漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

とうしょか

2022年04月15日 | せけんばなし

「島嶼」と書いて「とうしょ」と読む熟語があります。

大小の島々の事で、
「島」は大きめの「嶼」は小さめの島を指す。

これが「島嶼化」とか
「島嶼効果」という言葉になると、

大陸から離れ、
「島で孤立した生物の進化の傾向」と云う意味になる。

例えば比較的大きいイヌ科の動物は、
島の中、限られた餌で生きられるよう小型化し易いし、

また鼠のような小動物は、
競争が少なく天敵に襲われる危険も無いため大型化し易い。

これは20世紀になって、
ある生物学者が言い出した事だそうですが、

その記事を読んでいて、
不図思った分けであります、

島国に暮らす日本人もそうかもしれないな、と。

つまり、日本人は、
永らく島国で暮らし続けた結果、小型化したのではなかろうか、と。

で、調べてみたら、

江戸時代の平均身長は、
男で155cmぐらいで現在よりも15㎝も低い。

これはと思い、
もっと調べたら、これがナント、

古墳時代、
男の平均は160cm以上と出てきた。

これでは江戸時代より高いではないか、
つまり「島嶼化の理論」に逆行している。

色々調べたら、
どうも縄文時代には158cm位だった日本の男は、

稲作文化の到来とともに、
平均身長が伸び出して行くんですが、

江戸時代、仏教文化の流布により
肉食が敬遠された結果、史上、一番小柄な時代となってしまったようだ。

それが明治の文明開花以来、
肉食が増え現在の体格にまで至ったのだそうです。

なお、女性は、
いつの時代も男より10㎝ぐらい低めだそうな。

何にしても、
日本人に島嶼化と云う現象は無かった分けで、

つまり、日本人の体格の変遷は、
結局の処、食べ物が原因と結論付けた、今朝のワタクシメなのでありました。 (笑)

 

 


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