漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

ヒトは死なない

2017年10月19日 | 
ある本を読んでたら、
著者の「私は子供のころ、アメーバがうらやましかった」と云う言葉が出て来た。

アメーバは単細胞だが、分裂しては増殖を繰り返す、
だから元の細胞が死んでも新しく増殖した細胞が生き残る。

それが「永遠の命を持つ」ように見えたからだそうだ。

アタリマエだが、
人間は、

「自分がいつかは死ぬ」と云うことを知っている、地球上で唯一の生き物だ。

それを知ってることは、
他の多くの生物にない優秀な頭脳を持つからだが、

それ故の苦悩でもある。

ところがこの方は、
長じて、「人間にも永遠の命がある」と気づく。

人が死ねば、
その体は無用の廃物となるが、

唯一、生殖細胞だけは、一部だが生き残る。

アメーバが細胞分裂するように、子供と云う細胞を生み出して。

いや、学者と云うのは
不思議な論理を考え出すもんだ、と感心しました。

著者は「分子古生物学」の先生だそうです。

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更科功著

「宇宙からいかにヒトは生まれたか」(偶然と必然の138億年史)



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