漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

猪口才な小童

2016年03月09日 | テレビ 映画 演芸
何年か前、スマップの香取慎吾さんが、
NHKの大河ドラマで、近藤勇を演じた時、

なにかのインタビューで、その脚本にあるセリフの難解さについて、
「なんでこんな言葉を使うかな、分けわかんない」とぼやいていたことがある。

その時の大河は、
私のような人間からみるとそのセリフ回しが、

むしろ、「現代語に近すぎる」のではないか、とさえ思っていたので、
そのギャップに驚いた記憶がある。

昔人間にとっては小説や時代劇で耳慣れたセリフでも、
今の人にとっては、「理解フノウ」なのだと、あらためて知った。

二・三年か前かな、お笑い芸人さんが、
「下司の極み(げすのきわみ)」と云うセリフを連発して笑いを取っていた。

その時、なるほど、この種の言葉は、
若い人たちにとっては、もはや「ギャクなのだ」と改めて思った。

又、それを名前に掲げた人気バンドがあることは、
病院の待合室で、週刊文春のスキャンダル記事を読んで知った。

けさ、ネットの記事に、
今年の大河に出演している西村雅彦さんの、
「黙れ小童(こわっぱ)!」と云うセリフが、若い人の間で話題になっているとあった。

なるほど、「こわっぱ」もテレビで耳にすることがなくなって久しい。

こうなると、そのうちには、
「猪口才な小わっぱ!」と云うロックバンドが売り出すのも近いことだろう。(笑)


=================

【下種/下衆/下司】 げ‐す
1 心根の卑しいこと。下劣なこと。また、そのようなさまやその人
2 身分の低い者。

【極み】 きわみ〔きはみ〕
きわまるところ、極限。きわまり。

【小童】 こ‐わっぱ 《「こわらは」の音変化》
子供や未熟者をののしっていう語。小僧。若僧。

【猪口才】 ちょこざい
小生意気なこと。こざかしいこと。

※ せいぜいがおちょこ(盃)に収まる程度のわずかな才能を嘲って言う。




コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。