漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

年忘れの笑い話

2013年12月30日 | ものがたり
年忘れに笑い話を。

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ある男、客に豆腐だけの膳を出し、

「私は豆腐が大好きで、命より大事に思っています。 世の中にこれほどうまいものはありませんよ」とすすめてきた。

今度その男が客に来たとき、
主は前のことを覚えていて、すき焼きに豆腐をたっぷり添えて出した。

処が男は、肉ばかり食べて豆腐には見向きもしない。

主が不思議がって、
「あなたは命より豆腐が好きだと仰いませんでしたか」

男は、すました顔で、
「ええ、でも肉を見たら命もいらなくなりました」。

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もうひとつ。
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おそろしくケチな金持ちが居た。

ある人がその家の下男に、
「お前ところの主人に おごらすにはどうすればいい」と聞いた。

下男は笑いながら、
「この世では無理ですよ、あの世なら知りませんがね」。

それが噂となり、回り回って耳に入った主人、
下男を呼びつけて叱った。

「うかつなことを言うな、あの世でおごらされたらどうする」。

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