漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

自分で自分を褒めたい

2017年09月27日 | スポーツ
運動会の季節ですね、
勝った子も負けた子も、頑張った子にはみんな、聞かせたい歌がある。

フォーク歌手の高石ともやさんが、
マラソンの“有森裕子さんの言葉に触発され”書いた、

「自分をほめてやろう」と云う歌。

有森さんが、
アトランタ五輪で銅メダルを獲得した時、

ゴール後のインタビューで、
「メダルの色は、銅かもしれませんけれども・・・、
 終わってから、なんでもっと頑張れなかったのかと思うレースはしたくなかったし、

 今回はそう思っていないし・・・」と、

話した処で、言葉に詰まり、

暫しの間を置いたあと、
「初めて自分で自分をほめたいと思います」と絞り出すように語った。

これが、
テレビを見ていた多くの人々の感動を呼び、以後、有名な言葉となった。

それからしばらくして、

有森さんと対談する機会のあった高石さんが、
「あれはいい言葉ですね」と誉めたら、有森さんが驚いた顔をし、

ついには笑いだし、
「アレは、高石さんから聞いた言葉ですよ」。

なんでも高校時代、
京都で開かれた駅伝大会に来たことがあって、

その開会式で、
当時、市民ランナーとして知られていた高石さんが、

激励代わりに自作の詩を読んだ。

補欠であるため、
下級生の荷物を運ぶなど、

心中に鬱屈したもののあった有森さんは、

「ここまで来られるほどに、
 頑張ったのは、君自身なのだから、

 まず、自分で自分をほめたらいい」という詩の内容に感激して、

「今は補欠だけど、
 もっと頑張ってそう思えるような選手になりたい」と決意した。

それから十数年、
アトランタで全力を出し、

疲れ切った体から、忘れていた言葉が飛び出した。

「あなたの詩」と言われ、
驚いた高石さんは、

帰ると、
古いノートを引っ張り出し、その詩に曲を付けた。

と、云う分けで、
もともとは高石さんの詩なのですが、

今日の日記の、冒頭に書いた、
「有森さんの言葉に触発された」、と云うのも、マチガイではない。(笑)






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