嘘も方便という言葉があります。
方便とは 仏教の教えで 迷い苦しんでいる人や 間違った行いをしている人達を 正しい方へ導く手段、方法の事です。
最近では 時に、嘘をついても仕方ないんだよ などと 間違った使い方が多くなっているような・・・
こんなお話があります。
“昔々ある村で ある家が火事になりました。
家の中には 大勢の子供たちが遊んでいました。
父親は 子供達に 「火事だ~ 火事だ~」 と 早く外に逃げるように叫びましたが
子供達は 火の怖さを知らず 遊びに夢中になっていて 家から出ようとしません。
困った父親は 子供達に向かって大声で叫びました。
「お~い 外に 楽しいオモチャや牛車など お前達が欲しがっている物が いっぱいあるぞ。」 と叫びました。
それを聞いた子供達は 我先にと 喜んで外に飛び出し 命が助かりました。”
このお話の父親は お釈迦様の事で 子供達は 私達の事です。
そして火事は 人生の苦しみを表しており 牛車は 真理へ導く法華経に たとえられています。
このお話は 私達が気付かずに 間違った行いをして 苦しんでいるのを 正しい真理の世界へ導く為の 方便の教えです。
方便とは 嘘をつく事ではなくて 気付かせてあげることなんですよね。
みなさ~ん 都合良く 嘘も方便なんて 使っていませんか
嘘も方便 正しく使いましょう。
合掌 栄久山 妙善寺