テレビのコメンテーターと称される人たちを見ていると
なぜこの人たちは、
「こんなに自信満々なのだろう」と不思議に思うときがある。
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中道の左寄りに位置し、
右翼の人相の悪さにも、
左翼のヒステリー・非情な暴力・使嗾(しそう)煽動にも等しく嫌悪を感じている。
この少数で自己批判的で、
常に極めて勇敢とは言えぬ一群の人々は、
そう反応するのだ。
(中略)
貧困者や社会的に職を奪われ、
または抑圧されている人々のチャンピオンたちを、
そっくり一まとめにして
拒否してしまう覚悟も未だできていない。
これが、現代に自由主義の伝統を受け継ぐ者の、
われながら意に満たぬ、
時には苦渋に満ちた立場であることは、言うを俟たぬであろう。
(アイザイァ・バーリン「父と子」より。原著公刊1975年)
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右に右翼が居て、
左に左翼が居れば、自分の立ち位置は中道のはずだが、
中道に立つなら、
あんなに自信満々であるはずがない。
もっとカッコ悪くて、
もっと悩みが深そうにしていてこそ、
中道なのだと、
私なんぞは思ってしまうわけであります。