なごらいの活動レポート

なごや外来種を考える会
・・・略して「なごらい」です。
http://nagorai.org/

「明徳公園トウネズミモチ駆除実験」

2015-02-03 | 日記
‘15年1月12日9:00~12:00
先月のハリエンジュ駆除実験失敗の見直しを行った結果、明徳公園でトウネズミモチを対象とした「新・塩盛り法」駆除実験を行うことにしました。もちろん公園管理者と事前調整を行い許可を得ています。トウネズミモチは中国原産の外来種で公害に強いため公園緑化に良く使われてきましたが、鳥による種子散布が多く、増えすぎてしまい、要注意外来種とされています。

 

ハリエンジュ駆除で失敗した点の改善を盛り込みみんなで「新・塩盛り法」を考えました。そのポイントは…
① 防水シートを2重にカバーします。それも耐久性と柔軟性の両方に配慮して厚さの違う#4000のものと#3000の防水シートを重ねて使いました。
② 葉で作られた光合成の養分を運ぶ師管から食塩をより吸収させるために、切り株の樹皮近くにドリルで小穴を空けてから食塩を盛ることにしました。
③ 液体肥料のようなアンプル容器を使って切り株に食塩水を垂らし込む、念入りな実験体も試行してみることにしました
AパターンとBパターンの2種類の実験になるわけですね。以上の作業手順は図1のような感じです。



 

 

 

さて当日はなごらいのメンバー以外にもなごや生物多様性センターから3名の応援が加わって合計8人で作業が行えました。園内の利用者の通行も気にしながら10本のトウネズミモチを切り倒し、AパターンとBパターンを半分ずつ施工しました。みんな手際が良くて予定通りの12時には作業終了、撤収することができました。お疲れさまでした。この実験の結果が出るまでまた年末まで待つことになりますが、今回は途中で実験体が無事かパトロールを行う予定です。成功するといいな。

「ハリエンジュ駆除実験の検証」

2015-02-03 | 日記
‘14年12月7日14:00~16:00
昨年2体だけ行ったハリエンジュ駆除方法である「塩盛り法」を今年は13体で実験しています。場所は名古屋市近郊のゴミ処理施設跡地で、現在はハリエンジュの林となり、管理者が駆除を希望している場所です。それをこの日、1年ぶりに検証に行きました。メンバーは5人。みんな塩盛り法駆除実験の成功を疑うことなく、わくわくして出かけました。
しかし行って見ると…実験体のハリエンジュはほとんどが根元付近から再生していました!これは実験失敗なのか…。

ここで「塩盛り法」の内容をおさらいします。
① 実験体ハリエンジュを手鋸で根元付近から切り倒す。
② 切り株に食塩を盛る。
③ ハリエンジュが吸収しやすいように霧吹きを使って食塩を湿らせる。
④ 風雨を防ぐためにサランラップをカバーしてビニールテープで巻いて固定する。
この方法で昨年はハリエンジュ2体、駆除に成功していたのです。



今年1月に施工した13体の実験結果を表に示します。③⑪⑫の3体だけは萌芽更新も再生もなく駆除できた状態ですが、9体は根元付近から枝を再生しており駆除に失敗しています。これらの実験体に共通しているのはサランラップが破れていて、盛った食塩が飛散していることです。(残る1体は行方不明で見つけることができませんでした。)サランラップのカバーでは風雨を防ぐには弱すぎたのでしょう。


 

 

 

早速この後、対策ミーティングを行いました。みんなから出てきた改善策は
●防水シートでカバーする
●師管付近から吸収されやすいようにドリルで小穴を開ける
●液体肥料のようなアンプル容器を使って切り株に食塩水を垂らし込む
●今回の場所では手頃な実験体が残っていないので場所を変える
●明徳公園では管理者から実験許可をもらっているのでそちらに変更する。
●ただし明徳公園にはハリエンジュは少ないため同じく再生力の強い要注意外来種のトウネズミモチを実験体にする
こういったものでした。来月の活動日にさっそく実行します。乞うご期待。