日本の大学や学会、50団体が異例の抗議声明 ウクライナ侵攻
2022/03/05 11:09
北海道大学(農学部棟)=札幌市北区で2019年2月28日、貝塚太一撮影
(毎日新聞)
日本の大学や学会など少なくとも計約50団体が、ロシア軍のウクライナ侵攻に抗議する声明を学長名などで出している。海外の戦争に学界が強く反応するのは異例という。
日露大学協会の幹事校を務める北海道大の宝金清博学長は「ウクライナ侵攻は許容されない」とする声明を日本語、英語、ロシア語、ウクライナ語で発表した。国内唯一の旧ソ連圏・東欧の地域研究機関、同大スラブ・ユーラシア研究センターも、ウクライナ市民と戦争に反対するロシア市民への連帯を表明。ロシア・東欧学会などロシア関連の学会のほか、東京大や九州大も同様の声明を出した。
また、プーチン露大統領の核兵器を念頭に置いた発言などに関して、原爆被爆地にある広島大や長崎大、原発事故からの復興でウクライナと協力してきた福島大が批判した。
大学事情に詳しい教育ジャーナリストの小林哲夫さんは「大学の反戦声明は、ベトナム戦争でもイラク戦争でもほぼなく画期的だ」としている。【鈴木英生】
◇声明を出した主な大学や学会など(毎日新聞調べ)
【国公立】北海道大、東北大、福島大、東京大、奈良女子大、広島大、九州大、長崎大、新潟県立大、京都市芸大、神戸市外大【私立】北海学園大、酪農学園大、高崎健康福祉大、聖学院大、早稲田大、上智大、明治大、立教大、国際基督教大、明治学院大※、東洋大、武蔵野大、桜美林大、東京農大、東京基督教大、日本福祉大、朝日大、立命館大、龍谷大、京都外大、京都ノートルダム女子大、関西大、大阪観光大、神戸親和女子大【学会など】日本学術会議、ロシア・東欧学会、日本ロシア文学会、日本スラヴ学研究会、日本社会学会、日本18世紀学会、日本社会文学会、日本平和学会、日本医学会連合、日本天文学会、居住福祉学会、日本私立大学連盟、国立大学協会 ※は学科名義や部局有志名義など。他はトップ名義など。
あわせて読む
- 「ウクライナでの戦争を止めて」ウクライナのパラリンピック選手がインスタで訴える(ハフポスト日本版) 07:00
- 「今すぐ戦争を止めて」日本で広がる支援(日テレNEWS24) 03月04日 20:12
- 日本学術会議
- 上智大学
- 早稲田大学
- 東京大学
- 明治大学