漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

「アイツは通るが、コッチは危ない」

2009年07月15日 | Weblog
「突然の解散」と云うのは、
過去にも何回か有ったと思うが、「予告解散」と云うのは珍しい。

地方選挙の負け続けで、
大揺れの自民党だが、まだまだ知恵者はいるらしい。

尤も、
「あンなのは智恵とは云わない、追い込まれて仕方なしの妥協の産物」と云う声も、

それでも、麻生総理は、
強気なのか、暢気(のんき)なのか、
「私は逃げずに、国民の信を問いたい」と、堂々たる構え。

下馬評では「自民党圧倒的に不利」、
中には、「自民、歴史的敗北か?」などと云う声も聞えるが、はて、どうなりますか。

その「下馬評(げばひょう)」の
「下馬(げば)」とは、馬から下りる事ですが、
その場所「下馬先(げばさき)」を略しての、「下馬」でもある。

江戸時代、
身分有る武士が、行列を整え、城へ上がる時、
定まった場所で馬を下り、
そこからは先は、供も制限され、徒歩で行かねばならない。

その場所、「下馬」に馬を留め、供の者たちも待機させておく。

そこで待つ供侍たちは、
何することなく、長時間待たされる分けだから、実に退屈。

自然、幹部連の次の人事や、人物評に噂話の花が咲く、
そこから、
当事者でもない者が、無責任に評判することを「下馬評」と云うようになった。

今なら、
観光地や遊園地の駐車場で、

時間を持て余したバスの乗務員が集まり、
「今度の選挙、アイツは通るが、コイツは危ない」などと噂している様なもの。

でもまぁ、次の政権を、
自民が取ろうと民主が取ろうと、そう急に世の中良くなるとは思えない。

議員サンにコネも利権もない人々にとっては、所詮、退屈しのぎ。

それでも、そんな、
愚にも付かぬ下馬の人物評がトップに聞え、
案外、首脳人事に影響したりするのは、武士の社会も現代の国政も同じ、

そうであるからこそ、世の中は面白いのだけれども。




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