笑福亭鶴瓶さんの「家族に乾杯」は長く続く人気番組ですが、
十年ほど前だったか、
鳥越俊太郎さんをゲストに迎え、
ご自身の苗字のルーツであると云う、石川県の鳥越地区を訪ねると云う回がありました。
その時、氏は、
学校帰りらしい地元の小学生たちを見かけて、
「君たちは、この辺りが戦国時代、
お坊さんに治められてたのを知ってるかい」とたずねていました。
誰もそのことを知らないとを知ると、
「なんだ、そんな大事なことも知らないのか」と話し始められましてね。
「戦国時代、この辺りは坊さんたちが治めていた地域で、
戦国武将が治めていた他の国と違い、とてもいい政治が行われていたんだぞ」と。
その口ぶりは、
宗教が行きわたり「平和で豊かな政治だった」と云う風に聞こえた。
その時のテレビを見ていた私は、
「坊主が治めていい国になるなら政治は簡単なんだけどな」と、多少の違和感を持った記憶がある。
その鳥越さんが先日のニュースになっていた。
なんでも、
御自身が呼びかけ人だった「アベ政治を許さない」を、
自身が選考委員長を務める、「流行語大賞」の候補に選んだのだそうで、
そのことを、ネットなどで、若い人たちから
審査に「自分の政治思想を持ち込んだ」として、批判されていると云うことでした。
それを読んで、ああ、そう言えば、と、
氏の仰っていた、宗教による「いい政治」の話を思い出したわけですが、
当時の戦いで勇猛だった真宗教徒の強さの秘密は、
熱心な信徒である武士や農民が、「死を恐れない」ことにあり、
それは「仏の教えで戦うのだから、死ねば極楽へ行ける」と思っていたからで、
それを指導し、
「命を惜しまず戦え」と煽っていたのは、後方にいる坊さんたちだった分けです。
で、その坊さんたちは、と云うと、
ケッコウ贅沢な暮らしをしていた、と云う説も最近の研究にはあります。
まぁ、そのことはともかく、
アラーの神のために戦う聖戦であるから、
「死んでも天国に行ける」と思って、自爆テロを繰り替えしている、
イスラム国のテロリストや、
宗教を看板にイスラム国を作った人たちにのことを、
今の氏は、どう思っておられるのかな、と、ちょっと思いました。