くだらない話で3回も引き延ばしてしまった。
本日、最終話。
「ここは野戦病院か!」
しかし、怒りが魔女をひどく冷静にした。
というより、開き直りが魔女に生まれた。
大きくはっきりした声で
「肛門の脇にできものができました!
痛くもかゆくもありませんが、心配なので診ていただこうと思いました」
と答えていた。
ベッドで寝ていたおじさんが飛び起き、申し訳なさそうに
「オレ、外で様子みてるから…」と診察室を出ていった。
さすがに先生も無神経だったことを感じたらしく、
カーテンの向こうの診察台に魔女を導いた。
肛門科の診察台は奥にあった。
別に特殊な形もしていなかった。(ここだけかもしれないが)
不思議と恥ずかしさはどこかに吹き飛んでいた。
し・ん・さ・つ
「粉瘤だね」見て1秒で先生が言った。
初めて聞いた“粉瘤”という言葉。
ちなみに明治時代の命名らしい。
ニキビとはちがうが、まあニキビのの親方みたいなもの。
ほとんどが上半身にでき、多くの場合は背中にできるということ。
魔女だけなんでおしり!?
ほおっておいてもガンになったりはしないが、
炎症を起こす可能性もあるので
できれば切って取ってしまった方がいい。
でも、暑い時期はさけて、秋になったら手術したらと勧められた。
秋・・・・この病院に再び来るかどうかは不明。
ともかくも、悪い病気でなくてほっとした。
例の受付で810円の診察代を払った。
「何日かお風呂に入れないし、暑い時は手術しない方がいいのよ」
老看護師(たぶん)は、診察室にはいなかったが、ちゃんと話は聞いていたようだった。
「じゃあ、涼しくなったら考えます」と魔女が答えたら、
またもや「ええっ?!」と聞き返された(〒_〒)
「そのうち来ます!」と大きな声で言い返した。
すると、
「突然来ても手術はできないわよ。一回診察してからよ!」と追い打ちをかけてきた。
人の話を聞かないのに、自分の言いたいことだけ言うんだな。
ま、年寄りはどこも一緒か・・・・
ため息をつく魔女を待合室で怪我おじさんが見ていた。
開き直りの笑顔で会釈して帰って来た。
どうせ、診察室の声も 筒抜け だったに違いない。
同情してくれたかもしれない。
病院を出る魔女の頭の中で『世にも奇妙な物語』のガラモン・ソングがぐるぐると回っていた。
振り返った時、この病院が消えていて
枯草いっぱいの空き地だったとしても驚かないぞ。
看護師はタヌキで先生はキツネかもね。
お祖末様でした。
本日、最終話。
「ここは野戦病院か!」
しかし、怒りが魔女をひどく冷静にした。
というより、開き直りが魔女に生まれた。
大きくはっきりした声で
「肛門の脇にできものができました!
痛くもかゆくもありませんが、心配なので診ていただこうと思いました」
と答えていた。
ベッドで寝ていたおじさんが飛び起き、申し訳なさそうに
「オレ、外で様子みてるから…」と診察室を出ていった。
さすがに先生も無神経だったことを感じたらしく、
カーテンの向こうの診察台に魔女を導いた。
肛門科の診察台は奥にあった。
別に特殊な形もしていなかった。(ここだけかもしれないが)
不思議と恥ずかしさはどこかに吹き飛んでいた。
し・ん・さ・つ
「粉瘤だね」見て1秒で先生が言った。
初めて聞いた“粉瘤”という言葉。
ちなみに明治時代の命名らしい。
ニキビとはちがうが、まあニキビのの親方みたいなもの。
ほとんどが上半身にでき、多くの場合は背中にできるということ。
魔女だけなんでおしり!?
ほおっておいてもガンになったりはしないが、
炎症を起こす可能性もあるので
できれば切って取ってしまった方がいい。
でも、暑い時期はさけて、秋になったら手術したらと勧められた。
秋・・・・この病院に再び来るかどうかは不明。
ともかくも、悪い病気でなくてほっとした。
例の受付で810円の診察代を払った。
「何日かお風呂に入れないし、暑い時は手術しない方がいいのよ」
老看護師(たぶん)は、診察室にはいなかったが、ちゃんと話は聞いていたようだった。
「じゃあ、涼しくなったら考えます」と魔女が答えたら、
またもや「ええっ?!」と聞き返された(〒_〒)
「そのうち来ます!」と大きな声で言い返した。
すると、
「突然来ても手術はできないわよ。一回診察してからよ!」と追い打ちをかけてきた。
人の話を聞かないのに、自分の言いたいことだけ言うんだな。
ま、年寄りはどこも一緒か・・・・
ため息をつく魔女を待合室で怪我おじさんが見ていた。
開き直りの笑顔で会釈して帰って来た。
どうせ、診察室の声も 筒抜け だったに違いない。
同情してくれたかもしれない。
病院を出る魔女の頭の中で『世にも奇妙な物語』のガラモン・ソングがぐるぐると回っていた。
振り返った時、この病院が消えていて
枯草いっぱいの空き地だったとしても驚かないぞ。
看護師はタヌキで先生はキツネかもね。
お祖末様でした。