漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

投げ銭

2020年05月30日 | テレビ 映画 演芸
しばらく縁遠くしていた
ユーチューブの「神田伯山ティービィー」を覗いたら、

「神田桜子二ツ目昇進記念講談会」と云うのがUPされていた。

神田桜子さんと云う若い前座さんが、
四年間の見習いを終えこの度、目出度く二ツ目に昇進したが、

おりからのコロナ過、
どこの寄席も閉まっていて肝心の講談をやる場がない。

そこで閉鎖中の寄席を借り、
無観客ながら講談をやる場を提供し、

それをユーチューブで披露しようという試み。

当人並びに、
この企画の発案者、伯山、

さらには桜子の師匠神田陽子から、
人間国宝の神田松鯉まで顔を揃えると云う豪華メンバー。

面白いのはこの企画に、
あらたに「投げ銭機能」が追加されたこと。

見た人の自由意志だが、
カネを払ってもいいという人なら支払える機能。

その金は個人にではなく、
日本講談協会の運営資金に行くのだそうな。

講談の始まりは、
道端で太平記を読んだ「辻講釈」に始まるとも云われるから、

「投げ銭」という制度は、
講談の原点帰り、と云う意味もあるかもしれない。

電子化の進んだ現代に、
中身は違うとはいえ、名目だけでも、

「投げ銭」など云う、
古色蒼然たる言語が復活しているのがおもしろい処。

なお、この講談会は、
本日までの期間限定だそうです。

==============

【投げ銭】なげせん
大道芸人やこじきなどに、金銭を投げ与えること。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。