戦後、間もないころ、新聞に一つの投書が載った。
それを読んで、怒りに震えた清水みのるが、
「こんな女に誰がした」と云う詞を一夜で書き上げた。
その投書をした女性は21歳、外地から引き揚げてきたが、身よりも財産もなく、結局、東京・上野駅の地下道で寝起きし始めた、ある日、
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ここを寝所にして勤め口を捜しましたが見つからず、
何も食べない日が三日も続きました。
すると三日目の夜、知らない男が握り飯を三つくれました。
私はそれを貪り食べました。
その方は翌日の夜もまたおにぎりを二つ持ってきてくれました。
そして話があるから公園まで来てくれといいました。
私はついて行きました。
その日はたしか6月12日だったと思います。
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彼女はそれ以来、
夜の街頭で身を売る女となった。
やがて、「こんな女に誰がした」は、
「星の流れに」と改題されて発売、大ヒット。
この歌の終りの部分です。
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飢えて今頃 妹はどこに
一目逢いたい お母さん
ルージュ哀しや 唇かめば
闇の夜風も 泣いて吹く
こんな女に誰がした
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