なごらいの活動レポート

なごや外来種を考える会
・・・略して「なごらい」です。
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「トウネズミモチ駆除実験の検証」

2018-01-11 | 日記
‘18年1月07日14:00~16:00

私達「なごらい」では2015年から名古屋市内の明徳公園で外来樹木トウネズミモチを塩盛り法で枯死させる実験を続けてきましたが、今年はその検証を行いました。



「塩盛り法」とは樹木の切断面にドリルで穴を開け、塩を盛ってカバーをする駆除方法です。また「テープ筒塩法」とは細い立木や蘖(ひこばえ)の切断面をガムテープで筒状に巻いて中に塩を詰める方法です。




検証する実験体は主に17年1月に切った5体と16年に蘖(ひこばえ)にテープ筒塩法を処置した1体です。17-①と⑤は塩盛り法だけで枯死していました。しかし同じ塩盛り法を施した17-②は切り株の根元から3本もの蘖(ひこばえ)が再生していました。また細い立木にテープ筒塩法を施した17-③と④もそれぞれ蘖(ひこばえ)を再生させていました。さらに17年に再生蘖(ひこばえ)にテープ筒塩法を処置した15-⑦も2年連続で蘖(ひこばえ)を再生させていました。高さ2m位のものを3本も。しぶといヤツです。






15年からの駆除実験を整理すると「塩盛り法」の駆除率は13体の内11体が駆除できているので85%ですが、これに対して「テープ筒塩法」は5体の内2体のみで40%しか駆除できていません。この原因はやはり切断面が細くて塩を吸収させにくいためでしょう。改善策として考えられるのは丈夫な布製で幅の広いガムテープを使って断面をしっかり漏斗状に巻き、塩を多めに詰めること、それから根元に食塩水のアンプルを刺し込んで注入しておくことぐらいでしょうか。それらの検証は来年度やって行きたいと思います。