「島嶼」と書いて「とうしょ」と読む熟語があります。
大小の島々の事で、
「島」は大きめの「嶼」は小さめの島を指す。
これが「島嶼化」とか
「島嶼効果」という言葉になると、
大陸から離れ、
「島で孤立した生物の進化の傾向」と云う意味になる。
例えば比較的大きいイヌ科の動物は、
島の中、限られた餌で生きられるよう小型化し易いし、
また鼠のような小動物は、
競争が少なく天敵に襲われる危険も無いため大型化し易い。
これは20世紀になって、
ある生物学者が言い出した事だそうですが、
その記事を読んでいて、
不図思った分けであります、
島国に暮らす日本人もそうかもしれないな、と。
つまり、日本人は、
永らく島国で暮らし続けた結果、小型化したのではなかろうか、と。
で、調べてみたら、
江戸時代の平均身長は、
男で155cmぐらいで現在よりも15㎝も低い。
これはと思い、
もっと調べたら、これがナント、
古墳時代、
男の平均は160cm以上と出てきた。
これでは江戸時代より高いではないか、
つまり「島嶼化の理論」に逆行している。
色々調べたら、
どうも縄文時代には158cm位だった日本の男は、
稲作文化の到来とともに、
平均身長が伸び出して行くんですが、
江戸時代、仏教文化の流布により
肉食が敬遠された結果、史上、一番小柄な時代となってしまったようだ。
それが明治の文明開花以来、
肉食が増え現在の体格にまで至ったのだそうです。
なお、女性は、
いつの時代も男より10㎝ぐらい低めだそうな。
何にしても、
日本人に島嶼化と云う現象は無かった分けで、
つまり、日本人の体格の変遷は、
結局の処、食べ物が原因と結論付けた、今朝のワタクシメなのでありました。 (笑)