なでしこ勝ちましたね。
スコアーは2-0でしたが、
内容としては、
日本がブラジルから、
こちらの倍ほどのシュートを浴びせられると云う苦しい戦い。
試合後、ブラジルの監督が、
「我々が勝つべき試合内容だった。
日本は守備的に過ぎて優勝候補にふさわしいとは思わない」と悔しがった気持ちがよく解かります。
サッカーのことは余り知らないので確かなことは言えませんが、
ブラジル国内では華々しい攻撃的チーム同士が点を取り合うと云う試合が多いのでしょうか、
もし、そうだとすれば、
守りばかりで「優勝にふさわしくないチーム」と云うのは、
彼らのサッカー文化から見ての正直な気持ちなのだと思います。
もちろん、なでしこも始めから守ろうとした分けでなく、
試合展開から止むを得ずそう云う試合内容になったのだとは思いますが。
尤も、監督が悔しがった本当の処は、
なでしこが予選で引き分け狙いの試合をして、
アメリカを避けて、ブラジルとの試合を選んだ時点で、
サッカー王国としてのプライドを、いたく傷つけられていたのかもしれない。
さて、文化の違いと言えば、柔道もそうでした。
日本の柔道は「一本を取りにいく柔道」ですが、
オリンピックの柔道は、「ポイントを稼ぎにいく柔道」です。
日本人としての正直な感想を云えば、
「講道館柔道」とオリンピックの「JUDO」は似て非なるものです。
韓国の選手が「日本の柔道は強くない」と言ったそうですが、
それも、ポイントを稼ぐ柔道を信奉している選手から見れば正直な気持ちだと思います。
つまり、「柔道なら強い」が、ロンドンでの「JUDOは不振」だった。
そう云うことだと思います。
サッカーにしても柔道にしても体操にしても、
表面上は同じルールで戦っているのに、
「勝負や戦いの内容に対する思想はまるで違う」。
でも、それこそがオリンピックの良いところなのだと思います。