き穴と連結穴をあけ紐で連結して池の中に仕掛ける方法です。餌は入れずにアメザリの隠れ家として利用させ、頃合いを見て引き上げます。今回は5連筒を19器作って昼間の90分と一晩で実験してみました。90分では5匹、1晩では4匹捕れました。予想よりも成績が良くありません。アメザリは元々の隠れ家を持っているのだろうし、それよりも良い条件でないと利用しないのでしょう。仕掛ける場所や時間、竹筒の角度に気を付ける必要がありそうですね。
他にもウナギ筒も餌を入れて仕掛けて見ましたが、成果ゼロでした。





今回のアメザリ捕獲実験の中では、①の四つ手網米ぬか団子と②のカニ罠が効果的かなと思いました。まだ実験は続けるので、結果をお楽しみにしてください。



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