漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

作詞家の国民栄誉賞

2019年01月30日 | ユーモア
夕べ、寝床で古い本を読んでたら、

今は亡き名脚本家、向田邦子さんと、
これも今は亡き大作詞家、阿久悠さんの対談がありましてね。

その中で、
脚本家はたくさんの文章を書くのに、

作詞家はわずかしか書かない、
それなのにおカネは作詞家の方がたくさん・・・

と云うような話になって、

阿久さんが言ってます。

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「普通の人が、
 作詞家というのは誰でもなれると思っていますね。 

 たとえば絵描きになるというのは、
 一応絵の形になっていなきゃいけませんし、

 絵がうまいね、なんて
 誰かに何度かほめられた経験がなきゃいけません。

 作曲となると、譜面を書かなきゃいけない。」

「あれは特殊技術という感じがありますね。」

「ところが作詞というのは、

 書いてみようと思えば
 十ぐらいは何とかできるんですね

 良い悪い、売れる売れないは別としてね。

 作詞の技術は、字だけ。  
  
 これが小説とかシナリオとなると、
 あの分量はとても書けないとか・・・」(笑)

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わたしは昔から、
古賀政男を始め服部良一や吉田正など、

作曲家の「国民栄誉賞」は多いのに、
作詞家が一人もいない、というのは不思議だった。

でも夕べで良く解りました。

国民栄誉賞は、
「民間有識者の意見を聞いて」首相が決めるそうだけど、

有識者とやらも首相も、
「十ぐらいは俺だって」と思ってるから、

作詞家に栄誉賞をやらないんだ。(笑)




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